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カテゴリ:シクウォイア、かく語りき( 1 )

言葉の王シクウォイア、かく語りき

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The man who has no imagination has no wings. ムリスム蟻のドマンハム


チェロキー族の言葉の王シクウォイアが樹齢4200年、樹高142メートルの森の巨人、セコイアデンドロン・ギガンテウムの樹上最上部で物思いに耽っている。2011年3月9日、水曜日の午後のことだ。言葉の王はつぶやく。

「Relative Pronouns. 問題は関係代名詞だ。Quake, Wave, Tsunami. そして、海は盛り上がり、巨大な壁となってすべてを根こそぎにする。Nuclear, Radioactive Wave. そして、プルトンは世界を容赦なく汚す。Power. そして、権力は周到に準備し、世界を手加減なし容赦なしで欺き、奪い、殺す」

モーメント・マグニチュード9を超える巨大地震が発生するのは2日後、2011年3月11日午後2時46分18.1秒(JST)である。

カルネギア・ギガンテアの肩で翼をやすめていたサボテン・ミソサザイが目をさまし、空気を切り裂くような声をあげる。直後、ゆっくりと翼を広げ、ひとしきりからだと翼を震わせてから飛びたった。そして、フクシマ・ピープルが震える彼の地に向けて亜音速の飛翔を開始した。

サボテン・ミソサザイが舞い降り、翼を静かにたたんだ日の午後、恐怖に震えるあまねきフクシマ・ピープルの眼前に恐怖の大王が降臨した。恐怖の大王の名はプルトン。姿は見えない。においもしない。無音。幽かな気配すらなし。非在の現前。命あるものからすべてを容赦なく奪うもの。新しい命を回復不能なまでに歪め、傷つけ、損なうもの。涙の道/涙の旅路を行くことを強いるもの。


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高慢ちきのメアリーに恋をした名前のない馬にまたがる嘆きのインディアンはローズ・ガーデンでナパームの雨を見たか?

その日の朝、ホワイトハウス・ コンプレックスのローズ・ガーデンは雨に煙っていた。名前のない馬にまたがる嘆きのインディアン、チェロキー・ボーイはローズ・ガーデンのバラの香りに身も心もとろけそうだった。うっとりと白い館を見上げ、雨が上がるのを待つチェロキー・ボーイ。メイドのリンがチェロキー・ボーイにやさしく、そして、たっぷりと皮肉をこめて言う。

「深い川を渡るときには気をつけるのよ。溺れそうなとき、かならずだれかが助けてくれるとは限らないから。たいていの場合は手どころか指一本差しのべてくれないものなのよ。それが世界の本当の姿なの。いい? 笑顔とやさしい言葉の裏には身も凍るような裏切りが隠されていることを忘れちゃいけない。クローバーの茎からバラの花は咲かないものと神様が決めているの。 だから、いまのうちに考えなおしたほうがいいわ。手遅れにならないうちに予約を取り消しなさい。そして、雨がやんだら居留地にお帰りなさい。好き好んで涙の道/涙の旅路を歩む必要はない」

しかし、リンの言葉はチェロキー・ボーイの耳には入らない。チェロキー・ボーイは高慢ちきのクィーン・メアリーのことで頭がいっぱいなのだ。

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「ナパームの雨を見たかい? ディフォーリアント・レインはどこに降っているんだ? だれに降っているんだ?」とチェロキー・ボーイは手当たり次第、誰彼構わずにたずねる。知らんぷり/聞こえないふり/見ぬふり、無関心、知らぬ存ぜぬを決めこむ者たち。当然だ。それがまぎれもなく世界のありようなのだから。

ほどなく、エージェント・オレンジに率いられた凄腕のエージェント、ホワイト、パープル、ピンク、グリーン、ブルーたちが姿を現し、チェロキー・ボーイを「非在の部屋/存在しない部屋」に連れ去る。モンサント、ダウ・ケミカル、ハーキュリーズ、ダイヤモンド・シャムロックのケミカル・マフィアは牧童作戦遂行の妨げ/障害になれば、相手が誰であろうと口をつぐませる。塞ぐ。亡き者にする。たとえ、それが生まれたての赤ん坊であってもだ。もちろん、相手がアメリカ合衆国大統領であっても。

邪魔者を消すだけではない。将来、邪魔者になる可能性が微塵でもあれば、周到に準備し、手加減なし容赦なしで排除し、抹殺し、消去する。跡形なし。痕跡なし。周到な準備。手加減なし容赦なし。そして、完全消去。あとには塵ひとつ残らない。存在していたこと/存在の痕跡すら消去する。Perfect Delete/完全抹消。それがケミカル・マフィアのModus Operandiだ。

世界中の森は沈黙し、二度と鳥たちが歌うことはない。長く困難な沈黙の春はいつ果てるともしれずにつづく。

雨は昼には上がるだろう。そして、晴れた雲間からはイデオロギー・ボーイがメルティング・ポットで調合した幾千億のまばゆいナパームの慈雨とディフォーリアント・レインが降ってくる。そのことを知らぬまま、チェロキー・ボーイはひそかな恋心を秘め、高慢ちきのクィーン・メアリーに忠誠を誓う。チェロキー・ボーイが名前のない馬にまたがって狭い居留地から広い世界へ出てゆくのはもうすぐだ。ナパームの幾千億の雨粒とディフォーリアント・レインがまばゆく降りしきる世界に出てゆくのは。涙の道/涙の旅路を歩むのは。

あかむけの魂を持つチェロキー・ボーイは世界のただ中でトマホークを振りあげ、叫ぶ。

ホカヘー! おれにつづけ! ヤタヘー! アヒェヒェ! 戦うにはいい日だ! 死ぬには手頃な日だ! Born to be Wild! ワイルドでいこう! ありがとう!

チェロキー・ボーイの頭上にナパームとディフォーリアント・レインの幾千億の雨粒が降りそそぐのはもうすぐだ。白い館の主と高慢ちきのクィーン・メアリーはファックとファットに夢中でそのことには気づかない。


Indian Reservation - The Raiders feat. Mark Lindsay (1971)


The Lament of The Cherokee Reservation Indian
Words and Music by John D. Loudermilk (1959)

They took the whole Cherokee nation
Put us on this reservation
Took away our ways of life
The tomahawk and the bow and knife
Took away our native tongue
And taught their English to our young
And all the beads we made by hand
Are nowadays made in Japan

Cherokee people, Cherokee tribe
So proud to live, so proud to die

They took the whole Indian nation
Locked us on this reservation
Though I wear a shirt and tie
I'm still part redman deep inside

Cherokee people, Cherokee tribe
So proud to live, so proud to die

But maybe someday when they learn
Cherokee nation will return, will return, will return, will return, will return...

やつらはチェロキーの国をそっくりそのまま奪いやがった。
やつらは俺たちを狭っ苦しい居留地に放り込みやがった。
やつらは生き方を奪い、トマホークと弓とナイフを奪い、
「母なる言葉」を奪いやがった。
そして、こどもたちにはやつらの言葉、英語を教えこんだ。
ハンドメイドだったビーズも、いまじゃ日本製だ。

チェロキーの民よ。チェロキー一族よ。誇り高く生き、誇り高く死のう。

やつらはインディアンの国をそっくりそのまま奪いやがった。
やつらは狭っ苦しい居留地にインディアンを監禁した。
俺はシャツとネクタイを着ちゃいるが魂は本物のインディアンだ。

チェロキーの民よ。チェロキー一族よ。誇り高く生き、誇り高く死のう。

いつかやつらも思い知るだろうぜ。チェロキーの国が帰ってくることを。
帰ってくることを 帰ってくることを 帰ってくることを...



(補遺/崩壊する時間旅行者への返信のごときもの)
総論的には、ゴールド=ゼニカネがもたらすものは「将来の利益を生むための元手=資本」であり、世界を支配し、牛耳るための力/権力/パワーでしょう。

Endless Money Game. 終わることなきマネー・ゲーム。Money with No Name. ゼニカネはモノ/サービスの提供と交換できることと経年劣化/腐敗しないことと置き場所に困らないことのほかには、嫉妬と憎悪を生むだけでなにひとつ取り柄なんかないし、尻ひとつまともにふけない幻想にすぎない。こじれれば殺人にまで及ぶ厄介なものです。通帳の0の数がどれだけ増えたって、そんなものはただのデータにすぎない。

誕生してから御臨終までの持ち時間は100年足らずしかないのに、そんなゼニカネのためにあくせくしたり、嘆いたり、じっと手を見たり、ため息をついたり、眩んだり、泣いたり、うそをついたり、あるふりをしたり、集ったり、嫉妬したり、憎んだり、争ったり、悪だくみをしたり、亡者になったり、守銭奴になったり、セコい/みみっちい/しみったれと陰口を叩かれたり、ビンボー人呼ばわりされたり、犯罪に手を染めたり、自分の持ち時間を切り売りするのは馬鹿げてる。ゲームとしてポイントである0の数を増やすのが主たる目的であるというなら幾分かの面白みはあると思いますけどもね。

各論的には、彼らはゼニカネで一体なにを手に入れるのか? ゲスト・ルームやベッド・ルームがいくつもあるプール付きの大豪邸であり、豪勢な別荘であり、運転手/護衛付きのベントレーやロールス・ロイスやキャディラックのリムジンであり、高級料理店/3星レストランでの食事/うまい食い物であり、1着1万ドルはしそうなスーツであり、高級ブランド品/オートクチュールの服飾品であり、3LDKのマンションが買えるほどのPatek PhilippeやVacheron ConstantinやBreguetの機械式時計/宝飾時計であり、John Lobbやa.testoniやSalvatore Ferragamoで誂えた靴であり、いいオンナ/いいセックスであり、いい医療技術を受けることであり、多くのゼニカネを持つ仲間/友人であり、ダイオキシンともPCBともPM2.5とも光化学スモッグとも騒音とも近隣トラブルとも汚染水とも各種放射性物質とも無縁な「健康で文化的な最上限界の環境/生活」でしょう。世界はそんな風にできあがっている。そして、訳知り顔、すまし顔でそれらの銭ゲバどものお先棒担ぎをしているたわけ者が山ほどもいる。本人はそのことにはまったく気づいていないでしょうがね。愚鈍愚劣ですから当然ですけども。大脳辺縁系ならびに大脳新皮質のパフォーマンスもセンスも感度も悪いポンコツ木偶の坊だから。

わたくしの立場はというと、銭ゲバ一味、お先棒担ぎのボンクラポンコツども、チェロキー族、地の果ての島パタゴニアのセルクナム族の人々、古今東西の虐げられし人々、国を土地を簒奪略奪された者たち。彼らのいずれもに与しない、隊列を組まない、共闘しないというものです。なぜなら、虐げられた者/略奪された者/虐殺された者は、実はおなじことをほかの「より弱い者/より遅れている者」にしてきているからです。チェロキー族の人々もセルクナム族の人々もウトロの人々もです。はっきり言うと、現在地球上にいる75億の人間の祖先はいずれかの時代に略奪と殺戮と搾取を行ってきている。われわれ人間は略奪者/殺戮者/搾取者の末裔です。例外はありません。略奪と殺戮と搾取をした者が生き残り、子孫を残し、繁栄するという図式。そうでない者たちは涙の道/涙の旅路を行くことを強いられ、飢え、病み、怯え、そして滅んでいったわけです。奪い/奪われる。殺し/殺される。それが人類史です。例外があるとすれば、「ありがとう」が魔法の言葉であると言い張る銭ゲバ・カルト極楽とんぼ族くらいのものでしょう。

文化と野蛮と人間と。人間獣がやってきたことはすべて野蛮でしょう。野蛮でないのは人間以外のすべての生きとし生けるものでしょうね。「文化的」かどうかは、この際、意味がありません。「野蛮」の定義づけもつまらないので省きます。ただ、これだけは言える。どれほど「文化的」と言い繕っても、人間獣がしてきたこと/していることは野蛮以外のなにものでもない。さらに言えば、「人間」も「文化」も「野蛮」も人間どもが勝手に言っていることですからね。人間以外の生きものはそんな七面倒くさいことはひと言も言いはしない。人間が手前味噌、自分に都合よく言い張っているだけのことです。「絶滅危惧種」がああでもないこうでもない滑った転んだと騒いでますけど、ちゃんちゃらおかしい。マッチポンプもいいところでしょう。ワイルドライフからすれば「おめえらのせいでおれたちゃ絶滅したんだ」ということです。Red List(Red Data Book/RDB/Regional Red List/RRL)に載っているのは絶滅が強く危惧される野生生物ということになっていますが、人間が絶滅に追いこんだ生きものの一覧と解釈するのが正しいでしょう。いずれ、Red Listには人間も載る運命ですけどね。いや、すでに載っている。非在のRed Listに。

地球という大きな生態系からすれば、人間は害悪、邪魔者以外のなにものでもない。「死ねばいいのに」ということですね。集中的に隕石が直撃するか、人間だけにパンデミックが発生する致死率100パーセントの感染症/出血熱がアウトブレイクすればいい。これから、ごく近い将来にそれは実際に起こるし、すでに起こっていますけどもね。「地球の怒り/懲罰」ということです。巨大地震/大津波/大規模噴火/自然災害/パンデミック。これらは地球というひとつの生きものがおこなうリセットのあらわれでしょう。突然ですが、「宇宙船地球号」などと鬼の首でも取ったように声高に、得意満面したり顔でぶっこいている阿呆陀羅がいますけど、皺のない脳みそと腑抜けた顔を洗って出直してこいと言ってやりたいし、小一時間小突きまわしてやりたいですね。虫酸が走る。

かくいうわたくしは誰憚ることもない野蛮人ですが、サバンナやジャングルや海中に放り出されたら獲物にされて捕食されるだけで、1日たりとも生き延びられないワイルド・ディバイド/Wild Divideの最底辺/最下層にある者です。🐺

by enzo_morinari | 2018-06-07 18:24 | シクウォイア、かく語りき | Trackback | Comments(4)