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カテゴリ:Poisson d'avril( 15 )

四月の魚=SELFISHのポワレのレアリアータ・ドクダミネーゼ添え

 
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 蕺草。ドクダミ。生で食す。クッチーナ・イタリアーナにアレンジしてマンジャーレする。そののちに待ち受けているのはドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活だ。ドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活にはいくばくかの「根性」がいる。根性焼きを42平方センチに42個誂える程度の根性が。熱い。青臭い。アホ臭い。連日連夜、朝から晩まで「ありがとう」のオンパレードをぶちかます鈍感さと胡散臭さと鈍くささとドン・ガバチョの説教臭さを足してもまだ足りぬ嘘臭さ。臭いものには蓋をしたいところだが、この御時世、悪臭ふんぷんたるものが恥も知らぬげに我が物顔で肩で風を切ってのさばるのをいかんともしがたい。「自由」というのもたいがいにしておかないと腹をくだすどころの騒ぎではなくなる。肝心の腹さえもが消えてなくなる。

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 シスター・マスター・イリュージョンのすごいのはディエンビエンフーの戦いの砲火かまびすしいヴィエンチャン王宮の最後の晩餐で饗された十二使徒特製のドクダミ・サラダをきれいさっぱり平らげたのちに新ワラシベ・システムでがっぽり儲けてしまうところにこそある。秒給4200ルネマグリット・デュラス。しかも損益分岐点は限界利益率無限大である。べら棒にもほどがある。

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 引き起こし短頭部長のカタツ=ムリオ氏ことラ王・ラオス・ポンペイウス・ヴィエンチャンちゃんが固唾をのんで見守る中、マイ・フーリッシュ・ハート帝国の王、四月馬鹿王のヨロズ・グセツはこんがりと焼き上がったポワソン・ダヴリルの側線にアートのにおいを嗅ぎ取った。引っ越し系なだけに。
 それはさて置かず、焼肉と引っ越しのどっちなんだ? サカイは。焼肉やさかい? 引っ越しやさかい? 北は厄介だが西はまことに面倒だ。まったくもって、ディエンビエンフーの戦いのごとくにまぎらわしい春である。

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 四月馬鹿王凱旋の本日の晩餐は「ガラパゴス海亀もどきスープ」と「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」でスタートする。「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」にかかるドレッシーなドレッシング・ソースはいけしゃあしゃあとペンチャッソーの地獄待ちソースだ。このドレッシング・ソースはいくぶんかほろ苦いが勝利と栄光の味はほろ苦いくらいがちょうどよい。デセールはアカアリの大行進のクイニー・アント・アマンとミノムシくんのバグワーム・ソルベだ。
 ところで    。四月の魚=SELFISHのポワレの話はいったいどうなったんだ? そんなふざけた話はとっくの昔にポア済みである。死に臨み、魂を高い世界に移しかえることなど何者にもできはしないのだ。誤謬と独りよがりの百万言の感謝の言葉をならべたててもである。
 
by enzo_morinari | 2013-04-01 09:15 | Poisson d'avril | Trackback | Comments(2)

空飛ぶ復活スティグ・リンドベリが残した問題点と春の葉っぱ

 
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 グスタフスベリ色の包装紙に包まれていたのはアジュア・キングフィッシャーが飛翔するアジュール海岸8丁目75015番地の朝にこそふさわしいコルドン・ブルーの頑丈な箱だった。箱をこれ見よがしにあけると中から復活スティグ・リンドベリがやや年老いた白夜を背負って出てきた。出てきたとたんに復活スティグ・リンドベリは「やっぱりSPISA RIBBだよにゃあ」と言った。
「BERSAは? ADAMは? SALIXは?」
「BERSAでもADAMでもSALIXでもなくて、やっぱりSPISA RIBBだよにゃあ」

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 復活スティグ・リンドベリはあいかわらすっとぼけた髪型をしていて、やはり、あいかわらずすっとぼけたメガネかけていて、右肩にはチェシャ猫によく似たニーチェ猫が乗っていた。オリジナルのスティグ・リンドベリとちがう点はくわえているパイプがSPISA RIBBとSALIXの模様が交互に描かれた凡愚に変更されているところだ。あんた、作品はマーベラスでインクレディブルでジャギュワ並みにイカしてるけど、やることはジャンク野郎になっちゃったわけ? いくらなんでも筋子でも、凡愚はなかろうよ、凡愚は。吾輩が思うまもなく、スティグ・リンドベリはスウェーデン・コープのKFオリジナルの枯れ葉柄のキッチン・クロスをスーパーマントのようにまとい、あっという間にプチ・フルーツトマトのリゾット地区方面に飛び去った。あとにはやや年老いた白夜とニーチェ猫が残った。やや年老いた白夜はぺしょぺしょと泣き、ニーチェ猫は「ニー」と鳴いた。仕方ないのでニーチェ猫には「チェッ!」と言ってやった。ニーチェ猫は権力への意志を剝きだしにして唸った。

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 吾輩はこれでまたふたつ、厄介事を孕んだ問題を抱え込んでしまった。春はまことに椿事が起こるのに事欠かないシーズンお麩の心にこんにゃく問答の季節だ。問題解決の前に、次の週末はフォーシーズンズに予約を取ることにしよう。額にBERSAのタトゥーを入れたコンシェルジュのマドカちゃんには空飛ぶBERSAのフライング・カップソーサーをお土産に持っていってあげよう。うまくいけばこの春初めての強い南風が吹きつける七里ガ浜駐車場レフト・サイド会議にいっしょに行ってくれるかもしれない。iPod Touchでヘッドフォンをわけあって聴く音楽のリストはすでにつくってある。最新の「M'S FAVORITE SONGS BOOK TAPE」「Mのテープ」だ。タイトルは「葉っぱ」だ。

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by enzo_morinari | 2013-03-25 17:34 | Poisson d'avril | Trackback | Comments(0)

ザマミの日

 
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 イタリアでは毎年3月8日を「ミモザの日」として男が女に感謝の想いをこめてミモザの花を贈る習慣がある。なぜ3月8日なのかというに、それは吾輩が1975年にそのように決めたからだ。なぜ吾輩は3月8日を選んだのか? 当時、吾輩が恋い焦がれていた歯医者の娘のトモコちゃんの誕生日が3月8日だからである。それだけの話だ。それだけの話にもかかわらず、イタリアかぶれのスウェーデン野郎どもはこの日、目の色を変えて女の尻を追いかけまわす。1975年以来、3月8日がやってくると青いスウェード靴会の本部があるストックホルムの街ではブルー・スウェードシューズを履き、ミモザの花束を抱えてストックホルムの街中をかけずり回る無防備に発情した男どもの姿を目撃できる。まったく御苦労さまなことだ。その日にかぎって言えば、シュールストレミングも顔色なしである。もちろん、例のテラトン級ウルトラ・スメルに微塵も揺らぎはないわけだが。

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 では、「ザマミの日」という日があるのを御存知か?「ザマミの日」は世界中で誰に憚ることなく誰に対しても「メシウンマー」していい日である。別名、「恥知らずの喜びの日」とも言う。
 その日、誰かに「メシウンマー」されると、「メシウンマー」された者は例外なくメシがまずくなってしまうという、わりときつめな一日だ。なにを喰っても「マッズー」だから、パズズを拝みだしたり、ラピュタでバズーカ砲を楊枝がわりにして「喰わねど高楊枝」しちゃうやつが続出して、もう世界は大混乱という外連味たっぷりの一日。こういうのを吾輩が所属する別の世界では「地獄」と呼んでいる。バリュビュスが箪笥の陰でダンスダンスダンスざんすのニート仁田する日でもある。カナルハニー・ルサンチマンの鬼軍曹ことシャーデンフロイデも地獄の釜のふたを撫でながらさぞや「メシウンマー」だろう。

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by enzo_morinari | 2013-02-02 06:15 | Poisson d'avril | Trackback | Comments(2)

「フランツ株価有料化」の衝撃、宇宙に走る!

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グレゴール・ザムザ氏がカブト町2丁目1番地先、カブカの海辺の蕪の家の株価下から追証惨殺体で見つかった事件を受け、フジョーリ政府はけさ、フランツ株価の全面有料化に踏み切る方針を示した。なお「グレゴール・ザムザ殺人事件特別捜査本部」はグレゴール・ザムザ氏殺害の重要参考人として、株の先物取引をめぐるトラブルからグレゴール・ザムザ氏にがぶり寄りをくらわせ、もってこれまた同氏に全治2週間のけがを負わせたうえ、同氏経営の株式会社ブンダンから多額の資金を持ち逃げした元サッカー選手、ハルキンボ・ムラカーミ(昨年、授業中にスパゲティ・バジリコを盗み食いした不祥事で渡瀬恒彦早稲田圃大学付属ノーベル小学校を除籍処分)について強盗、傷害、横領、詐欺、羊男の脳味噌をちゅるちゅるしたあげくに全身の皮膚を剝いでジンギスカンした蒙古罪、加納クレタと加納マルタ及び208と209の両姉妹との双生児姦通罪、不全感、ナイーヴなロースハム、中国行きの貨物船、街とその不確かな壁、午後の最後の芝生、蛍、その他の短編、納屋を焼いた連続放火の容疑で逮捕状をとるとともに、グレゴール・ザムザ氏殺害に関してもなんらかの事情を知っているものとみて、その行方を追っている。

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「フランツ株価有料化」の衝撃、M16星雲にも飛び火。ウルトラマンタローも実体解明に乗り出す。

M16星雲の最大の仕手集団、NGO法人超人一家を率いるウルトラマンタロー氏は「フランツ株価有料化」の推移を見守り、時期をみて「3分間ルール」を遵守したうえで本格的な仕手戦に打って出る模様。この際、ABCマート安売下足予想の証明で名を馳せた兄弟船大学哲学の小径査読要員の望月新一氏を特別顧問としてサイエンティフィック・ネイチャリング・チャネリングし、「宇宙際タイヒミュラー理論(Inter-universal Teichmuller Theory)」を駆使した最新のデリバティブ、リスクヘッジ手法を投入するという。フジョーリ政府も超人一家の動きを注視し、警戒を強めている。
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フランツ株価の全面有料化決定を受け、経済界に戸惑いの声。

フジョーリ政府が11月16日午後、「フランツ株価の全面有料化」を閣議決定した旨発表したことを受け、経済談合連合屋(経談屋)は次のような談話を発表した。

「まことに強い驚きをもって受けとめている。経済の軸足が安定化の兆しをみせつつあるなか、政府がこのような措置をとるにいたった背景と経緯について可及的速やかに情報収集につとめ、慎重に分析のうえで経談屋としても今後の対応を決めたい」

経談屋の米倉(最近、息の臭さが一段と増した上に息づかいも荒くなってきて老い先も長くなさそうでよかったよかった)弘昌居座り会長はこの事態を受け、さらに品性が劣化方向に下方修正されることを余儀なくされた。米倉会長の周辺では「枯れ葉剤被害者の怨念の影響が出始めているのでは」との声が強い。また、「ゴム屋の倅ごときが経談屋の会長とはおこがましい。とっとと長田に帰るべきだ」との声も聴かれる。

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フランツ株価有料化の衝撃で、オヅラのヅラも吹っ飛ぶ!

ドイツ・ドルトムントからの情報によれば、ブリトニー・インベスターズ(愛称ブリブリッちゃん)と浮き名を流したことで世間をあっと驚かせたオヅラトモアキさん(タレント? 万物評論家?)もフランツ株価有料化問題で損失をこうむったうちの一人だという。
 オヅラさんはウジテレビの会見室でブリブリッちゃんとの交際を認めたうえで次のように語った。

「あざーす! ブリブリッちゃんの件はプライヴェートな問題ですのでカンベンしてください。あー、それと今回のフランツ株価有料化で相場は大暴落。ボクも大損害ですよお。実家の食堂を処分して追証の資金を手当しなきゃなりまっせん! え? 特ダネですか? もちろんつづけますよ! 生命線ですから! では、これでしつれしゃーすっ!」

そして、ものすごい勢いで一礼をしたときに「事件」は起こった。例のヅラがぶら下がりのマスコミ関係者のほうへ吹っ飛んでしまったのだ。オヅラさんの消息とともにヅラの消息もいまだ不明である。

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悲報続報! オヅラトモアキ氏失踪の裏で謎のズラ師軍団が暗躍!

LFBS(LIE-FIELDS-BROADCASTING-SYSTEM)はヅラ問題に詳しい関係者から独占情報を入手した。関係者によるとオヅラ氏のヅラ吹っ飛び事件とその後の失踪はズラ師軍団なる不良外国人集団により巧妙に仕組まれた罠であるというのだ。ズラ師軍団の活動が活発化したのはミナミへの対抗意識をむき出しにするキタ新地のチャン・グンサマが敵対的大量株保有を宣言して以来といい、さらには、国際社会の非難を無視して戦略的株実験を強行したことをきっかけに、一部の株部強硬派がチャン・グンサマの指導力強化を狙ったものという。

「ズラ師はなんでもかんでもずらします。だれにも気づかれないうちにテレビの位置もずらします。国境線もずらしてしまうんです。ですから、ヅラをずらすくらいお茶の子さいさいなんです。オヅラさんが毎朝、”あざーす!”と叫んでいたのがチャン・グンサマの逆鱗に触れたのだというのがキタの政府高官からえた情報です。ほかにも何人か、ズラ師軍団の標的になっているかたがいます。日本音響研究所の鈴木松美所長、神田神保町正輝、加山(言っちゃうよ言っちゃうよ)雄三、田原俊彦、職場ファックでフグスマに飛ばされた経産省官僚の西山(環太平洋村)英彦、軍事評論家の江畑憔悴の各氏です。この方々は今後じゅうぶんな注意と警戒が必要です。え? 江畑さんはとっくに亡くなってる? ズラ師軍団の仕業です。まちがいありません」

このように語った関係者の額には汗がにじみ、生え際からリーブ21のタグがはみ出していた。

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フランツ株価有料化問題急展開! 現職総理のインサイダー取引き疑惑発覚

フランツ株価有料化問題で大揺れに揺れたナガタ町に衝撃が走った。なんと、フランツ株価の有料化は木偶野田土左衛門首相が市場の株を安値で買い占めるための「手段」だったというのだ。官邸サイドはこれを真っ向から否定。しかし、与党幹部の中には木偶野田首相の進退も含め、党としての態度を早急に決めなければ難局を乗り切れないと指摘する声が多数上がったという。木偶野田内閣の今後の政権運営が注目される。

フランツ株価有料化問題に関する機密文書流出。木偶野田土左衛門首相辞意も。

フランツ株価有料化をめぐる問題で現職総理のインサイダー取引き疑惑につづいて、あらたな火種が飛びだした。「フランツ株価の当面の推移と予想される市場の反応」と題された文書の存在があきらかとなったのだ。この文書の詳細については不明だが、おおよその内容はフランツ株価が有料化された場合に市場がどのように反応するかが述べられており、さらに、株価の下落にともない、どれくらいの資金を調達すれば株式市場を独占できるかについてタイムテーブル付きで分析しているという。実際、株価についてはほぼ全面安の展開をみせており、ある証券市場関係者によれば、フランツ株価有料化によっていったいどこまで株価が下落するのか予想もつかないと落胆の色をかくせない。同関係者は「まるで中世暗黒時代に逆戻りしたような気分だ」とつけくわえた。いっぽう、フランツ株価有料化問題でインサイダー取引きが取りざたされた木偶野田土左衛門首相は11月20日未明、周囲に辞意を漏らした模様だ。事態はますます混迷の色を濃くしている。

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山本リソダ、リソダ・ロソシュタットと「フランツ株価有料化問題」をめぐり乱闘!

歌手で美容整形評論家の山本リソダさんが11月19日、ロサンゼルス空港の出発ロビーで歌手で失恋問題研究家のリソダ・ロソシュタットさんとつかみ合いの乱闘をしていたことが、現地在住の裏ねとらじDJウォッチャーからのチクリでわかった。二人はSGI(創造学会インターナショナル)ロサンゼルス支部婦人部長の座をめぐって以前からことあるごとに対立しており、それに加えて今回の「フランツ株価有料化問題」によって資金源を失ったかたちの二人が年甲斐もなく暴れはっちゃくしたものとロサンゼルス在住の裏ねとらじDJウォッチャー、チンコロヌス西村氏は語った。[ロイシャイダー電]

注:写真と本文は大いに関係があります。
 
by enzo_morinari | 2012-11-20 02:00 | Poisson d'avril | Trackback | Comments(0)

Fluctuat nec Mergitur, Festina Lente!/Adios! Amigo y Amiga!

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 それではみなさん、










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 本日はお日柄もよく、








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 さ よ う な ら。






P.S. (抱きしめたい)
パリにお越しの際は是非ともオーベルジュ(旅籠付き食堂)『Hotel de FLUCTUAT NEC MERGITUR』にお立寄りくださいませ。館内にはブティック『Festina Lente』もあります。「さっさと買うだけ買って帰りやがれ! さあ、さあ! 急いで急いで!」がモットーです。ダニエル・ヴィダルもびっくりの法外悪辣料金でお客様をエラン・ヴィタールさせちまいます。『Hotel de FLUCTUAT NEC MERGITUR』はヴァンドーム広場そば、オテル・リッツ・パリの裏手、カンボン通り(Rue Cambon)のちょうど中間地点にあります。「真実の勝利の門」が入口となっております。マダム虹子がいつでもいかなる立場のエトランジェーでも請求書付きの笑顔満載でお迎えいたします。ホルヘ・フランシスコ・イシドロ・ルイス・ボルヘス・アセベードがドアマンをしております。オークラの例のおじいちゃんより記憶力がいいです。かのアレクサンドリア図書館の司書長として鳴らした記憶力です。ただし、ときどきぶっ飛びます。「ドン・キ・ホーテは実在する!」とか「セルバンテスはレオナルド・ダ・ヴィンチだった!」とか「世界はコンベルソが支配している!」とか言い出します。ワイフはすごいような美人です。忘れられません。あの夜を・・・。いえ。独り言です。忘れやがってくださいませ。グラン・コンシェルジュはガブリエル・ホセ・ガルシア=マルケス。ムッシュゥGJGMは予告通りにいつも百年の孤独しております。たまに野うさぎの走りもして酔いつぶれます。母親殺しのエトランジェーは大歓迎です。殺人の動機が「太陽がまぶしかったから」なら矢来町の新潮社あげちゃいます。A. カミュの新潮社文庫版をすべてつけます。なんなら音羽の講談社もいっしょに。もちろん、無礼千万愚鈍愚劣な警備員抜きです。動機が「太陽が貧しかったから」なら残念ですがゴンチチを100万回くらい聴いて出直してください。動機が「採用が取り消されたから」ならいますぐリクルートのグラントウキョウサウスタワーにヘルムート・ヤーンBOMBでカチコム.comするか、銀座8丁目のしょんぼり本社ビルをはじめとするリクルート関係ビルにニーチェ爆弾(「ニーチェ爆弾」については下記の「補遺」を参照のこと)を仕掛けるかしてください。動機が「社長がマネっこばっかしてるから」なら『Les Rougon-Macquart』の『Le Ventre de Paris』42ページ42行目を読んで「エクサンプロヴァンス地方の諸問題ならびに人生、宇宙、すべての答え」について2ちゃんねる(VIP推奨)にスレッドを立てるか、クロード・ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』を聴きながらマラルメの『半獣神の午後』と『サイコロのひとふり』を枕に東京の午睡してください。上野千鶴子をコテンパンにして気分は上々颱風なスミレの花束をつけたベルト・モリゾさんを伴ってテュイルリー公園の野外音楽会に行くのでもよろしいし、あなたの大事な笛をとてもじょうずに吹く少年を稚児にするならなお結構です。以上で日本における最後のマドレーヌ現象を終わります。

*『Hotel de FLUCTUAT NEC MERGITUR』のグランド・オープンは2037年4月1日、幻の虚数魚i=Poisson D'Avrilの誕生日です。「2039年の真実」が明らかになる2年前。すぐです。


 補遺

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 ニーチェ爆弾/ある若い友人への招待状
 1889年1月3日、フリードリッヒ・ウィルヘルム・ニーチェ発狂。この日、ニーチェはトリノのカルロ・アルベルト広場で御者に鞭打たれる馬を目撃する。なにごとかを絶叫しながら馬に駆け寄るニーチェ。馬の首を抱きしめ、泣き崩れる。そして、その場に昏倒。広場は騒然となる。気づかう者がいる。嘲る者がいる。罵声を浴びせる者がいる。笑いころげる者がいる。まったく無関心な者がいる。無関心を装う者がいる。厄介事にはかかわるまいと見て見ぬふりを決めこむ者がいる。そこには故郷を喪失しつつある「近代」の醜悪なる貌の一端が見てとれる。やがて警官たちが到着。人々の憐れみと奇異と冷笑の眼差しがニーチェに注がれる。ニーチェ44歳の冬である。得体の知れない新しい世紀の不気味で不可解で不条理な足音がすぐそこにまで迫っていた。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『ニーチェの馬』はこの出来事を物語の端緒とした映画だ。
 発狂の日、ニーチェはコジマ・ワグナーに手紙を送っている。自分は十字架にかけられし者である、豊饒と陶酔と混沌の神デュオニソスである、ブッダである、ナポレオンであるなどといった支離滅裂な内容。ニーチェは精神病院に収容された。そして、死ぬまで狂人としての日々を送ることとなる。発狂以降、ニーチェは著作・論文等の執筆は一切していない。よって、ニーチェの思想と哲学は発狂以前の著作からしか知りえない。コジマ・ワグナーへの手紙には発狂以前のニーチェの片鱗をうかがわせる言葉が記されていた。その中の一節。

「私は人間ではなく爆弾です」

 なるほど。爆弾か。ここ100年で考えても、ニーチェ爆弾にやられた者は洋の東西を問わずに数知れまい。芥川龍之介がそうだった。三島由紀夫もそうだろう。私のまわりにも何人かいた。私の友人たちにかぎって言えば、一人残らず社会的不適合者になるか、廃人になるか、発狂するか、自殺するかしている。残念ながら、乞食とホモ・セクシュアルと革命家はいない。
「ニーチェにハマったら終わりだ。ワグナーばかり聴くようになったら危ない」とまことしやかに囁かれているというが、わかる気がしないでもない。私の場合はニーチェにハマることもなかったし、ワグナーは『ローエングリン』『ニーベルングの指環』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』『タンホイザー』といった歌劇・楽劇をときどき聴くていどで、これらとて熱心に聴いたとはとうてい言えない。特に『ニーベルングの指環』などは全4編、総演奏時間15時間にも及ぶ長大な大作であるから、第1夜の『ワルキューレ』と第3夜の『神々の黄昏』を折にふれて聴くくらいのものだ。たしかに、ニーチェには哲学や思想という厄介きわまりもない岩盤、一枚岩を一撃で吹き飛ばす力がある。ニーチェを読んでいると、行間からデュオニソスの荒ぶる魂が飛び出してくるのではないかと思える瞬間がある。その感覚は恐怖ともいいうるものだ。思わずうなってしまうような箴言や警句にふれると、一種異様な凄みに搦めとられて、そこから先には一歩も進めないような感覚が起こることもしばしばあった。いくつか挙げてみる。

 神は死んだ。/悦ばしき知識
 深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいている。/善悪の彼岸
 怪物と戦う者は自身が怪物とならないように注意せよ。/善悪の彼岸
 誇らしく生きることができないときは誇らしく死ぬべきである。/偶像の黄昏
 自分に命令する力のない者は自分に命令する者を求める。/悦ばしき知識
 悪とは「弱さ」から生ずるすべてのものである。/アンチ・クリスト
 狂気は個人には稀有だが、集団・民族・時代にあっては通例である。/善悪の彼岸
 脱皮できない蛇は死ぬ。精神もおなじである。/曙光
 中途半端に多くを知るより何も知らないほうがいい。/ツァラトゥストラかく語りき
 事実はない。あるのは解釈だけである。/権力への意志
 自己言及は自己を隠蔽する手段である。/善悪の彼岸
 恋愛は誤謬をその父とし、欲望をその母とする。/人間的な、あまりに人間的な
 誰も学ばない。誰も知ろうとしない。誰も教えない。   孤独に耐えることを。/曙光
 他者の考えで賢者になるなら愚者であるほうがましだ。/ツァラトゥストラかく語りき
 自殺を思うことは強い慰謝剤である。これによって多くの夜が楽に過ごせる。/善悪の彼岸


 私はニーチェを読むとき、「これは現実ではない。これは文字にすぎない。惑わされてはならない。魅入られてはならない」と強く自分に言い聞かせた。そうすることでかろうじて精神の均衡を保つことができたような気がする。あのとき、もしニーチェ爆弾をもろに被弾していたら、ニーチェ爆弾の直撃を受けて斃れていった人々とおなじ運命をたどっていたかもしれない。ヘーゲルの『精神現象学』と格闘したときもそうだったが、私はニーチェの著作を「論理(ロゴス)」としてではなく、「物語(ミュトス)」として読んだ。ヘーゲルもニーチェも物語として向かいあうと、尊大きわまりもないロゴスの大伽藍に細くではあるが幾筋かの神話的でやわらかい光を見いだすことができた。あの光はおそらくは豊饒の光でもあったろう。その後の私の人生に巻き起こる数々の混沌と不条理と困憊を差し引いても、あのとき垣間見た幾筋かの光は私が歩む細く暗い道を常に照らしつづけた。
 ニーチェは30年にもわたって、まさに血煙を上げながら執筆と思索に没頭した。ニーチェの血煙の意味を理解できない者はニーチェに近づくべきではない。ニーチェを読んで人生に活かそうなどとゆめゆめ考えてはならない。ニーチェは世の中のためにはならない。いかなる意味でも役には立たない。ニーチェにはいささかも世間的な価値がない。19世紀のヨーロッパ世界において、傲岸不遜にも「神は死んだ」と言い放った者から学ぶべきものはない。国家が成熟してゆこうとする途上の時期に「永劫回帰」を提示し、「超人」を持ち出す輩がもたらすのは不幸と悲劇と苦悩だけだ。まちがいなく強烈な痺れるような魅力はある。脳みそとはらわたを引っ掻きまわされるのに似ている。しかし、それはセックスの相性がいいだけの性悪女のようなものだと心得ておいたほうがいい。マルクスには復活の可能性がわずかに残っているがニーチェにはない。このことは断言できる。ニーチェは人間社会を成り立たせている諸原理とは金輪際相容れないのだ。反社会的ですらあると言ってもよい。ニーチェを読んでいるような輩にはかかわらないほうが身のためである。
 しかし、だからこそ、ニーチェは空前絶後に凄いのだとも思える。その凄さを知るにはニーチェの「隠れた問い」を見つけださなければならない。ニーチェから「答え」を引きだそうとしたのではニーチェを読んだことにはならない。そもそも、ニーチェからは答えなどなにひとつ出てこない。ニーチェは誰も気づかなかった「問い」をたった一人で見つけだし、たった一人でその「問い」と格闘した。ニーチェは思想と哲学の「たった一人の軍隊」なのだ。『ツァラトゥストラかく語りき』も『人間的な、あまりに人間的な』も『善悪の彼岸』も『この人を見よ』も『権力への意志』も、ニーチェの「問い」から生まれた問題集だ。危険な問題集ではあるが、自爆誤爆の覚悟があるのなら、保身と利権に血道を上げる愚劣卑劣な木っ端役人どもや既得権益の上にあぐらをかいている守銭奴どもの牙城に風穴をあけるくらいの爆弾はもたらしてくれる。この問題集でスキルアップすれば、人生という厄介なゲームに土塊ひとつ担保提供せぬまま恥知らずにもローリスク・ローリターンの定額貯金に精を出す善人づらした小市民や醜悪きわまりもない親和欲求に翻弄されるヘッポコ・スカタン・ボンクラや臆面もなく純朴偽装した能天気や暮らし自慢、趣味自慢、ライフ・スタイル自慢にうつつをぬかして日も夜もあけぬ極楽とんぼや裏切りと嫉妬と欲得と怯懦と保身に彩られた者たちに回復不能な一撃を加えることはお茶の子さいさいになるはずだ。だが、扱いにはくれぐれも用心すべし。ニーチェ爆弾は使いようによっては核爆弾より威力がある。プルトニウムやストロンチウムよりはるかに有毒有害だ。世が世なら、まちがいなく「禁書」「焚書」「打首獄門」「磔」である。いったん汚染されてしまえば除染はできない。ニーチェ爆弾は究極の最終兵器、リーサル・ウェポンなのだ。セシウム? ニーチェ爆弾に比べたらアメ玉だ。

 さて、若き友よ。いまだ浮かび上がることも喰い破られることもない血管を持つ友よ。
 超人と狂人と善人と悪人と駱駝と獅子と赤児と魔神の住まう善悪の彼岸へようこそΨ


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by enzo_morinari | 2012-10-01 04:01 | Poisson d'avril | Trackback | Comments(0)