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STREET4LIFE#5 Ghetto Gospel

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世界平和の前にストリートの殺しあいを終わらせるべきなんだ。それが俺のGhetto Gospel. Tupac Amaru Shakur, Eminem, Elton John and Bernie Taupin


ジノが3歳のときに両親は死んだ。首吊り自殺。秋の夕暮れ、ジノが家のドアをあけると父親と母親はなげしに結んだロープからぶら下がって揺れていた。以後は祖母に育てられた。祖母の死後、ジノは孤児院に収容された。

孤児院はゲットーのようなところだった。見捨てられた者たちと愛を知らぬ者たちの吹きだまり。つまり、ゴミ捨て場。ネグレクト? そんな甘っちょろいもんじゃないとジノは思う。

7歳から15歳までのゲットーの日々。今でも夢にみるいやな日々。空腹と嫉妬と暴力と虐待と略奪と絶望と憤怒と憎悪の日々。

ジノの父親はS級の競輪選手だったが八百長スキャンダルに巻きこまれて競輪界から永久追放された。借金苦がジノの両親の自殺の理由であるとされたが、本当の理由は別のところにある。それだけではない。自殺ですらない。ジノはだれが父親と母親を殺したのかわかっている。名前も顔も仕事場も住んでいる場所も。いつでも殺しにいける。

父親と母親を殺したのは肉の中にガラスのかけらやカミソリを忍ばせて仔犬の鼻先に置くようなやつらだ。両親殺害の首謀者、黒幕は自転車振興会副会長。実行犯は陸上自衛隊第1空挺団に所属していた元自衛官。殺人マシーンだ。父親と母親の死にかかわった者は一人残らず完全殲滅するとジノは決めている。完全殲滅。つまり、皆殺し。殺しの技術も殺しの作法もすでにすべて身につけている。彼らの残り時間は少ない。ジノはすでにクロノスの大鎌を手に入れて、毎晩研いでいる。ジノは深い沈黙に入った。殺戮者は沈黙する。語りつくせぬことについては沈黙しなければならない。

Ghetto Gospel. God Spell. 福音? 啓示? 神の言葉? そんなものはこの世界にはない。あるのは空腹と嫉妬と暴力と虐待と略奪と絶望と憤怒と憎悪と殺戮だ。世界の平和だって? 笑わせるな。世界の平和なんておめでたいお題目は頭の中におが屑かオカラがつまった経験の「け」の字も知らない甘っちょろい愚か者の寝言たわ言だ。この世界を覆っているのはKilling Fields/殺戮の大地である。


Ghetto Gospel - 2PAC, Eminem and Elton John
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by enzo_morinari | 2018-08-14 10:46 | STREET4LIFE | Trackback | Comments(0)
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