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悪ガキ練習帳/Highway Star, Speedster. 1975年、ボソ族の夏。緊張と快楽と暴力と暴走の夏。

 
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喪失と成熟は表裏一体である。

いつでも過激! どこでも攻撃!

Hoka Hey! Ya Ta Hey! 戦うにはいい日だ! 死ぬには手頃な日だ!

いつでもどこでもアクセル全開、レッド・ゾーン、フル・スロットルだ。


1975年、高校2年の夏休み。SHBL(Speedster Hash By Law)というチームをつくり、ひと夏だけボソ族をやった。全員黒ずくめ、スキンヘッド、人殺し道具常備、逃げない、ゆるさない、カンベンしない。歩き集会でクルマやバイクを強奪した。身ぐるみ剥いだ。壊した。つぶした。消した。ケムリにした。捨てた。埋めた。燃やした。

SHBLの掟
1. いかなるときにもスピード狂たれ。
2. いかなるときにもレッド・ゾーン、フル・スロットル。
3. いかなるときにもスピード違反せよ。
4. いかなる検問も突破せよ。
5. いかなる有機溶剤の吸引も禁止。(Hash推奨。ケミカル系は厳禁)
6. 合い言葉は「ホカヘー! ヤタヘー!(Hoka Hey! Ya Ta Hey!/戦うにはいい日だ! 死ぬには手頃な日だ!)」

東京と神奈川のボソ族が湘南の覇権を争った七里ヶ浜抗争事件には日本刀を持っていった。ぶった切り、殺すつもりで相手の集団に突っこんだ。逃げられた。逃げ足の速いやつらだった。当時の写真をみると鬼、阿修羅だ。目はつりあがり、爛々と輝いている。なにもかもを灼きつくし、ぶち壊したかった。強固な破壊衝動、破滅衝動に彩られた日々を生き、修羅の群れの真っ只中を走り抜けた。行く手を遮り、邪魔するものはだれであろうとなんであろうと、手加減なし容赦なしで踏みつぶした。

ひと夏のボソ族の日々でえたものは痛みの記憶と法廷における弁論の手法/知識だけだ。3人が死に、8人が中等少年院、2人が久里浜の特別少年院に送られた。

七里ヶ浜抗争事件で、私は検察官に逆送され、少年審判ではなく刑事裁判として横浜地裁案件となった。横浜家裁はむすんでひらいてチーチーパッパのお遊戯会をやる場所だ。性に合わないのでかえってよかった。

代理人弁護士なし。すべて自分で準備書面を書き、証人尋問および弁論をやった。最高裁まで争い、無罪を勝ち取った。毒樹の果実の法理とカルネアーデスの板の法理で徹底的に公判検事をやりこめた。完全勝利だった。それでも、えたものなどなにもない。失ったものもない。だから、あの夏で私は成熟することができなかった。喪失と成熟は表裏一体なのだということを学べたことが収穫と言えば言えないこともない。

1975年のボソ族の夏。緊張と快楽と暴力と暴走の夏。反省も後悔もない。それでいい。反省も後悔も係ではない。反省と後悔は、安全圏を決して外れず、つねに逃げ道をいく、要領のいい狡猾なたぐいの輩に任せてある。


Hoka Hey! Ya Ta Hey! 戦うにはいい日だ! 死ぬには手頃な日だ! いつでもどこでもアクセル全開、レッド・ゾーン、フル・スロットルだ。


Highway Star - Deep Purple (1972)

Brick Mansions/フルスロットル (Movie/2004)
 
by enzo_morinari | 2019-06-19 18:08 | 悪ガキ練習帳 | Trackback | Comments(0)
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