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七里ガ浜駐車場レフトサイド/美しくシンプルでせつないメロディと言葉に満たされた時代。そのような時代がかつてあった。そのような時代の日々をわれわれは親しみとなつかしさをこめて「夏休み」と呼んだ。

 
七里ガ浜駐車場レフトサイド/美しくシンプルでせつないメロディと言葉に満たされた時代。そのような時代がかつてあった。そのような時代の日々をわれわれは親しみとなつかしさをこめて「夏休み」と呼んだ。_c0109850_15150657.jpg

2018年、夏。七里ガ浜駐車場レフトサイドで、目を閉じ、深く息を吸いこんで南から吹きつける熱い風に吹かれていると、ひどく調子っぱずれにトルーマン・カポーティの『風のうた/Wind Song - Think of nothing thing, think of wind.』を歌っていたシープマン・ジョンが少しスカした声で「素敵な女の子が、みんなカリフォルニア・ガールならね」と言った。もちろん、素敵な女の子にはそうそうお目にかかれないし、そもそも2018年世界にはカリフォルニア・ガールもサーファー・ガールも存在しない。時代は確実に変わったのだ。それでも、ビーチ・ボーイズの歌う『サーファー・ガール』を聴けば気分は少しだけよくなる。そんなふうにして人生も世界も終わっていけばいい。


The Beach Boys - Surfer Girl (Surfer Girl/1963)
 
by enzo_morinari | 2020-01-20 05:34 | 七里ガ浜駐車場レフトサイド | Trackback | Comments(0)
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