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カテゴリ:路地裏の食堂( 1 )

路地裏の食堂/ひとつの独創的な料理は千のつまらぬ食料よりも価値がある。

 
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Out to Lunch! 帰宅時間はゲーデルにきいてくれ。水銀中毒で気が変になった帽子屋

だれもが残される悲しみと残す痛みを1度は経験する。Pain Seeker

陽気なロシニョールとカラカイツグミとモノマネドリは鳥刺しパパゲーノを殺し、歌う。Mocking Rossignol Seeker

いい音楽を聴き、歌い、うまいものを食い、いい恋をするために生きているからイタリアはビューティフルでゴキゲンなのだ。Beautiful Italy Seeker

人生がバラ色でも、サクランボの実るころをすぎても、What a Wonderful Worldでも、虹の向こう側に約束の地があったとしても、お星さまが願いを聞きとどけてくれたとしても、2度と取りもどすことのできないものがある。Rainbow Seeker


時間のねじくれた世界に行ったきり帰ってこない昼めし外出男(Eric Dolphy)とマルちゃん(Mal Waldron)に取り残されて途方に暮れていたサクランボが実りはじめた日の夕暮れ。アドリアーナのマダム・ジーナ・ロロブリジーダからLINEで画像付きのメッセージが送られてきた。路地裏の食堂の画像だった。「オッパイ・バラとオッパイ・レタスの温製サラダが最高よ」と。隣町。歩いていける。

路地裏の食堂はCucina/料理とだけあるそっけない看板がかかっていた。扉のガラスにはOne Original Cuisine is Worth a Thousand Mindless Foods. ひとつの独創的な料理は千のつまらぬ食料よりも価値がある。料理旅団団長と金色の文字で記されていた。押しても引いても扉は開かなかった。ガラス越しにのぞいても人の気配はなかった。「注文の多い料理店だ」と思った。

仕方なく外のテーブルのひとつに座り、『料理旅団衰亡記』のつづきを書きはじめた。

Le FigaroのAlexis Brézetから『料理旅団衰亡記』の原稿に関する矢のような催促が毎分ボーマルシェ4本きたが、華麗にスルーした。私の人生の日々は私だけのものである。


Le temps des cerises/サクランボの実る頃 - Yves Montand

Left Alone - Mal Waldron (Left Alone/1959)

Out To Lunch! - Eric Dolphy (1964)
 
by enzo_morinari | 2019-07-06 02:02 | 路地裏の食堂 | Trackback | Comments(0)