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カテゴリ:あの夏、水平線を超えて( 1 )

あの夏、水平線を超えて/1977年の夏を82.5MHzで超えて、宇宙の果てまで

 
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1977年の夏を取りもどすことはできないし、1977年の夏は少し悲しくてせつなかったが、いい夏だった。Enzo-Molinari

もうすぐ、時計の針は12時をまわろうとしています。きょうとあしたが出会う時、Crossover 11… Masa-Nay Tu-Ka Young-Mar


1977年の夏はとても不思議な夏だった。深夜の11時を過ぎる頃になるとどこからともなくAzymuthの”Vôo Sorbe O Horizonte”が聴こえてきた。時間はたゆたうように、漂えど沈まずに、悠々として急ぎ足で過ぎていった。”Vôo Sorbe O Horizonte”のありかを探っているうちに、気づけばシルキーなジェット気流に乗って大気圏を突破し、ヴァン・アレン帯を突きぬけ、太陽系を超え、ディラックの海の碧いほとりに立ちつくしていた。そのあいだも、”Vôo Sorbe O Horizonte”はいまにも消えてしまいそうなくらい小さな音量でずっと聴こえていた。

そのような1977年の夏を通じて学んだのは時間はないということだった。以来、私は時間を自在に操り、ついにはつくれるようにすらなり、事象の地平線を手なづけることができるようになった。さらには、眠られぬ夜の越えかたを学び、身につけた。

1977年の夏を取りもどすことはできないし、1977年の夏は少し悲しくてせつなかったが、いい夏だった。そして、少しだけ、私はおとなになり、代々木駅前の傷だらけの天使ビルの屋上で呪われたアルマジロと出会った。ウエスト・コーストの上げ底で薄っぺらでなんとなくクリスタルでナイーブなロースハムがトッピングされた波が”Hotel California”とともに押し寄せるのはまだ先だった。


Vôo Sorbe O Horizonte - Azymuth (Águia Não Come Mosca/1977)

Tarde - Azymuth (Águia Não Come Mosca/1977)
 
by enzo_morinari | 2019-04-28 06:16 | あの夏、水平線を超えて | Trackback | Comments(0)