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Un homme et une femme/白い恋人たちはなにゆえにかくもせつなく甘く香しいのか? 真冬のグルノーブルのビストロでナタリー・ドロンによく似たフランス語の個人教授からもらった白い恋人

 
Un homme et une femme/白い恋人たちはなにゆえにかくもせつなく甘く香しいのか? 真冬のグルノーブルのビストロでナタリー・ドロンによく似たフランス語の個人教授からもらった白い恋人_c0109850_07334564.jpg


過ぎていくのね 愛の命も 白く輝く雪がやがてとけるように
はかなく消えた昨日の夢のあとに残るはただ冷たい涙ばかり
Pierre Barouh


フランス語の個人教授はマルコヴィッチ事件の容疑者だった。

彼女が逮捕される前日。私とフランス語の個人教授はパレ・グルノーブルの北側にある古いビストロにいた。2人の最後の晩餐だった。

真冬のグルノーブルのビストロでナタリー・ドロンによく似たフランス語の個人教授は別れのしるしにとConfiserie PierreのAmoureux Blancsをひとつだけくれた。

「ひとつだけ?」
「そうよ。その意味をずっと、生きているかぎり考えつづけなさい」

白い恋人たちはなにゆえにかくもせつなく甘く香しいのか? 一度きり、次も先もないからである。

La leçon particulière/個人教授 - Francis Lai
13 jours en France/白い恋人たち - Francis Lai
 
by enzo_morinari | 2021-02-27 06:03 | Un homme et une femm | Trackback | Comments(0)
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