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カテゴリ:ミナカタホコリの岸辺( 1 )

ミナカタホコリの岸辺

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粘菌コンピュータの研究チームからの依頼案件の基礎フィールドワークのために隅田川沿いをたずねたときのことである。

桜橋のたもと近く、、隅田川の岸辺のビオトープでミナカテルラ・ロンギフィラ(ミナカタホコリ)の棲息を確認した。南方熊楠先生が亡くなられてから50年後の1991年12月29日の夜半のことであった。

私は前の晩に奇妙な夢をみていた。吸い口のついた敷島を全身にまとった巨大なアフリカリクガメが紫色の棟の花びらをむさぼりくいながら、「軒下の白い小さな生き物の亡骸を弔え」と迫ってくる夢だった。

夢におぼえはあった。熊楠先生御臨終の際に、家族の者から医者を呼ぶかと問われた熊楠先生は「天井に美しい棟の花が咲いている。医者が来るとその花が消えてしまうから呼ばないでくれ」と断っていたのだ。つづけて、「縁の下に白い小鳥が死んでいるから、朝になったら葬ってやってくれ」と言った。翌朝、縁の下には確かに白い小鳥の死骸があった。
 
by enzo_morinari | 2018-09-21 19:52 | ミナカタホコリの岸辺 | Trackback | Comments(0)