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プリマス・バラクーダの殺戮と愛欲と食欲の日々 #2

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 人類史上、もっとも成功したギター弾きの一人であり、地上最後のカマシアン・スピーカーとしても知られるジェームス・パトリック・ペイジ OBEの右腕を喰いちぎったオニカマスのプリマス・バラクーダはリフェアン山脈を流れる川という川をいかにも勝ち誇った様子で泳ぎまわっていた。凶器そのものの顎と牙をみせびらかしながら。その顎と牙はなるほど恐ろしげだが、オニカマスのプリマス・バラクーダにはどこか憎めないところがある。噛みつくことしか能のない大馬鹿者ではあるがときどき噛みついた拍子に顎が外れるというファニーかつファンキーな面もあって、それは小さなコビトの大きな世界のル・サングロロンぶりにも匹敵するというのがサモエド釣師同盟員たちのもっぱらの評価である。クライスラーの『愛の哀しみ』が大層お気に入りで、ウナギイヌをひと飲みするときにさえ口ずさむところもカンパニーの全面的な支持を受けている理由のひとつだ。ただ強く凶暴凶悪なだけなら、オニカマスのプリマス・バラクーダはとっくの昔に刺身にされて世田谷おしゃれ食堂の昼定食(時価)になっていたはずである。刺身はすこぶるまずいが。干物か塩焼きにするべきだが。
 
by enzo_morinari | 2012-12-27 07:30 | プリマス・バラクーダの殺戮の日 | Trackback | Comments(0)
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