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ゆるゆる王国#2 由良デリコとS-F-Pのマキ・サエグーサのエンターザドラゴン

 
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 鼻行類ウォッチングのために訪れた東京都庭園美術館で偶然知り合ったアール・ヌーヴォーデコンストリュクシオン・コンセプシオンが急死して3日目。アール・ヌーヴォーデコンストリュクシオン・コンセプシオンの臼歯を形見としてもらったはいいけれども、その使い道に意識の底部がゆるゆるした。そのような生煮えの意識状況を打開するために青い心の所有者、いつかの代々木のいつかの甲本のベロべろべろを1時間ほど鑑賞してからリンダリンダ・マネーロンダリングすることにした。一人ではアレでソレでコレでメンソーレでメンソールでレーゾンデートルが危うくなってしまいそうなので、由良デリコを誘った。
 由良デリコはいつもゆらゆらしている。ゆらゆらしているけれどもゆるくはない。アスコの具合はキリキリコリコリゴリゴリキュキュである。由良デリコは裸の王様の直系血族だが、そのことは内緒にしたいらしい。由良デリコの口ぐせは Aha! All We Want! だ。

 由良デリコと初めて会ったのは代々木のルースBというシケて難破寸前のライヴハウスだった。その日のライヴはニック100万発分の憎っきゆらゆら帝国とわがゆるゆる王国との異化するタコスバンド天国合戦の最終日であって、由良デリコは隣りの席でひとりぼっちの咳をしながら乳首の席替えと隻眼の洗浄のためのサイケデリックなフラワートラベリンバンダナを頭に巻き、S-F-Pのマキ・サエグーサと一緒にゆらゆらとスインギーにジグリーシマリングスウェイしていた。タテノリともヨコノリともハコノリともフジワラノリカノリともアサクサノリともホリコシノリともちがうエキセントリックなノリ方だった。由良デリコの不思議で風変わりなユラユラノリノリに見蕩れていると、由良デリコと一緒に揺れていたS-F-Pのマキ・サエグーサがマーサー・ガーサー風な笑みを浮かべながらラ王ラオス語で言った。
「ねえねえ、新わらしべシステムにいっちょ噛みしてみない?」
「いいけど、なにかいいことあんの? その新わらしべシステムにいっちょ噛みすると」
「あるあるどころの騒ぎじゃないよ!」
「きみとメイクラヴできるとか?」
「それムリムリ! あたしには穴という穴がないから。ないというより、歌う犬どものための弦楽四重奏好きの宇宙を支配する巨大な意志の力によって封印されちゃってるんだ。あんたは好みのタイプだし、頭もよさそうな上唇と鼻腔をしてるからヤリヤリしたいのは山々なんだけどね。でもさ、ヤリヤリなんかより、もっとイケイケでハフュッフェンで偽物ボブでトヨバーバなことがいっぱいお待ちかねだよ、新わらしべシステムやると」
「オーケイ。じゃあ、大橋巨泉の分と石坂の兵ちゃんの分とシコりに向かっている途中に権田原でジコる前のビトー・タケーシの分も併せて頼むよ。いくら?」
「イクラ? 鮭はカンケーしてねーし。っつーか、ゼニカネかかんねーし」
「なにそれ? タダってこと?」
「そうだよ。新わらしべシステムは精神の空洞を埋めるための道徳律の領域に属することなんだ。早い話が心がけ。わかる?」
「うーん。生長の家とか奉仕団とかインナートリップとかとはちがいがあるわけ?」
「ちがうに決まってるジャン! ジャーン! ポリンスキー♪ ポリンスキー♪ 三枝形のヒミツはね。教えてあげないよ! ジャン!」
「えっ?」
「えってなにが?」
「いや、オチはどこにあるのかなと思って」
「オチ? ジャンがオチじゃん」
「ジャンがオチって言われてもな」
「じゃあ、これでおじゃんね。火焔太鼓の時間だから」
「めちゃくちゃだなあ」
 マキ・サエグーサは火焔太鼓を担いで舞台に駆け上がってしまった。ゆらゆら帝国とゆるゆる王国が壮絶なゆらゆらゆるゆるバトルの最中だというのに。由良デリコは我関せず不条理ゆえに吾信ずとばかりにゆらゆらとスインギーにジグリーシマリングスウェイしている。
 
by enzo_morinari | 2013-07-30 04:36 | ゆるゆる王国 | Trackback | Comments(1)
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Commented by saheizi-inokori at 2013-07-30 09:36
新らしべシステム、俺もイッチョガミ!
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