悪行や悪意ある行為をせず、害のあるいかなる薬も与えず、不正行為に加担しない。N-P
病院ゲームのはじまりは早起きすることだった。8時半過ぎに近所の町医者に行き、ブカブカになった左足親指の爪をみせた。一瞬で医者の顔色が変わった。町医者は「これはうちで対処できない」と声をふるわせた。80歳ちかい町医者は皮膚科が専門だ。
「端的に言って、メラノーマの可能性は?」
「生検をやらないとわからない。とにかく、共済病院に行って」
いつもは無口なカンゾーが騒ぎだし、クールな管制官のジンゾーが取り乱し、ポンプ役のシンゾーは毎分120回のパルスを発した。血圧は240-135。この分ではスイゾーもダイノーも常軌を逸した行動をはじめるはずだ。つまり、タゾーキ不全。大団円はどんなことになるか。今から楽しみである。救いは痛風発作が起きていないことだ。イタイイタイはイヤなこった。尿酸値は5.2なので痛風発作が起きる心配はなさそうである。
鬼の形相になった虹子が「水飲んでろ!」と怒鳴った。Dr. ハタ坊は「やばいよ」とひと言だけ言った。Transposonがおもむろに動きだした。さあ、病院ゲームのはじまりだ。
ER (Opening Theme)