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Out to Lunch! 分裂病者のダンス・パーティの奇妙な笑い声もしくはスーパー・カルテジアン劇場で気が変になったスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに首ったけな百鬼夜行の夜

 
Out to Lunch! 分裂病者のダンス・パーティの奇妙な笑い声もしくはスーパー・カルテジアン劇場で気が変になったスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに首ったけな百鬼夜行の夜_c0109850_5523465.jpg
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夜毎、世界のどこかで催される分裂病者のダンス・パーティは奇妙な笑い声とともに。E-M-M

人間はタクシーの料金メーターはしきりに気にするが、意識メーターには無関心である。E-M-M

猥褻は退屈で窮屈で卑屈で辛気臭い世界へのアンチテーゼである。世の中すべてYだらけ。すなわち、Y的。南丫島のΥ字路。Υに凸るΛ E-M-M


世界の実相を支えているのは、

W
x
Y

である。しかし、裏にまわれば、



という様相を呈している。玉門そばをたぐった裏門の菊花の御門にして小さな星/エストレリータ/アステリスク。リスクもなんのその、アナる者/アナるのが好きな者も少なからずいる。しかも、におう。匂宮の二天門で仁王が仁王立ち。

アナることをアナグラムすること。アナスタシアをアプリオリ/アポステリオリにアダージョ・アダージョにアポストロフィ付きでアナるアナグマのアナグラム。アナるルナールのニンジンを虹のニジンスキーに喰わせるためにニシンと炊き合わせるにじんだ無聊。六条御息所でさえ奥入を好む。「もっと奥まで」と。つまり、クサい。ψにφ ψにφ ψにφ ψにφ 世の中すべてYだらけ Yっていることきわまりないもない。


世界は邪悪で狡猾なアナロジーによって、ついにはアナーキーなアナコリズムが蔓延し、アナクシマンドロス型アナボリックステロイドでえたアナモルフィズムは安易なアナスチグマートとアナバプテストとアナトール・フランス流コキュを穴場へと追いやり、アナダマパンによってかりそめの空腹を満たしたアナクサゴラスのアナクロニズムにさらに拍車をかける。世界のすべての現象はスペルマの混合分離によって生じる。原初の完全なる混沌状態に運動を与えて秩序ある世界を創造する原動力としてア・ヌースは存在する。このとき、奪われたア・ヌースはアナトー色のアナルジージア状態となる。罪深きアナニアスのアナリシスとアナトミーをアナグリフで眺める。


帽子の女に脳みそをひっかきまわされて深刻なダメージを受け、スライム型水槽脳を移植されて以来、ろくなことがない。世界に起きている事象/現象、自分に起きている事象/現象がすべて他人事に感じられるようになってしまった。

狂ったホムンクルスである私はスーパー・カルテジアン劇場の無数の座席のうちの最前列の席に座り、巨大なスクリーンを見ている。私のほかにはだれもいない。撮影技師の咳払いがときどき聴こえるだけだ。それが私の現在の日常である。断腸の思いにまみれた日常。断腸的日常。

不気味の谷の谷底にあるウォズニアック・ハウス北側のスーパー・サイエンティストである高慢ちきな血まみれメアリーの部屋で哲学的ゾンビどもを相手にハードプロブレム・ゲームをしているあいだ、スティーブ・ライヒの衒学的弦楽四重奏曲『コウモリであるとはどのようなことか?』がソナス・ファベールのグァルネリ・オマージュから小さな音で繰り返し聴こえていた。

前日の10時間に及ぶチューリング・テストで私のブロックヘッドはシーマンとスワンプマンと砂男と砂の女とマンボを踊るマンボウが泳ぐ水槽脳のようになっていて、ゲームは散々だった。ゲームの最中にMr. Coffee Testが実施されたのも敗因だった。

目をあげると、スティーブ・ライヒの衒学的弦楽四重奏曲『コウモリであるとはどのようなことか?』が流れるグァルネリ・オマージュの美しいスピーカー・ボックスの上にはトーキング・ブロックヘッドが満面の笑みを浮かべて座っていた。時折、スワンプマンがトーキング・ブロックヘッドの背後からいたずらっ子のような表情をのぞかせた。

私はスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに首ったけだった。ハードプロブレム・ゲームが終わり、哲学的ゾンビどもが下卑た笑いを浮かべ、口々に「ゾンビであるとはどのようなことか?」について馬鹿げた議論をしながらウォズニアック・ハウスから去っていくのを見送った。トーキング・ブロックヘッドとスワンプマンもフェードアウトする奇妙な笑い声をあげながらグァルネリ・オマージュのウーファーの中に消えた。

狙いすましたようにスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーが口を開いた。

「さて、わたしたちはこれからいつものように世にも奇妙なセックスを始めるわけだけど」
「うん」
「あなたにとってセックスのクオリアはどんなものなの? 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、そして痛覚のそれぞれの領域において」
「それは世にも奇妙なセックスをしながらひとつひとつ確認していくということでどうかな?」
「いいわ。そうしましょう」

スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーはそれだけ言うと、シルクの淡いブルーのスリップを体から滑らせた。贅肉のかけらもない完成された肉体が現れた。かたちのいい乳房が揺れ、うす桃色の乳首が息づいている。

私は激しく勃起し、快楽のクオリアはキャマンベールであることをスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに告げた。スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーは満足げにうなずき、私の正面にひざまずいた。

私は達しそうになるのをこらえながらスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーの顔をのぞきこんだ。スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーの顔は会ったこともなければ見たこともない別人の顔にかわっていた。その顔は美しかったが凄絶で禍々しかった。そして、2020年8月29日、夜ふけのメアリーの部屋に魔物がやってきた。百鬼夜行の夜の始まりだった。

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Bloody Mary
Proud Mary - Creedence Clearwater Revival (1969)
Out to Lunch! - Eric Dolphy (1964)
 
by enzo_morinari | 2020-08-31 11:01 | Philosophical Story | Trackback | Comments(0)
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