永井荷風の血が騒ぐ

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2009年の3月1日、浅草のアリゾナでチキンレバー・クレオールで昼めしを食っているときに不意と胸騒ぎがした。胸騒ぎに心当たりはなかったがぞわぞわした感じはしばらくつづいた。3月1日になにがあったのか調べてはたと思い当たった。1959年3月1日、永井荷風がアリゾナで昼食中に「病魔歩行殆困難」となっていた。(『断腸亭日乗』)

浅草六区の天ぷら屋の天健で巨大なかき揚げ丼を食っていたとき、急に心がざわついた。小上がりの壁に上機嫌の永井荷風が天健で花柳界の姐さんたちに囲まれている写真がかかっていた。大将にたずねると荷風は当時、天健の2階に仮住まい、早い話が居候していたということだった。胃腸の弱い荷風は天健の厚さ10cm近いかき揚げ丼は食べきれなかったろう。油のにおいにも閉口したはずだ。

偏奇館の跡地にある六本木の泉ガーデンの急坂をロードレーサーで登っているときも心がざわついた。不思議な感覚だった。

永井荷風が赤坂芸者であった曾祖母に産ませたのが私の祖母である。永井荷風は生物学上の曾祖父にあたるわけだ。曾祖父と言ってもまったくかかわりはない。つまり、メリットもデメリットもなく生きてきたし、生きている。

向島の玉の井(鳩の街)をうろついていたとき、やはり不意と秋刀魚だか鯖だか鰊だか鰯だか鯵だかの青魚を焼くにおいが激しく鼻をついた。あたりを見まわしてそのようなにおいのする気配はない。と、そのとき軒先で七輪の近くにしゃがみこんで団扇でパタパタと七輪をあおいで風を送る馬面で風采の上がらない痩身長躯の60歳すぎの男の姿が見えた。男はロイド眼鏡のようなそらとぼけた眼鏡をかけていて、鼻当てが取れ、右のテンプルが真ん中から折れてなくなっていた。眼鏡が大きく右にずれ落ちてすごく珍妙奇妙奇天烈だった。男が眼鏡の位置をなおす様子も滑稽だった。

見えたと言っても、それはほとんど幻影のようなもので、その姿も七輪も網の上の魚もほとんど透けていた。透けてはいたけれども、網の上の魚は秋刀魚であることはわかった。まわりこむかたちで男の顔を真正面から確かめたら永井荷風だった。

「なにやってんだよ、ひいじいちゃん」と声をかけたが永井荷風はうんともすんとも言わずに七輪に風を送ることに集中していた。あとでわかったことだが、気仙沼の知人から秋刀魚をもらって向島玉の井の路地で七輪で火をおこして焼いたことが確かに『濹東綺譚』に書いてあった。永井荷風が東京下町の路地で七輪で焼いた秋刀魚を肴に酒を飲んだらさぞや風狂耽美な味がしたことだろうが、もはや確かめようがない。

確かめようはないが、この頃、なぜか血が騒ぐ。なんの血かはあきらかだが、しばらくは距離を置いて観察計測することにした。

来年の春、4月30日には雑司ヶ谷の墓にお参りして、墓の前で七輪で三浦の松輪の鯖でも焼いて供えてやることにしようと思う。フランスかぶれのひいじいちゃんには白ワインがいいか。もちろん、安物の。それが風狂ということでもあるだろう。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-22 04:13 | 風狂綺譚 | Trackback | Comments(0)

分裂病者のダンスパーティの奇妙な笑い声、もしくはスーパー・カルテジアン劇場でスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに首ったけな百鬼夜行の夜

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夜毎、世界のどこかで催される分裂病者のダンスパーティは奇妙な笑い声とともに。E-M-M

人間はタクシーの料金メーターはしきりに気にするが、意識メーターには無関心である。E-M-M

世界の実相を支えているのは、

W
X
Y

である。しかし、裏にまわれば、



という様相を呈している。菊花の御門にして小さな星/エストレリータ。アナる者/アナるのが好きな者も少なからずいる。しかも、におう。匂宮の二天門で仁王が仁王立ち。

アナることをアナグラムすること。アナるアナグマのアナグラム。アナるルナールのニンジンをニシンと炊き合わせる無聊。六条御息所でさえ奥入を好む。「もっと奥まで」と。つまり、クサい。ψにφ ψにφ ψにφ ψにφ 世の中すべてYだらけ Yっていることきわまりないもない。
E-M-M

猥褻は退屈で辛気臭い世界へのアンチテーゼである。世の中すべてYだらけ。すなわち、Y的。南丫島のΥ字路。Υに凸るΛ E-M-M


帽子の女に脳みそをひっかきまわされて深刻なダメージを受け、スライム型水槽脳を移植されて以来、ろくなことがない。世界に起きている事象/現象、自分に起きている事象/現象がすべて他人事に感じられるようになってしまった。

狂ったホムンクルスである私はスーパー・カルテジアン劇場の無数の座席のうちの最前列の席に座り、巨大なスクリーンを見ている。私のほかにはだれもいない。撮影技師の咳払いがときどき聴こえるだけだ。それが私の現在の日常である。断腸の思いにまみれた日常。断腸的日常。

不気味の谷の谷底にあるウォズニアック・ハウス北側のスーパー・サイエンティストである高慢ちきな血まみれメアリーの部屋で哲学的ゾンビどもを相手にハードプロブレム・ゲームをしているあいだ、スティーブ・ライヒの衒学的弦楽四重奏曲『コウモリであるとはどのようなことか?』がソナス・ファベールのグァルネリ・オマージュから小さな音で繰り返し聴こえていた。

前日の10時間に及ぶチューリング・テストで私のブロックヘッドはシーマンとスワンプマンと砂男と砂の女とマンボを踊るマンボウが泳ぐ水槽脳のようになっていて、ゲームは散々だった。ゲームの最中にMr. Coffee Testが実施されたのも敗因だった。

ふと目をあげると、スティーブ・ライヒの衒学的弦楽四重奏曲『コウモリであるとはどのようなことか?』が流れるグァルネリ・オマージュの美しいスピーカー・ボックスの上にはトーキング・ブロックヘッドが満面の笑みを浮かべて座っていた。時折、スワンプマンがトーキング・ブロックヘッドの背後からいたずらっ子のような表情をのぞかせた。

私はスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに首ったけだった。ハードプロブレム・ゲームが終わり、哲学的ゾンビどもが下卑た笑いを浮かべ、口々に「ゾンビであるとはどのようなことか?」について馬鹿げた議論をしながらウォズニアック・ハウスから去っていくのを見送った。トーキング・ブロックヘッドとスワンプマンもフェードアウトする奇妙な笑い声をあげながらグァルネリ・オマージュのウーファーの中に消えた。

狙いすましたようにスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーが口を開いた。

「さて、わたしたちはこれからいつものように世にも奇妙なセックスを始めるわけだけど」
「うん」
「あなたにとってセックスのクオリアはどんなものなの? 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、そして痛覚のそれぞれの領域において」
「それは世にも奇妙なセックスをしながらひとつひとつ確認していくということでどうかな?」
「いいわ。そうしましょう」

スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーはそれだけ言うと、シルクの淡いブルーのスリップを体から滑らせた。贅肉のかけらもない完成された肉体が現れた。かたちのいい乳房が揺れ、うす桃色の乳首が息づいている。私は激しく勃起し、快楽のクオリアはキャマンベールであることをスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーに告げた。スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーは満足げにうなずき、私の正面にひざまずいた。

私は達しそうになるのをこらえながらスーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーの顔をのぞきこんだ。スーパー・サイエンティストの高慢ちきな血まみれメアリーの顔は会ったこともなければ見たこともない別人の顔にかわっていた。その顔は美しかったが凄絶で禍々しかった。そして、2018年10月14日夜ふけのメアリーの部屋に魔物がやってきた。百鬼夜行の夜の始まりだった。

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Proud Mary - Creedence Clearwater Revival
Bloody Mary
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-21 04:19 | Philosophical Story | Trackback | Comments(0)

糸井重里の正体/イトイはヒドイ! イトイは世界の足手まとい! ゼニカネのニオイのするところにイトイあり!

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不義理、大好き。
おぞましい生活。
レタス5個分の汚物俗物。
いまのキミはゼニカネに困って。
ゼニカネのニオイのするところにイトイあり!
このアッパラパースタコラサッサースイスイスーダララッターの悪さがわからないなんて、とうさん、あなたは不幸な人だ!


イトイのレビー小体とパチニ小体とマイスナー小体が手に入ったので早速解析分析した。イトイのレビー小体はほぼ日韓併合を強くうかがわせるものだった。

話題の人物の隣りにいつもイトイが座っているのが不思議だった。イトイ作・演出の猿芝居でエイプを履いた小猿や老猿が踊っていた。

神戸の「世界一Xマスツリー」に関する批判の声に対し、「クンニリングス」と言及したときには喘ぐ樋口可南子の顔が浮かんだ。バブル前夜、有栖川宮記念公園の隣りの愛育病院の前の道路でよくすれちがった。樋口可南子はディオリッシモの匂いがした。驚くほど色が白かったが目のまわりに濃い隈を貼りつけていた。森の熊公プーとセオドア “テディ”ルーズベルト・ベアとパディントンとハンティントン舞踏熊でほぼ3日3晩ぶっつづけで5Pでもしたようなひどい隈だった。やはり、ここでもイトイはヒドイ。

メディアに出ているイトイはいつも引きつっていた。痙攣的で跛行的。声は声帯を強い力で締めつけているようなつまったものだった。「イトイはなにに怯えているんだ?」と思って生ぬるく観察していた。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-20 19:03 | 沈黙ノート | Trackback | Comments(0)

そそる女、しゃぶる骨

 
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寒い夜にはルピシアの紅茶の空き缶がふるえるようにカタカタと鳴る ──。


匂い。声。肌の質感。知性と教養。脚線美。そして、色香。その女は完璧だった。そそる女だった。運命の女。Femme Fatale.

心残りはその女がつけていたパルファムの名がわからないままであることだ。永遠に。その女がつけていたパルファムはレディメイドではなくオリジナルで調合したものだろう。ミツコがなにがしかの影響を与えていることはあきらかだが、その先、その奥がわからない。

シプレ系のオークモスとフローラル系のローズまではわかった。オークモスがやや強調された調合。

性欲色欲だけでなく所有欲と食欲もそそられた。そそられすぎて女を食べてしまった。ひとかけらも残さずに。食べる前にパルファムのことをたずねておけばよかった。かえすがえすも残念だ。たまにその女の残り香が鼻先をかすめる。そのたびに激しく勃起し、腹がぐうと鳴り、唾液が口中にあふれる。ルピシアの紅茶の空き缶に入れて保存してある女の骨を取りだして撫で、舐め、しゃぶる。骨まで愛しているのであるから女も本望だろう。

寒い夜にはルピシアの紅茶の空き缶がふるえるようにカタカタと鳴るので、ふところに抱いてあたためる。すぐに静かになり、女のつけていたオークモス系を奥に秘めたパルファムの香りがかすかに立つ。次に鳴るのはどの女の骨だ?

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# by enzo_morinari | 2018-10-20 13:46 | コアントローポリタンの女 | Trackback | Comments(0)

ハナちゃんはジョン・ルイスを探して ── ハナちゃんの脚線美をめぐる三都物語

 
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脚は常に発情し、挑発し、誘惑する。E-M-M

トーキョー? とっくの昔に死んだ街になっちゃったわ。あるのは廃墟だけ。いるのはゾンビだけ。脚線美のハナちゃん


ジャンルー・シーフの『誘う脚』に出てくるような魅惑の脚線美を持つハナちゃんは、いつも楽しそうではあるけれども悲しげにT-SQUAREの『TRUTH』のメロディーを口ずさんでいる。

「音速の貴公子が春のイモラ・サーキットのタンブレロ・コーナーの悪意に満ちたコンクリート・ウォールに激突して死んでから、世界は色も匂いもない、ただ退屈なだけの鳥籠同然よ。チャーリー・パーカーが確証を失って楽旅の最終のコンファームをしそびれて鳥の楽園から追放されたみたいに退屈で辛気くさくて陰険で陰湿。外は見えるけどなにもできない。羽ばたくことすらもね。だから、わたしはジョン・ルイスを探す旅に出ることにしました。ついでにルイス・キャロルも見つけだします。そして、海亀もどきスープを鍋みっつ分飲む。ドードー鳥の丸焼きも食べなきゃだわ。発狂お茶会では加藤ティーの頭に禁忌スープをぶちまけて、それから、それから、ハートの女王を踏みつぶして水銀中毒の帽子屋さんを助けだすわ。すべてが首尾よく運んだら、帰宅時間はゲーデルにきいてくれと言い残してお昼ごはんに出かけたきり行方不明のエリック・ドルフィーにちゃんとごあいさつをしなくちゃね。カール・ルイスと小カール君とはハドソン川に面したベンチに一緒に並んで座って、ルイス食堂特製のモンタナ急行ハンバーガーを齧ります。ホルヘ・ルイス・ボルヘスのお墓参りもする。ダニエル・デイ=ルイスにはサインをもらいます。そして、最後はモヒカン族の最後の女になる。ミラノ、パリ、ニューヨーク。ベルリンと上海も行かなくっちゃ。トーキョー? とっくの昔に死んだ街になっちゃったわ。あるのは廃墟だけ。いるのはゾンビだけ」

ハナちゃんは一気に言うと大きくて深いため息をついた。

「話はとてもよくわかった。で、なにから始める?」
「そうね。サー・ローランド・ハナ・トリオの『Skating in Central Park』を42回連続で聴いてから航空券を手配するわ。そして、春の盛りのセントラル・パークでスケートして、トリプル・アクセルとイナバウアーを分裂症のニューヨーカーどもにみせびらかしてやる」
「なにもできないけど、いい旅になることを祈るよ」
「ありがとうございます」
「ジョン・ルイスに会えるといいね」
「きっと会えるわよ」

そして、ハナちゃんはサー・ローランド・ハナ・トリオの『ミラノ、パリ、ニューヨーク ─ ジョン・ルイスを探して』をCDプレイヤーにセットした。プレイ・ボタンを押すときに呪文のような言葉をつぶやいた。

「ジャンゴ、ジャンゴ、ジャンゴ。ジャンゴの真実。ジャンゴはあきらめない。左手の古傷が痛んでも、リップ・ヴァン・ウィンクルにXYZマーダーズをくらわされても決してあきらめない。何度でも立ちあがる」

ハナちゃんの言っている言葉がおそろしい呪文であるとわかるのは42日42時間42分42秒後だった。


Skating in Central Park - Sir Roland Hanna Trio (Recorded at The Django Studio in New York on April 1, 2002)
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-20 04:42 | 脚線美をめぐる三都物語 | Trackback | Comments(0)

バオバブの樹の上で

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死体は学習し、死骸は復讐する。M-B
いまだ! いまこそぼくは喋るんだ! アンリ・ソルジュ


1990年の夏の終わり、バブル崩壊とバブルガム・ブラザーズの『Won't Be Long』の聴きすぎの影響でビタミンCとカルシウム不足となり、不足分を補うためにバオバブ樹上生活を始めた。30年近いバオバブ樹上生活をつづけてえた結論は「銭ゲバほぼイトイはなにごとにも手出し口出しするな。銭ゲバほぼイトイが手出し口出しすればすべてはヒドイありさまになる。サイババの件のケツは拭かれていない。レタス5個分の食物繊維はゼロである。この世界においしい生活などない。不思議は好き/嫌いの対象ではない。不思議は漢字文化圏における数の単位にすぎない。砂漠のバラより顔面ツイン・ケイブとしてイトイは自分の鼻周辺(激レア群馬革マル1点モノ)を大々的に売り出すがいい。なににつけてもイトイはヒドイ。イトイは人類の足手まといである」ということである。

バオバブ樹上生活初日の夜にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの使いの少年が南方郵便紙ヒコーキに乗ってやってきた。少年は自分が星の王になる者だと言って薄っぺらい胸を大仰に張った。肺活量は多く見積もっても420ccほどだった。プロトンについて行くことすらできなさそうだった。マドレーヌ峠越え/ラルプ・デュエズ越えは夢のまた夢。小癪でひ弱で脆弱な蚊とんぼ小僧めと思った。

自分が星の王になる者だと言って薄っぺらい胸を大仰に張った小癪な小僧はずっと昔、私が世界や人間にいくぶんかの信頼を寄せていた頃にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリに貸していたカルティエのサントス・デュモン Forceps Modelを返しにきたのだが、サントス・デュモン Forceps Modelは時を経て見るも無残な、首吊り自殺したような完全脱力状態になっていた。餓死後3週間経過して発見された呪われたアルマジロの死骸よりひどかった。死体は饒舌だが、死骸は復讐する。大脳辺縁系ならびに大脳新皮質をフル稼働させて損害賠償請求訴訟の訴状の暗誦起案をはじめた。とりあえずは国際郵便で内容証明を送付しておかなければならない。

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憂さ晴らしに、常日頃、知的所有権がらみで小うるさいことを抜かしている神奈川県箱根町の星の王子さまミュージアムに向けて大陸間弾道弾型バオバブ・バンカーバスターツァーリボムを撃ちこんでやった。1分42秒後、遠くで泡の弾けるような音がした。遠い太鼓の音もした。海とつがった太陽が達するときの悲しげでせつない喘ぎ声も聞こえた。少しだけ気分がよくなった。

その間に、小僧は勝手に冷蔵庫をあけて翌朝に食べようと思っていたバオバブ・サラダの残りを食べていた。食べ終わったらぶん殴ってやると南十字星と馬頭星雲と有機交流電燈とカルロス・カスタネダとハッカラモケソケヘッケレピーに固く誓った。

星の王になる者だと言って薄っぺらい胸を大仰に張った小僧はバオバブ・サラダの残りを食べ終えても帰ろうとしなかった。私は堪忍袋のオノマトペがミジカビノキャプリキトレバスギチョビレスギカキスラノハッパフミフミワカルネという大橋巨泉音を立てて切れた。

「やい! 小僧! 用事が済んだらとっとと帰りやがれ! 帰るついでに萩本の欽公とオワコン老害の明石家さんまにポリ塩化ビフェニル食わせてこい!」

星の王になる者だと言って薄っぺらい胸を大仰に張った小僧は私が怒鳴ってもどこ吹くセロリとアーティチョークとエンダイブとフィンガーボウルとセシウム4242の風といった様子だった。うすらでかいアフリカ・バオバブ象となにやら話しこんでいる。

「目の見えない大勢の人間に撫でられるのはどんな感じ? ゾウリムシにメタモルフォーゼ・トランスフォーマー・チェーーーーンジした直後、グーグーガンモにゾーリンゲン社製の切れ味鋭い草履で叩かれる感じに近い?」と小僧は子象のふりをしてアフリカ・バオバブ象にたずねた。鼻の動きでアフリカ・バオバブ象がうんざりした気分であることがわかった。

「その質問には、富士と群馬のサファリパークとありがとう妖怪ババアとウスラバカカゲロウマサシと半端人足基地外人と居残り下衆外道A( )C佐平次をぶっつぶしてくれたら答える。ついでに自衛隊の東富士演習場を野焼きで完全燃焼も」とアフリカ・バオバブ象は言い、バオバブの葉っぱをまずそうに食べはじめた。

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Won't Be Long - Da Bubblegum Brothers
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-19 13:12 | バオバブの樹の上で | Trackback | Comments(0)

Bitches Brew ── アコースティック・ギター婆ずれ女どもの肖像と憂鬱と成熟と喪失

 
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いつの時代にもBitches/あばずれ/阿婆擦れは存在する。Bitchesは世界と時代を破壊する。E-M-M


Signifiant/Signifiéが支配する贖罪の午後だった。芽を毟られた無数のハナミズキ。撃ち殺され、あとはただ屠られるのを待つ犢の屍体。沈黙を破ろうと口を開きかけるが黒光りする頑丈な鉄の猿轡で口を封じられ、徒労に疲れ果てた仔羊たち。甘く濃密な香りを発するマグノリアに吊るされた奇妙な果実。

くうと腹が鳴る。「『Bitches Brew』は神話、神々の物語よ。神様たちが歌ったり踊ったりで騒々しいくらい」とアコースティック・ギター婆ずれ女/あばずれゴディバのW42が言った。

アコースティック・ギター婆ずれ女/あばずれゴディバのW42のひどい火傷の痕のある左手は虚空のギブソン・レスポール1968年モデルのネックをつかみ、生まれたてのシーズーの赤ちゃんを抱きあげるように注意深く引き寄せ、剣豪のように襷にかけたストラップを手慣れた手つきでセットした。そして、『Be Careful With a Fool』をおそろしい速度で弾きはじめた。人差し指、中指、薬指が蜃気楼のように霞むほどの速さだった。

アコースティック・ギター婆ずれ女/あばずれゴディバのW42が3度目に『Be Careful With a Fool』のリフを超絶技巧で弾いているとき、バケツの泥んこ水がざわめきだした。アコースティック・ギター婆ずれ女/あばずれゴディバのW42の右手には泥んこ水が満たされたバケツがぶら下がっている。

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私は窓の外に広がる夏の気配をかすかにたたえた空の青さを計測しながら、大脳辺縁系と視床下部の中間あたりでトマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニの『アダージョ ト短調』の3小節を繰り返し再生していた。

アコースティック・ギター婆ずれ女/あばずれゴディバのW42はいわさきちひろとさとうちひろとあらいちひろが絶唱する復活祭のためのチンスコウ・レクイエムのトリロジー・コラールが終わるや否や正規の非正規雇用社員として雇われたイースター島の消しゴム工場にStart Your Enginesしてしまった。今頃は昼の休憩時間に非大西洋一人ぼっちの真っ青な海を眺めながら膝の上にローソンおにぎり屋の「郷土のうまい!」シリーズの桜島どり溶岩焼と鮭しょっつる漬焼、新潟コシヒカリ・シリーズ全品をならべて御満悦だろう。次の週末にはビッグ・カンダタ・マヌの背筋も凍るような襲撃をうけるとも知らずに。

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私はと言えば、ブロッコロ・ロマネスコが季節外れも甚だしく盛りを迎えていたのでバケツ一杯収穫する。色と形のいいものを黒織部のへうげた大鉢に水を張って入れ、ファイストス円盤型ダイニング・テーブルの真中に置く。パスタを茹でるのに手一杯の虹子の失われた胴体にかわって料理をいくつか作ることとする。

ブロッコロ・ロマネスコはさっと茹でてからマダム・デュ・バリー風にアレンジ。断頭台の露と消える運命を生きる者たちにはうってつけだ。ジス・フィッシュの蒸し物、マケマケとラパ・ヌイのオストラコン・サラダ、パズズのフリット、トナカテクトリウオのカルパッチョ。料理を並べると歓声があがる。

地下茎世界からやってきた5人の哲学者どもは絵に描いたようなフラクタルぶりのブロッコロ・ロマネスコに端を発してジュリア集合がどうのリアプノフ-マルクス・フラクタルにおけるスタビリティとカオス写像がどうの部分と全体の自己相似がどうの蜜蜂の家系とフィボナッチ数の関係がどうのスペインとポルトガルの国境線の長さの解釈の相違と地図の縮尺のロガリズムがどうのヒマワリの種を螺旋状にたどるシークエンスがどうの血管の分岐構造と腸の内壁のフラクタル構造がどうの近似的にフラクタルな図形は樹木の枝分かれやリアス式海岸の複雑な海岸線の形状といったかたちで自然界のあらゆる場面に出現してどうのハウスドルフ次元とミンコフスキー宇宙が等価でどうのと喧々諤々やりあっている。

私はとうとう堪忍袋の緒が斑々ブチブチButch Phoneアブドーラ・ザ・ブッチャーの額の42個の傷痕レベルにぶちきれた。

「エミール=オーギュスト・シャルティエ流に言うならばだね。諸君らの”論戦”はこどもの喧嘩と大差ないってことなのさ。そんなことでは諸君らにはなにものも見出すことはできまいな。まず身体を鍛えたまえよ。疾走し、腕立て伏せをし、腹筋をし、ヒンドゥー・スクワットで汗を思う存分流すんだ。酸素をたっぷり吸って吐き出すことだ。さすれば、黙っていても幸福は向こうから勝手にやってくる。それがプロポということさ」

私がまくし立てても無駄だった。地下茎世界からやってきた5人の哲学者どもは、今度は「蝙蝠傘であるとはどのようなことなのか?」というクオリアの超難関問題に突入していった。

虹子の失われた胴体はまだパスタを茹でている。ポルコロッソは庭のガゼボでフランスタレミミウサギのアナスタシアとまぐわいつづけている。フランスタレミミウサギのアナスタシアの亭主であるオランダタレミミウサギのコーネリアスは大きな耳で顔を隠してうなだれている。エクリはファイストス円盤を模したダイニング・テーブルで大の字になって大鼾だ。双子の素数猿、ヨタとヨクトはスミス・コロナの機械式タイプ・ライター Royal Quiet DeLuxe-Model1942 で『生命、宇宙、そして万物についての答え』を書き上げるべく夢中でタイピングの最中だ。130億年後には『電脳羊ドリーのソネット』くらいは書き上げるだろう。しばし、自分の仕事をしよう。5人の哲学者どもには勝手に議論させておけばいい。

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Bitches Brew - Miles Davis (1970)
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-19 11:21 | Bitches Brew | Trackback | Comments(0)

春の大連に手紙の返事は届いたのか?

 
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死はあらゆることを遠い闇の奥に隠す。E-M-M


松任谷由実の『水の中のASIAへ』(1981)の中に『大連慕情』という歌がある。派手さはないし、ポップなところは皆無だし、よほどの「ユーミン好き」「ユーミン・フリーク」でなければ知らないような地味な楽曲だが、とてもいい。

若き日の父親が母親に宛てた古い手紙を見つけるというなんとも泣かせるシーンから『大連慕情』の物語は始まる。アカシアの香りがかすかに漂う古い手紙。黄ばんだ便箋。雀が遊ぶ影。そそぐ春の陽射し ── 。

返事は着いたのですか? 遠い日の異国へ

ここですでに私などはノックアウトだ。松任谷由実は実にうまいと感心する。松任谷由実のすごさというのは心、魂の琴線にふれるような「かなしみ」「せつなさ」「はかなさ」をすくいとるところにこそある。それは男と女の恋愛にまつわることであろうが親子の情愛にかかわることであろうが変わらない。

戦前か戦時中か。いずれにしてもきな臭くなりつつあった中国大陸に赴任中の夫とそれを日本で待つ妻。娘は自分が生まれるずっと昔の若き日の父と母を思う。

父はすでに死んでいる。母も死んでいるかもしれない。母親が亡くなり、形見分けのさなかに手紙をみつけたのかもしれない。黄ばんだ古い手紙からしか二人の青春の日々をたどることはできない。もはや父と母の本当の想いを知ることはできない。二人のときめきを知るすべはない。死はすべてを深く遠い闇の奥に隠してしまうからだ。

時間は残酷だ。時間にはつねに死の匂いがする。知りたい。父がなにを思い、母がなにを感じていたのか。

私には『大連慕情』にまつわる思い出がひとつだけある。大学を卒業し、新しい生活の根拠地へ引っ越すための準備をしている春の盛りのことだ。一段落し、私は手に入れたばかりの『水の中のASIAへ』のレコード盤を棚から取り出し、B面の1曲目『大連慕情』をかけた。自然と涙があふれてきた。

母親が死んですでに10年近くが経っていた。母親の匂いや声や笑顔が次々と浮かんでは消えていった。かなしくも面影は日々うすれゆく。たとえかけがえのない者の面影であってもだ。そう思い知ったとき、私は私のほかにはだれもいない部屋で声をあげて泣いた。

私は『大連慕情』を繰り返し聴いた。何度目の『大連慕情』だったか。うしろから押し殺したような泣き声が聞こえてきた。泣き声というよりもそれはうめき声だった。

驚いてふりかえる。生物学上の父親だった。生物学上の父親に会うのは2年前の大晦日の夜以来だった。2年のあいだにずいぶんと齢をとっていた。顔のしわが驚くほど多く、深い。からだはふたまわりほど小さく細くなっている。

「引っ越し祝いにと思ってさ」

生物学上の父親はそう言ってジョニ黒のビンを差しだした。

「うん」
「じゃ」
「待ってよ」
「え?」
「飲もう」
「いいのか?」
「もちろんだよ」
「すまん」
「あやまるのはおれのほうだ」
「…」
「つまりさ、おれはあんたがずっとおれに背を向けていたと思っていたけど、おれもあんたもおなじ方向を見ていたんだってことがやっとわかったんだ。あの大晦日の夜」
「ありがとう」
「礼を言わなきゃならないのはおれのほうだ。聴かせてほしいんだ。昔の話を。戦争中のことや中国でのことやおふくろと出会った頃のことを」
「とりあえず、なにから話せばいい?」
「とりあえず、乾杯しよう。それから世間話をしよう。”本当の話”はそのあとだ」
「それがいい」

私と生物学上の父親はそれから夜ふけまでジョニ黒を湯呑み茶碗で酌み交わし、いろいろなことを話した。戦争中のことや中国でのことはここでは憚られるし、母親とのなれそめやその後の道行きについては彼らと私の秘密だ。

ただひとつだけ。私のおふくろ様が生物学上の父親に宛てた最初にして最後の手紙のことだ。生物学上の父親はその手紙を肌身離さずに持っていた。見せてもらったがあちこちに涙と思われるしみがあった。

手紙は困憊の生物学上の父親を励まし、「世界中があなたの敵にまわっても、わたくしはあなたの味方です。なにがあってもわたくしはあなたを支えます。そして、あなたの人生を見届けさせていただきます。それがわたくしの幸せです」としめくくられていた。生物学上の父親が長い人生のあいだに何度も読み返し、そのたびに涙したのも無理はない。

手紙は私が受け継いだ。生物学上の父親が死んだときは棺にその手紙の一部と母親の好きだった山百合の花を入れてやった。山百合の甘くせつないかおりに包まれ、生涯にただ一人だけ愛した女の手紙をふところに生物学上の父親は三途の川を渡ったというわけだ。閻魔様もすこしは匙加減を甘くしてくれたにちがいない。『大連慕情』の母親の手紙もきっと遠い日の大連に届いたはずだ。それにしても時間は残酷だ。あらゆることを遠い闇の奥に隠す。


大連慕情 - 松任谷由実
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-19 06:44 | YUMINOLOGY | Trackback | Comments(0)

Night Dreamer#1 夜を紡ぐひと

 
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夜を紡ぐ者は命を削る。E-M-M

夜泳ぐようになってから四半世紀近くなる。日本にインターネットが普及しはじめた年と期を同じくしている。1995年の阪神・淡路大震災をきっかけとして意識して身体を鍛えるようになったことも少なからず影響している。

私は夜泳ぐ。日中は記憶の海の底で眠っている。眠っているあいだ、黄色い道路清掃車が巨大なレモンに変身したり、ヤクルト・ママがレトルト・マーボーと決闘したり、年老いたミニチュア・セントバーナードがミニスカートをはいた過食症のツィッギーに闘いを挑んだり、大理石でできたJ.S. バッハが5本指靴下のピッピと恋に落ちたりといったたぐいの夢芝居を記憶の海の底にある記憶の劇場でずっと見つづける。つねに眠りは浅い。救いは世界樹が順調に生育していることだけである。

目覚めるとコンピュータの電源を入れる。緑色のインジケーター・ランプが点灯し、トスカーナの海に沈んでゆくエンゾ・マイヨルカ・モリナーリのウォール・ペーパーがディスプレイに現れると、記憶の海は瞬時に電子の海へと変わる。

ハードディスクを読み込む小気味のいい音が小鳥のさえずりがわりだ。準備運動をかねて電子の海の入り江のいくつかをゆっくりと泳ぐ。0と1でできた電子の海にはおよそ世界に現象化しうる数々の事象が疾走し、悠々として急ぎ、漂泊浮沈を繰り返している。

すなわち、

「崩壊した時間」の探索のためにすべての週末を非日常性に差しだす者

夕暮海岸で人生の日々をビバークしながらいつの日か天上から「Nice Shot!」の声がかかることを願うフィックル・ソーナンス・ザ・マン

反知性の放射能の非慈雨を浴びながらも、レディ・ヒリンドンとの午後のお茶の会を欠かさず、レモンタイムの胸キュン時間をすごし、「アブラムシなんかに負けるな色葉ここにあり」とオンファロデスとピンクスズランにゲラニウム・マクロリズム仕込みののりのりリズムで声援を送るプラント・プラネット星人

「ギアはいつだってニュートラル!」のかけ声とともに世相と意匠と知性をぶったぎるタマビ・ザ・マン

近江絹糸争議団団長を大伯父に持つ女工哀史研究家にして野麦峠番人而してその実体は沈没蟹工船いの一番に脱出船長のプテキャンの愛人はきょうもきょうとて「世界文化遺産に登録されようと富岡製糸工場がブラック企業であったことに変わりはない!」と連呼しまくるシルク・デイズ

ハーブ・エリスの不思議な三角形に魅入られし鳩の曲芸団団長

遠い夜明けに口笛で『The Great Gig in the Sky』を吹きながらハックルベリー摘みに出かけたまま帰らないトムとフィンのソーヤーな物語を語る加計一味掃討殲滅作戦参謀

ミネラル・ストーンの深さと豊かさに魅入られしウェストサイド・ビッグアイランドの女酋長にして茅ヶ崎海岸の魔女

フェニルメチルアミノプロパンの薬理作用によって千鳥足も甚だしいJ.P.サルトル・ボーイ

たかがハート印に浮かれ騒ぐ地方競馬ファンども

破滅への序章たる孤衆のサブプライム・ロンリー問題に業を煮やすプライム・リブ屋

被差別の立場から童話作家を目指すメンヘラー

「かかってこいやあ!」という怒鳴り声や「物静かに退場しろ」という大審問官の退廷命令

悪貨は良貨を駆逐するグレシャム状態のBlog/SNSという名の自己言及

公園で飼い犬に排便をさせたときに食事中の土方のおっさんから厳重抗議を受けたアザブ・セレブリティの体験談

格安激うまリタリン丼の耐性研究者

ベネッセ執行役員の教え子の日々の憂鬱

毎朝チヒロちゃんを新幹線改札口まで見送る奥多摩湖中で爆死寸前の銀杏息子の愉快な倫敦留学日記ブログ

タブーとサンクチュアリを日々往還するA級アンプの均衡者

生まれてこのかたねじを巻いたことも巻かれたこともない桃色看護婦の松坂世代ねじまき鳥

決して消すことのできない痛みの記憶を抱えながら横浜の小高い丘からソーダ水の中を通る貨物船に別れを告げるエストリルの風(ピョートル・イリイチの一日はボロディン・クワルテットが黒死館門外不出の弦楽四重奏団に負けじと倍音かましまくる弦楽四重奏曲第1番ニ長調第二楽章『アンダンテ・カンタービレ』で始まるらしいよ。らしいよ)

境界のボートが停泊する光と闇の幽玄の波止場に毎夜接岸するZINZIN船

ふとため息が出てしまう昼下がりの世界一小さな庭の片隅でインクの滲んだ紙ナプキンに息を吹きかけるレイザック・ライザップ・レーシック津和野夫人

葡萄酒の飲み過ぎでジュジュの冒険の後ろと前の区別がつかなくなってしまった女ル・コルビュジェ(専業主婦はいったいいつになったら専業主夫に訂正されるのだろうか? それとも永遠に訂正されないのだろうか? 気になって気になって栗がうまくて仕方ない)

どうでもいいようなことをダラダラ綴りながらも世界のあらゆることがいちいち気にさわるので棒ダラを甘じょっからく煮つけたものに罵詈雑言を浴びせるヘレン西川

アスペルガー・シンドロームと注意欠陥多動性障害を併せ持つ人生の同行者に夜毎殺意を抱く恩讐の彼女

放課後の音楽室でなんでもかんでもズバリ当ててしまうシャープさんフラットさん日本プロレス兄弟がロザン宇治原に『兄弟船』を歌って聴かせる世界の共同主観的存在構造の下部構造の研究にいそしむおしゃれな夜の理屈屋

帝国州の中心で巨大林檎の栽培と販売に余念のない誠実・友情・潔白を探し求めるショッパーズ・トパーズ黄玉夫人(七輪で秋刀魚を焼くのはいいんですが煙りが出すぎでは? ニューヨーカーとエスクァイアーがクレームをブリュレしに怒鳴りこんでこないんでしょうか?)

自分のためだけの幸せ探しの旅のさなかにグリシャムとグレシャムをまちがえた罰として味噌漬けにされてしまった灰の王女さまに屋根裏部屋でみつけたサンドリエをそっと差しだして「健康のためやりすぎに注意しましょう」とさりげなくたしなめる秋婦人警官(余命わずか)

空っぽの鞄を「中身満タン」とみせかけるために日々おべんちゃらきれいごとおべっかおためごかしに余念のない偽鎌倉夫人

朝から晩まで「イイネ!」ボタンを押しまくる不誠実の極み人生とはなんぞや大王土建屋

抽象まみれの「御託」とグロテスクな親和欲求と認知欲求で暴走するポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウWheel Chairman


等々、およそこの世界に起こりうるすべてがある。

私はそれらのひとつひとつに頬ずりしたり、唾を吐きかけたり、撫でまわしたり、踏みつけたり、じっと見つめたり、睨みつけたり、右ストレート・パンチを叩き込んだり、抱きしめたりする。そっと舐めることもある。口に含んで舌先で転がしているとき、あやまって飲み込んでしまったことさえある。

そんな電子の海を紡ぐひとがいる。そのひとは夜を紡ぐひとでもある。夜を紡ぐひとはおそろしく羊に詳しい。羊に詳しいくせに『羊をめぐる冒険』を読んだことがないという剛の者でもある。

夜を紡ぐひとはいつも「そこ」にいる。いや、在る。羊博士から「存在」を1日に10mg処方されているらしい。うらやましいかぎりだ。

夜を紡ぐひととは会ったことがない。声を聴いたことすらない。夜を紡ぐひとは糸繰り機を回すことにいつも夢中なうえに、キャドバリーのフルーツ&ナッツ・チョコレートの世話やらCAD犬の訓練やら記号士試験の受験勉強やらで目がまわるほど忙しい。だから、夜を紡ぐひとは「そこ」から離れることができない。だから、いつも「そこ」に在る。そして、夜を紡ぎ、「そこ」と「ここ」を包みこむ無限大の電脳羊ドリー・スウェーターの完成を目指す。

夜を紡ぐひとはときに突然沈黙する。深き沈黙。何者も癒さず、自らを癒すこともない沈黙。地下鉄銀座線の下り最終電車のように深い沈黙。その沈黙の重さを計測する秤はこの世界には存在しない。その沈黙の重さに耐えきれずにコンピュータをシャットダウンすると夜を紡ぐひとは瞬時に消滅する。夜を紡ぐひとだけではない。すべては跡形もなく消えうせる。そして、記憶の海の朝がくる。

Night Dreamer - Wayne Shorter
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-19 04:42 | Night Dreamer | Trackback | Comments(0)

愛は死ぬ。愛は殺す。愛は永遠ではない。しかし、それでもなお、愛は永遠であると信じ、痛みのただ中にある友とともにあるように願う。

 
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朝起きて「おはよう」って言ったら「おはよう」って、
出かけるときに「行ってきます」って言ったら「行ってらっしゃい」って、
帰ってきたときに「ただいま」って言ったら「おかえり」って、
寝る前に「おやすみ」って言ったら「おやすみ」って返ってくる。
No One+Every One


いまだ会うこともない長き友との始まりに。

顔も声も知らぬある不思議な友人が彼のかけがえのない同行者を失った。正確には2011年の7月14日に。パンの値上げに端を発するバスチーユ監獄襲撃の日に。アンシャン・レジーム崩壊の日、フランス革命の日に。『La Marseillaise』がフランス国歌となった日に。グスタフ・クリムトとアナベラとウディ・ガスリーとイングマール・ベルイマンが生まれた日に。アメリカ独立記念日の10日後に。満天の星が輝く夜に。

彼の痛恨と痛切を知ったのは数時間前のことだ。彼を知ったときから彼には痛みと孤独のにおいがした。その痛みと孤独はいったいどこから来ているのか突き止めようと思うこともあったがしなかった。だれにだって何者にも触れられたくない傷のひとつやふたつはあるからだ。

いまはわかる。痛みと傷の場所と深さと強さまではわからないが、わかる。確かに言えるのは、何者にも彼が一人かかえる傷、痛みを癒せないということだ。

宇宙を支配する巨大な意志の力にも虹のコヨーテにも冬眠を忘れた熊にもルイスウェイン・キャットにも森のひとにもだ。彼の痛みと傷の前では言葉も音楽も美味も凍りつく。うすっぺらになる。うそっぱちになる。彼の凍りついた心、魂をいくぶんかでも慰められるものがあるとすれば、ふぞろいのクルトンが浮かぶあたたかな良妻のスープと黒いパンと静かな祈りからなる「貧者の食卓」だけだろう。

私は彼を慰めない。癒さない。励まさない。勇気づけない。受け止めない。抱きしめない。暖めない。話も聴かない。私は彼になにもしない。なにもできない。だが ── 。

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ともにあること。ともに思うこと。ともに涙すること。それらのほかに私にできることはない。それでいい。私は私と友とのあいだに横たわる距離と時間を超える。超えることができる。それが共感ということだ。しばらくは風ではなく、友を思おう。友の痛みと傷を。

いまだ会うこともない長き友との始まりに、KENNY Gの『Forever in Love』を贈ろうと思う。いや、ともに聴こうと思う。涙が枯れる頃には夜もあけているだろう。太陽はいくぶんかはやさしくあるかもしれない。そうあればいい。雨が降るなら、その雨がやさしく彼を濡らせばいい。彼の涙とともに。

愛は儚い。愛は揺らぐ。愛は偽る。愛は疑う。愛は奪う。愛は抉る。愛はうつろう。愛は陽炎う。愛は嘘をつく。愛は損なう。愛は裏切る。愛は変節する。愛はときに弱い。愛は失われる。愛は痛む。愛は苦しむ。愛は悲しむ。愛は憎む。愛は憎しみに変わる。愛は砕け散る。愛は消え去る。愛は跡形もなくなる。愛は死ぬ。愛は殺す。愛は永遠ではない。しかし、それでもなお、愛は永遠であると信じ、痛みのただ中にある友とともにあるように願う。

You are every reason, every hope, and every dream I've ever had, and no matter what happens to us in the future, every day we are together is the greatest day of my life. I will always be yours. And my darling, you will always be mine.Nicholas Sparks "The Notebook"

Forever in Love - KENNY G

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# by enzo_morinari | 2018-10-19 00:02 | 沈黙ノート | Trackback | Comments(0)

CAFÉ BLEU/Blue Monday No.3058

 
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どこにも行きたくない者にとっては世界のどこであろうと地の果てである。E-M-M


Blue Monday No.3058, BLUE NOTE 4163, BLUE 7 DAYS
すでに3057回も月曜日を迎えているというのに、いまだに月曜日は憂鬱だ。たとえ休日、休暇であっても。Blue Monday. 憂鬱な月曜日。Black Mondy一歩手前。暗黒の月曜日まであと半歩。

日曜の夕方くらいから気分が滅入るのを「サザエさん症候群」というらしいが、私はもっとはやく、土曜日が終わる頃くらいから気分が落ちこみはじめる。「日曜日が終わればいやな月曜日だ」と考えて。特に月曜日になにかの用事用件厄介事がなくてもだ。

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変になりかけた気分を紛らわすためにドアにはエリック・ドルフィーの『OUT TO LUNCH』のジャケットをぶら下げてOFF-LIMITSにし、『7 DAYS』と題したiTunesのスマート・リストの曲をエンドレスでヘビー・ローテーションさせて聴く。気分がよくなるというほどのことはないが、それでも聴きはじめる前よりはいくぶんかでもましになる。そんなふうにして来週の3058回目の月曜日、Blue Monday No.3058もなにごともなく、あるいはなにごともなかったように終りを告げるんだろう。

1時間でも1分でも1秒でも早く「最後の月曜日/Last Monday」が来てくれればいいと思うが、残念なことに人生という名のカレンダーに早送り機能はついていない。それに、月曜日とその他の曜日とのあいだには実は大したちがいなどないことを私はとっくに気づいている。野毛山動物園ですごす水曜日のほかは。野毛山動物園の水曜日は得体の知れない昼めしを喰いすぎて気が変になった者にとっては「死ぬには手頃な日」だ。

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【7 DAYS】
7 Days/Craig David
Blue Café/The Style Council
Kind of Blue/Miles Davis
I'll Close My Eyes/Blue Mitchell Quartet
Blue Train/John Coltrane
Kelly Blue/Wynton Kelly
Midnight Blue/Kenny Burrell
MONDAY BLUE/山下達郎
Time will Tell/宇多田ヒカル
Out to Lunch!/Eric Dolphy
The Doo Bop Song/Miles Davis
TUTU/Miles Davis
California Love/2PAC
Shape of My Heart/Sting
The Pirate's Bride/Sting
Ghetto Gospel/2PAC feat. Craig David
Mandjou/Salif Keita
Folon/Salif Keita
Madan/Salif Keita
Autumn in New York/Tal Farlow
Soul Shadows/The Crusaders feat. Bill Withers
Street Life/The Crusaders feat. Randy Crawford
Rise and Fall/Craig David feat. Sting
Time to Party/Craig David

Blue Café/The Style Council
Kind of Blue - Miles (1959)
Blue's Moods - Blue Mitchell (Full Album) 1960
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-18 19:15 | CAFE BLEU | Trackback | Comments(0)

Esprit Noir 牧神の午後への前奏曲風なプロファイリングに基づく「私=半獣神」という現象

 
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前奏
XY性染色体保持者。本職は天使の厨房の魚介担当である。余技として東京帝國主義大学法学部法律学科正教授を務める。

近頃の学生諸君の不勉強ぶりには呆れるばかりである。[Rene Descartes]を「レネ・デスカルテス」と読んだ学生について、周囲の反対を押し切り、法学部長として断固たる処分を課した。ニック&ぶっさり150回の体罰である。以後、その学生は私の顔を見るたび、「憎い、憎い。」と言うようになったが学業成績はいくぶんか向上したようである。ときとして、憎しみは人を成長させる要因となることの証左であろう。

主たる居所は東京の本所両国界隈であるが、気がむくと東京都文京区本郷7丁目周辺にも出没する。この界隈は大昔から陰険な輩が横行しており、その者どもはいろいろなモノ・コトに病原菌を仕込む。運よく狼藉者を取っ捕まえたときには大脳辺縁系に脳膜メンマをつけ合わせてやる。そのとき、きゃつらは酸漿を踏みつぶしたかのごとき奇妙な叫び声をあげるが、私の知ったことではない。

休日は故郷のクリスマス島(キリバス領)の北の岬に屹立する灯台ですごす。灯台だけに足元が暗く、苦労難儀が多い。灯台の海側の側面には「語りつくせぬことについては沈黙せよ。」とラテン語で記してある。空虚不毛な饒舌漢の乗船する船舶がこの灯台を通過しようとすると沈黙の海底からセイレーンが急浮上し、饒舌漢もろとも海中に引きずり込む。彼らを待ち受けているのはセイレーンの絶えることなきおしゃべりを永遠に聴かされつづけることである。御愁傷さまであるが、私の知ったことではない。

そんなときは南の海岸でライフセーバーをしている若い愛人のヨーコが、ヨーヨーとカンデラ片手にどこからともなく現れて踏んだり蹴ったりスパンキングしたり、色々してくれる。素敵だ。ヨーコは通称南のヨーコ。ちなみにクリスマス島における私の通称は北のタケシである。クリスマス島の北の岬の灯台を本拠地にしているのと、「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!」をちょくちょくやるからである。ちなみに西の田園地帯一帯を支配する一族の当主はキタローちゃんだ。通称、西田キタロー。東の山岳地帯でイエティごっこに余念がない大うつけ者は東山カイイ。容貌はきわめて怪異である。法水麟太郎ももんどりうって黒死館クワルテット騒ぎであるが、私の知ったことではない。

蟹(道楽)に誓って申し上げるが、「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!」をちょくちょくやるからといって私は2ちゃんねらーではない。金輪際、私はあのようないかがわしいところに出入りなどしない。「あやしいワールド」の王である私の誇りがそれをゆるさぬ。赤羽の西村博之も知り合いではない。会ったこともない。会いたくもない。万が一にも会うときは、場所は大東京地方裁判所の法廷であろう。もちろん、私は原告席または検察側の中央に陣取り、訴訟指揮を執る。西村は被告席または被告人席でしょんぼりである。だが、大東京地方裁判所の「法の庭」で会えるうちが華であって、わたくしが番頭(ばんがしら)をつとめる「鬼の庭」に西村が引っ立てられてくるようなことがあれば、申し渡しの内容はすでに多くの人びとの「憎悪」と数々の「偏見と予断」によって心証形成されており、峻烈なものとなる。わたくしが「下衆外道」をゆるすようなことは断じてない。もって、瞑すべし。

通奏低音
罪刑法定主義者。無口。多弁。能弁。饒舌。小心者。大胆不敵。勇猛果敢。高所恐怖症かつ低所恐怖症かつ平地恐怖症かつ閉所恐怖症。つまりは、居場所がない。清貧。怠惰。喫煙反対反対論者。日本たばこ産業のストックホルダー且つヘビーユーザー。はた迷惑なチェーンスモーカー。鯨飲。馬食。音痴。音痴だが、頓知はかなり効いている。音痴で名高い明智小五郎先生が「君は頓知がきいてるなあ。小林君たちが君に一目置くのもむべなるかな、だね。」と笑顔満載で言ったので、「先生、そりゃ、ムンベーは鳴るに決まってるじゃないっすか!」と答えたら、ドラムンベースの電源を引っこ抜かれたうえにバチでひっぱたかれた。きっとバチカンのサン・ピエトロ寺院のラバトリの壁に落書きした罰が当たったのであろう。バチカン・グラフィティなんて言っておちゃらけてる場合ではないとつくづく思う。orz〜∞ 音痴で頓知で明智でバチカンで罰って、いったい何題噺なんだ!

主題部
いろんなことが苦手である。朝、起きるのが苦手である。自己管理が苦手である。特に漢字が苦手である。記憶力はかなり自信がある。これは遺伝のようだ。何年も前に上高地行きの電車で斜め向かいの席に座っていた老婦人(まったくの他人である)を憶えていて、後日、偶然にも銀座ですれちがったときに声をかけたら、その老婦人はすったおれそうなほど驚いていた。遠い記憶はときに人を不幸にする。

パリの地下鉄の駅を暗誦できる。『草枕』と『奥の細道』と『方丈記』と『日本国憲法』と『日本国刑法』と『日本国刑事訴訟法』を諳誦できる。スワヒリ語が少しだけ話せる。ホピ族の言語はネイティヴで話せる。長年の念願かない、2007年秋、トパンガの酋長になる。(呼び名:宇宙をかじる男/おもに部族の公式行事のときに使用。ライ麦畑で口笛を吹く男/プライベート時、とくにライムライトなライム風味のラムネ飲みが未来に味蕾をかけるライミ監督のスライムな映画に挑むときに使用)


倍音
『傷だらけの人生』を一日一回歌う。湯船につかっているときは『いい湯だな♪』である。これはゆずれない。『8時だヨ!全員集合!』症候群の名残であろう。Viva Non Non!

超絶技巧
酒は「大五郎」が好きだ。理由:安いから。ヘネシーVSOPも好きだ。理由:うまいから。それにつきる。納豆とカスピ海ヨーグルト(12年もの)とリンゴ酢は毎朝、欠かさない。たまに鯱の塩焼きを食す。鯱の塩焼きを食べるときはなぜかザ・バースデーのチバユウスケが隣りにいる。謎である。アンチ・エレファント・カシマシである。近く、究明したい。

終演
私は罪刑法定主義者であると同時に武闘派でもある。だが、寄る年並には勝てぬ。近頃、というよりも、昭和が終わりかける頃から眼も耳も鼻も舌もきかなくなった。生殖器もだ。だが、お迎えは断る!「まあだだよ」である。形而下の現象であるところのこの衰えた肉体ではあっても、まだそんじょそこらの青っ洟たらした小僧っこ小娘どもには負けぬ。私には養老猛司お墨付きのクール&グルーヴ&ドービ&ファンキファンキな大脳辺縁系があるからだ。


【人生の概略及び感想】
パリ16区の市民病院で出生。母親は「銀座の女」にしてシングル・マザー。イカす!
TO大HO学部卒。以後、完膚なきまでにフリーランス。臥薪嘗胆、修羅の日々。
失意。失意。失意。晴れ時々縄文人。漂えど沈まず、悠々として急ぐ。

えた答えは、No Pain, No Gain. 痛みのパンなくして、前進なし。なんてマイ・フーリッシュ・ハートな人生。

【受賞歴】
マドレーヌ現象研究会大賞
シカゴ悪漢互助組合奨励賞
講談舎群盲新人文学賞(小説部門)
真冬の山下埠頭から星空を眺める会会長賞
真冬の山下埠頭から星空を眺める会最優秀新人賞
 
【ジャンル】
マドレーヌ現象撮り/本歌撮り/物撮り
 
【取引先】
東京森鳴燕蔵事務所/シカゴ悪漢互助組合/チーム・アスタリスク/マドレーヌ現象研究会/ふたつの風の会/真冬の山下埠頭から星空を眺める会/東京三百代言会
 
【使用カメラ】
Leica M1(Good Bye Model)
Leica M3
Leica M8
Nikon F801
Nikon F2 Titan
CANON EOS-1D X
CANON IXY DIGITAL1000
CANON EOS 7D(IMAGE MONSETER 2.0)
 
【使用ソフト】
Adobe Illustrator CS6(Mac)
Adobe Photoshop CS6 Extended(Mac)

【仕事らしきこと/生業のごときもの】
教育的指導/会社経営(広告制作)/世界の終わり見届け相談/文筆(速い・高い・うまいの三拍子そろい踏み)/On-Demand Novel Writing

【趣味・道楽並びに研究等】
オーディオ
Desk-Top Audio研究
ハーブ栽培
ガーデニング
自転車ツーリング
マドレーヌ現象研究
地雷を踏んでも生き延びる方法の研究
いかにクールにライカでグッバイするかの研究
美術鑑賞及び解読(西洋絵画並びに彫刻、西洋建築)
音楽鑑賞及び解読(Jazz, Classical, HIP-HOP, Afro-Beat, Fado, Bossa Nova)

【好きな場所】
世界樹の森、クモモの樹が群生するぼのぼのの丘、B地区9696、風にそよぐやわらかな草叢のあるこんもりした土手、パリ16区、YOKOSUKA、シーズン・オフの湘南、シーズン・オフの軽井沢、シーズン・オフの秋谷海岸、わたしの心の中のギャラリー、最後の春休みに忘れ物を取りにいくロッカー室、春の盛りの葉山、強い南風が吹きつける七里ケ浜駐車場レフト・サイド、午後の最後の芝生の上、水曜の午後の野毛山動物園、開店前のバーのカウンター、最高裁判所第三小法廷、港区青山(南北)、港区南麻布、港区元麻布、渋谷区千駄ヶ谷、渋谷区神宮前、中央区銀座1丁目~8丁目、中央区月島、中央区佃島、文京区本郷

【最近読んだ本】
『Le Ruisseau de Bach』『HIP-HOP EXISTENCE』『L'ESPACE MUSIQUE』『La MUSIQUE INFINI』『Mort et Reproduction』Jean-Michel Migaux/『L'Œil et L'Esprit』Maurice Merleau-Ponty(『眼と精神』モーリス・メルロー=ポンティ)/『Letters for Emily』Camron Wright(『エミリーへの手紙』キャムロン・ライト)/旧約聖書/古事記/日本書紀/三国志魏志東夷伝倭人の条/『Anonymous Garden』Guy Fawkes & Enzo Maiorca Molinari

【好きな映画】
『LEON』『CASABLANCA』『STREET OF FIRE』『OUT SIDER』『昔々アメリカで』『ぼのぼの/クモモの木のこと』『もののけ姫』『紅の豚』『風の谷のナウシカ』『シンドラーのリスト』『ショーシャンクの空に』『グリーン・マイル』『ゆきゆきて神軍ーヤマザキ、天皇を撃て!』『その男、凶暴につき』『あの夏、いちばん静かな海。』『キッズ・リターン』『遥かなるツール・ド・アスタリスク』『アスタリスクの風』『その男、アスタリスクにつき』『ゆきゆきて アスタリスク*』『ASTERISK FOREVER!』『ONCE UPON A TIME IN ASTERISK』『GRAND ASTERISK』『ASTERISK ROSSO』『アスタリスクの樹のこと』(ぼのぼの)『STREET OF ASTERISK』『兵士アスタリスク』『アスタリスクの紋章*』『荒野のアスタリスク』『ぼくの夏休み』『アスタリスクたちの午後』

【好きな書物/テクスト】
『遥かなるツール・ド・アスタリスク』『「ゆきゆきて、アスタリスク」の思想』『アスタリスクになる!』『アスタリスクと宇宙と僕と』『読書緊急停止! 読まれることを拒否するエクリチュールたち』『現代思想の10000000000人』『言葉図解殺人事典』『スミダの岸辺』

【好きなまんが】
『ぼのぼの』

【好きな言葉】
「さらば、アスタリスク*」
「それは君のアスタリスクではない。」
「禍福は糾えるアスタリスクのごとし。」
「アスタリスクのない豚はただの野村沙知代だ。」
「玄妙の言葉求めて櫻花 薄紅匂う道をこそゆけ」

【好きな音楽】
Jazz Music、古典楽曲、ボッサ・ノッバ、ヒップホップ、AFRO-BEAT、FADO、民族音楽

【好きな美術】
プリミティブ・アート、エコール・ド・パリ、モダン・アート、アブストラクト・アート、シュールレアリスム、ランド・アート、キネティック・アート、フィギュラティヴ・アート、ミニマル・アート、コンセプチュアル・アート、ストリート・アート、引っ越しのアート0123、ビザンティン美術、最盛期ルネサンス美術、バロック美術、17世紀オランダ美術

【参考(瞠目刮目している「仕事」)】
青空文庫の一連の仕事/外交資料館受付畔柳さんの仕事/国会図書館司書二本松さんの仕事/日本橋丸善吉岡さんの仕事/青山ブックセンター葛城さんの仕事

【もっとも幸せなとき・こと】
水曜の午後の野毛山動物園の最後の芝生の上でミニチュア・セントバーナードのポルコロッソと戯れること。/風にそよぐやわらかな草叢のある土手に寝転んで大きなクリとリスの歌を聴いているとき。


Prélude à l'Après-midi d'un faune - Claude Debussy
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-18 10:54 | Esprit Noir | Trackback | Comments(0)

大きなクリとリスの歌♪

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大きな栗とリスの唄/あのねのね
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-18 07:34 | The Scene | Trackback | Comments(0)

イサクはクサイ草食って彼は笑い、枯葉のマイルス・デューイ・デイヴィス三世は遺作のDoo Bop Songを口ずさみ、与作は樹を伐り、アーチビショップ・ツツはつつがなく惜しみなく反アパルトヘイトする。

 
マイルス・デイヴィスの左手が今夜も「So What? So What?」と誘っている。


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The Doo Bop Song - Miles Davis
TUTU - Miles Davis
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-18 04:24 | We Want Miles! | Trackback | Comments(0)

歩行する貝殻 Coquille Cocu, Coquille Cornard, Coquille Cornet

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人妻を寝取るのはなにゆえにかくも快楽が強いのか?

初めての寝取りは小学校5年の冬。相手は同級生の母親だった。仮にReikoとしておく。母親に寝取られされた同級生はKeiko. のちに、私によく似た弟と近親相姦の関係となる。私によく似た弟とは私とReikoとのあいだに生まれた。つまり、私の子だ。

Reikoの夫であり、Keikoの父親である男は庭の桜の樹で首を吊った。Reikoは夫の死の翌年、まだ春浅く、桜がまだ芽吹きさえもせぬ頃に白いサニーの後部座席で、排気ガスをゴムホースで引きこんで死んだ。遺書はみつかっていない。そして、貝殻はそこから歩行を開始する。

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# by enzo_morinari | 2018-10-17 21:41 | 歩行する貝殻 | Trackback | Comments(0)

失恋治療医 ── 母親の胎内にいるあいだずっとパンジーの夢を見ていた男

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死んだもの、失われたもの、壊れたものはブリコラージュによって再生する。C-L-S

ジカングスリが効かない恋の病もある。生きた数だけある。星の数ほどある。処方箋は虹の領分に属する。E-M-M


失恋治療の専門医ジョニー・ジャンプアップは母親の胎内にいるあいだずっとパンジーの夢を見ていたと言った。

パンジー。Pansy. 三色すみれ。遊蝶花。Viola x wittrockiana. 花言葉は「もの思い」「私を思って」「Think of me」「Memories」「Merriment」種子と根茎にビオリン、サポニン、ビオラルチン、グリコサイド等を含有し、摂取すると嘔吐、神経麻痺、心臓麻痺を惹起させる。

「重要なのはLa Pensée sauvage. 野生の思考だ。私の生まれた1962年にクロード・レヴィ=ストロースが発表した”La Pensée sauvage”はレヴィ=ストロースが母親の胎内にいる私と交信して着想をえたものだ」

ジョニー・ジャンプアップはそう言ってバカラのカクテル・グラスに注がれたバイオレット・フィズをひとくち飲み、淡いむらさき色のカルテのページをめくった。

「さて。私の一番古い友人の一人である君は私の一番新しい患者になったわけだが」
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-17 11:42 | 失恋治療医 | Trackback | Comments(0)

昼めしどき、アメ公の横須賀基地正門前で海兵隊の若造毛唐に「掘ったイモいじるな!」と言ったら「お昼ダーヨ」とぶちかまされた私はもうすぐカンレキダーヨ。歴程。歴然。観念。諦念。

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Have you ever seen the blossom? Happa Fumi Fumi

年年歳歳花相似 歳歳年年人不同
年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず
Ryu-Key


白菜の花を見たことはあるか?

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キャベツの花は?

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ブロッコリーの花は?

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アスパラガスの花は?

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玉ねぎの花は?

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レタスの花は?

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春菊の花は?

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だれの鼻?

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年年歳歳花相似 歳歳年年人不同

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# by enzo_morinari | 2018-10-17 06:26 | 沈黙ノート | Trackback | Comments(0)

今夜、ディラックの海の青いほとりで

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マドレーヌ現象型ハッブル宇宙望遠鏡がもたらした「青の時代」

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた宇宙の生々しい姿はわれわれの宇宙観/世界認識/知のありようを劇的に根本的に変えた。それまで闇の中に薄ぼんやりとした姿で浮かんでいた銀河、宇宙はハッブル宇宙望遠鏡の登場によって、ある日突然毛穴のひとつひとつ、皮膚の肌理までをありありとわれわれの前に提示されることとなった。

オリオン座にある暗黒星雲の馬頭星雲が「馬頭」などという大雑把な表現ではなく、ディープインパクトのゴール板前の上げ下げで勝利した頭の差星雲あるいはゴドルフィンアラビアンが猫に挨拶をしたときの頭星雲と個別具体的な名を与えられる日が来たのだ。天秤座ではなく、タニタ食堂の厨房の秤座、乙女座ではなく原節子座、牡羊座ではなく、村上春樹の羊をめぐる冒険座というふうに。

いまや宇宙は絵物語、夢物語、神話、伝説の対象ではなく、リアリズムによって語られるべき対象となった。そして、いよいよ、星々、星座によって語られてきた「星々と神々の物語」はリアルな「宇宙誌」「宇宙博物誌」「宇宙年代記」「宇宙白書」「宇宙決算報告書」として精緻に記述される時代がやってくる。明晰な数値、観測データとともに。先端の科学技術によってえられた詳細精緻な観測データ、素材は山のようにある。これに手をつけない手はない。宇宙は宝の山、究極の御馳走だらけだなのだ。宇宙ブロガー、宇宙詩人誕生の日も近かろう。

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ビッグバンもベビーユニバースもパラレル・ユニバースもダークマターもダークエネルギーも「重力場理論」も「膨張宇宙モデル」も「宇宙背景放射」も「宇宙ひも理論」も「サイクリック宇宙論」も宇宙のほんの一部を記述しているにすぎなくなるかもしれない。

ディラックの海は宇宙という大海のほんの小さな渚にすぎなくなるかもしれない。宇宙はさらに巨大で深い闇を広げ、謎は深まるかもしれない。アインシュタインが取り出してみせたE=MC2の方程式すらこども騙しにすぎなくなるかもしれない。

われわれは宇宙/ユニバースについてもっと語らなければならない。ネット上に山ほどあるハッブル宇宙望遠鏡によってとらえられた宇宙、銀河、星団、星々の画像をみて。生々しい宇宙の姿を目にしたわれわれの心をふるわすものこそがハッブル・バイブレーションだ。

ハッブル宇宙望遠鏡がわれわれに見せるのはリアリティのある『スペース・オデッセイ』である。宇宙はこれから先、近い将来、さらに精度を増し、リアリティを加えてわれわれの前にその姿を見せる。そのとき、人間は宇宙のリアルな物語をいかなる文体で語るのか。

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さて、ゆうべのことだが、マドレーヌ現象型ハッブル宇宙望遠鏡でピカソのBLUE PERIOD/青の時代のいくつかを観察計測解釈分析した。鑑賞? ふざけるな。ピカソのBLUE PERIOD/青の時代は鑑賞などという甘っちょろい態度をゆるさない。そんなものはさびれた観光地の廃業寸前の土産物屋で埃をかぶっている絵葉書を愚にもつかぬ教養主義で塗りかためて、いかにも価値があるようにみせかけるポンコツボンクラヘッポコスカタン木偶の坊どもの取る態度だ。私の係ではない。

私はBLUE PERIOD/青の時代を食べるのだ。喰らうのだ。ときとして腹をこわすが、それでもおそれずひるまずたゆむことなくガブガブムシャムシャと貪り喰うのだ。ピカソも大よろこびだろう。いつの日かピカソが残した15万にも及ぶ大御馳走のすべてを平らげてやる。

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ゼニカネに困り果てていたパブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・フアン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・センティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソは青い絵具しか買えなかった。その「危機の時代」が史上最高のクリエイターを生んだ。BLUE PERIOD/青の時代は「危機の時代」とも言い換えうるということだ。

重要なのはクライシス・モーメント、クリティカル・モーメント、クリティカル・ポイント、危機、臨界である。「危機の時代」「臨界」を経験していない者は死ぬまでポンコツボンクラヘッポコスカタン木偶の坊のままである。「オサレなランチ」「豪華で素敵なディナー」などとほざいているような者に世界は開かれない。扉を閉ざす。

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ピカソのBLUE PERIOD/青の時代を代表する『自画像』『年老いたギター弾き』『母と子の肖像』『年老いた盲人と少年』『セレステーィナ』などを見ているとどうしようもなく泣けてくることがある。無論、感傷の涙などではない。3日も飲まず喰わずで腹がへってはいても文無しなのでひと切れのパンすら買えないときに流れるたぐいの涙だ。

さんざっぱら泣いてしまったあとはすこぶる気持ちがいい。まさにカタルシスだ。このような気分を味わわせてくれるものはそうそうありはしない。

そうだ。青だ。ようやくにして尻の青みのとれた私に必要なのは土手っ腹にこたえる本物の青なのだ。貧者の青と強い青と深い青と豊かな青と鮮烈な青と清冽な青と哀しみの青と愁いの青とラピスラズリとコバルトとターコイズとアクアマリンとバイカル湖の湖面とカリフォルニアの青い空、そして、チェレンコフ・ブルーである。

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*ハッブル宇宙望遠鏡の後継機としてジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の打ち上げが2021年3月に予定されている。宇宙誕生/ビッグバンの約2億年後以降に輝き始めたとされるファーストスターを初観測することがJWSTの主な任務である。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-17 04:47 | ディラックの海の青いほとりで | Trackback | Comments(0)

サルーのうた/森の漫才師サルーの死と再生

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ジカングスリが効かない失われし日々の病もある。生きた数だけある。星の数ほどある。処方箋は虹の領分に属する。E-M-M


森の漫才師サルーは小学校の入学式後のクラス編成のときに私のすぐうしろの席だったことが運のつきだった。以来、森の漫才師サルーは長いあいだ暴風雨の中を雨具もレインシューズも風雨をやりすごすための軒もない日々を生きることとなった。

森の漫才師サルーは先祖代々横浜南部エリアで知らぬ者のない大金持ちの嫡男だった。いずれ、0の数がいったいいくつになるかもわからない気の遠くなるほど莫大な財産をすべて相続することが約束されていた。

学習成績も運動能力も腕力もなく、風采も上がらないが、唯一、森の漫才師サルーに他者より傑出したものがあるとすれば、それは破壊的なほどの人の良さだった。

「おれは生まれてからただの一度も人間を疑ったことがない。おれは世界のすべてを信じきって生きてきた。これからもずっと死ぬまでね」

そして、本当に世界のすべてを信じたまま森の漫才師サルーは死んだ。肝臓がん。森の漫才師サルーが死んで世界は純粋無垢なるものを2パーセントくらい失った。世界が嘆き悲しむ声が確かに聞こえた。

これからここに書きしめすのは森の漫才師サルーとの50年の日々だ。ゆっくりと。噛みしめながら。少しだけ泣きながら。あるいは涙をこらえて。さらには大笑いしながら。サルーのうただ。サルーにも届けばいいが。届いて、私が鳩尾に叩きこんだ42回のアッパーカットの痛みを思いだせばいいが。


テルーの唄 - 手嶌 葵
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-17 00:03 | サルーのうた | Trackback | Comments(0)

半端人足の基地外人(半基地)が一知半解どころか零知零解でなにごとかを語るおぞましき醜悪と辛気臭

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その半端人足の基地外人は齢60にもなろうという棺桶足突っ込み予備軍である。その半端人足の基地外人は日々、文学/哲学/思想/社会/世界/世相/時事/風俗/メディア/音楽/美術等々について滔々と語る。語るがだれも聞いていない。あるいは耳をふさぐ。当然だ。その半端人足の基地外人の言説はつまらないうえに辛気臭く、新味なく、薄っぺらで、退屈だからだ。

Funny/Funkyなことどもとは無縁な60年の人生。生きながら死んだ人生。それでいながら大盛り山盛りてんこ盛りおてんてん教信者なみのA( )Cを連発する。氏ねばいいのに。蛆が湧けばいいのに。宇治川で溺れればいいのに。Ψ(`▽´)Ψ
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-16 18:33 | 沈黙ノート | Trackback | Comments(0)

ヤフーをディスって家畜人ヤプーのハウスでカレーにスルーするとボンカレーさえ反ハウルのシローのようにウマくナルーというテルーのウター。ナルホド。

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いやいやながらポカリスウェットを飲んでレタス5個分の食物繊維でベンピー状態になった夜、ヤフーをディスって家畜人ヤプーのハウスでカレーにスルーするとボンカレーさえ反ハウルのつぶやきシローのようにウマくナルーというテルーのウター。ナルホド(The World)。またウタダか。ま、インチキマヤカシマガイモノ・エーベックソの豚姫ババザギよりマシかー。西武線の線路っぱたで益子”キャンサー”直美と益子焼で鱒子茶漬け食べよ。ベンピーに別れを告げるためにラ・パタータで野菜のローストも食べよー。この際、サイダーハウス・ルールはカレーにスルーするー。鰈をカレー風味のカラアゲにした彼は『枯葉』を『死の葉っぱ』と言って華麗なる一生を終えた。彼の名はホセ・カレーラス。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-16 17:46 | 東京美味礼讃 | Trackback | Comments(0)

Radical Truck 哲学競技場のトラックをひた走るラディカル・トラックは古い轍に嵌ったのをきっかけに暴走トラックとなり、哲学の小径で墓場のニシダキタローに激突する。

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器官なき身体が紡ぎだす時間が生みだす結晶の生の倫理が音を立てて崩壊瓦解した日、哲学競技場のトラックをひた走るラディカル・トラックは古い轍に嵌ったのをきっかけに暴走トラックとなり、哲学の小径で墓場のニシダキタローに激突した。

反復/リゾーム/身体/記号の痕跡を細心の注意と繊細さでたどりながら、ついには国家と大衆と資本と主体性を超える闘争機械/戦争機械/悪夢機械の矛盾と背徳を問い、それらの根底にある群れ=身体と結晶=時間を哲学する者を乗せて哲学ハイウェイを制限速度と積載限度重量を超えて疾走した遠い日々を思う。

思想哲学科学交差点で発生したポスト・モダーン・バスとの正面衝突をきっかけとした多重衝突事故であるソーカル事故と、群れ=身体と結晶=時間を哲学する者が1995年の晩秋にアパルトマンの窓から投身自殺したことがラディカル・トラックのその後の運転運命/進む道を決定した。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-16 09:02 | Radical Truck | Trackback | Comments(0)

蟲愛づる姫君の呪い 本読む姿の時雨れてゆくか/また会うこともない本が遠ざかる

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本読む姿の時雨れてゆくか
わけいってもわけいっても本の山
また会うこともない本が遠ざかる


ヘラクレスオオカブトの亜種のヘラクレス・ヘラクレイトスが2プラトーンで現れたのはTOKYO INSECT ZOOの帰り道だった。2プラトーンのヘラクレス・ヘラクレイトスは加藤のたばこ屋の曲り角から突如現れた。そのヘラクレス・ヘラクレイトスは前翅がミッドナイトブルーで頭角にはSwarovski Crystalがちりばめられていた。2頭とも全長は180cmほどあった。ただごとではない。

年上のほうとおぼしきミッドナイトブルー・ヘラクレス・ヘラクレイトスは私の前に立ちはだかると全身をギシギシ鳴らしながら1枚のアルシュ・ペーパーをよこした。

「ヨメ。オレタチノコトハダレニモイウナ」

言い終えると2プラトーンのミッドナイトブルー・ヘラクレス・ヘラクレイトスは巨大な翅を広げ、TOKYO INSECT ZOOの方角に飛び去った。あとにはヒノキチオールの強いにおいが残った。

ミッドナイトブルー・ヘラクレス・ヘラクレイトスがよこしたアルシュ・ペーパーには小さな文字で書物のリストがびっしりとモリサワの秀英社明朝体で印字されていた。これがそうだ。

基礎的教養獲得のためのエクリチュール群#1
0001 私の個人主義/夏目漱石
0002 善悪の彼岸/F.ニーチェ
1Q62 La Pensée Sauvage(野生の思考)/C.レヴィ=ストロース
0003 悲しき熱帯/C.レヴィ=ストロース
0004 料理の三角形/同上
0005 海上の道/柳田國男
0006 ゲーデル、エッシャー、バッハ あるいは不思議の環/D.ホフスタッター
0007 三太郎の日記/阿部次郎
0008 P.M.フコの三部作(『狂気の歴史』『言葉と物』『監視と処罰 監獄の誕生』)
0009 グラマトロジーについて 根源の彼方に/J.デリダ
0010 本居宣長/小林秀雄
0011 仕事!/スタッズ・ターケル
0012 世界の共同主観的存在構造/廣松渉
0013 現代政治の思想と行動/丸山真男
0014 現代思想の100人/青土社
1919 東京の午睡/森鳴燕蔵
0015 世紀末ホテルの夜/森鳴燕蔵
0016 アルマジロと宇宙と僕と/森鳴燕蔵
0017 さようなら、ウィングチップ・シューズ/森鳴燕蔵
0018 アノニマス・ガーデン/森鳴燕蔵
ΩΩΩ Anonymous Revolution
GOGO オメガポイントに向かってまっしぐら
0019 タオは笑っている/レイモンド・M.スマリヤン
0020 差異と反復/G.ドゥルーズ
0021 現代思想臨時増刊 1920年代の光と影/青土社
0022 20世紀号、ただいま出発!(BRUTUS BOOKS)/久保田二郎
0023 おきて アフリカ・セレンゲティに見る地球のやくそく/岩合光昭
0024 戦場カメラマン/石川文洋
0025 流行通行止め×―現代思想メッタ打ち !/榎並重行+三橋俊明

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0026 悪魔の辞典/アンブローズ・ビアス
0027 共通感覚論/中村雄二郎
0028 善の研究/西田幾多郎
0029 塚本邦雄歌集/現代詩文庫
0030 ねじめ正一詩集/現代詩文庫
0031 草枕/夏目漱石
0032 方丈記/鴨長明
0033 侏儒の言葉/芥川龍之介
0034 或る阿呆の一生/同上
0035 消費社会の神話と構造/ジャン・ボードリヤール
0036 箴言/ラ・ロシュフコー
0037 人と超人/ジョージ・バーナード・ショー
0038 美味礼讃/ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン
0039 眼球譚から流れ落ちるエロスの涙/ジョルジュ・バタイユ
0040 ダリとダリ 自身への公開状/サルヴァドール・ダリ
0041 死ぬ瞬間/エリザベス・キューブラー・ロス
0042 死ぬ瞬間の対話/同上
0043 利己的な遺伝子/リチャード・ドーキンス
0044 延長された表現型 自然淘汰の単位としての遺伝子/同上
0045 遺伝子の川/同上
0046 虹の解体 いかにして科学は驚異への扉を開いたか/同上
0047 悪魔に仕える牧師//同上
0048 神は妄想である 宗教との決別/同上
0049 二重らせん/ジェームス D. ワトソン
0050 神はサイコロを振る/ジャン・ミシェル・ミゴー

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0051 在りし日の歌/中原中也
0052 山羊の歌/同上
0053 永訣の歌/同上
0054 地獄の季節(小林秀雄訳)/アルチュール・ランボー
0055 断層図鑑 錯誤のグラフィックデザイン・断章/戸田ツトム
0056 鼻行類 新しく発見された哺乳類の構造と生活/ハラルト・シュテュンプケ(その実、ゲロルフ・シュタイナー)
0000 平行植物(La botanica parallela)/レオ・レオーニ
4242 アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界/ドゥーガル・ディクソン
0057 マグロは時速160kmで泳ぐ―ふしぎな海の博物誌/中村幸昭
0058 ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学/本川達雄
0059 和漢三才図会/寺島良安編
0060 今昔物語集/作者未詳
0061 世間胸算用/井原西鶴
0062 日本永代蔵/井原西鶴
0063 好色一代男/井原西鶴
0064 浮世床/式亭三馬
0065 浮世風呂/式亭三馬
0066 国性爺合戦/近松門左衛門
0067 曾根崎心中/近松門左衛門
0068 女殺油地獄/近松門左衛門
0069 お伽草子(室町物語)
0070 皇都午睡/西沢一鳳
1958 江戸午睡/作者不詳
0071 旧約聖書ならびに新約聖書
0072 論語
0073 源氏物語/紫式部
0074 徒然草/吉田兼好
0075 土佐日記/紀貫之
0076 枕草子/清少納言

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0077 デイヴィッド・コパフィールド/チャールズ・ディケンズ
0078 古事記/太安万侶
0079 日本書紀/舎人親王ほか撰
0080 万葉集/大伴家持ほか編
0081 古今和歌集/紀貫之ほか撰
0082 新古今和歌集/藤原定家ほか撰
0083 歎異抄/唯円(伝)
0084 往生要集/源信
0085 日本国憲法/大日本帝國末期のカスミガセキシロアリこと木っ端役人と連合国進駐軍(GHQ)という名の毛唐アメ公
0086 権利のための闘争/ルドルフ・フォン・イェーリング
0087 人権宣言集/高木八尺、末延三次、宮沢俊義編
0088 異邦人/アルベール・カミュ
0089 カタロニア讃歌/G.オーウェル
0090 火星年代記/レイ・ブラッドベリ
0091 アマノン国往還記/倉橋由美子
0092 スミヤキストQの冒険/同上
0093 パルタイ/同上
0094 豊饒の海(全四巻)/三島由紀夫
0095 英霊の聲/同上
0096 村上春樹の初期三部作(風、ピンボール、羊)
0097 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド/村上春樹
0098 蛍、納屋を焼く、その他の短編/同上
0099 堤中納言物語/編者未詳
0100 王蟲の行軍/蟲愛づる姫


かくして、私はただの本好き/本の虫/書物の解体学者から蟲の王であるヘラクレスオオカブトに魅入られることとなった。それもこれも蟲愛づる姫君の呪い/因縁である。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-16 01:01 | わけいってもわけいっても本の山 | Trackback | Comments(0)

École de Tokioido プロフェッサー・ダリ・イ・ドメネク、クレージー・ルナティック・ハロウィーン教の信者どもを刺しつらぬく。

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インテリは真の革命家ではない。暗殺者になるくらいが関の山である。S-D
完璧をおそれるな。決してそこには到達しないから。(『記憶の固執』) S-D
ポピュリズム/大衆迎合は愚劣愚鈍だが、それを批判するのはさらに愚劣愚鈍であり、その尻馬に乗るのは陋劣にして醜悪である。E-M-M


École de Tokioidoの午後の講義が始まろうとしたとき、愚劣で耳ざわりな雄叫びとともにJack-o'-Lantern/提灯ジャックのかぶりものを身につけた異様ないでたちの集団が教室になだれこんできた。口々に手垢にまみれたたわ言を叫んでいる。

「Trick or treat! Trick or treat!」
「お菓子をくれないといたずらするぞ!」
「いたずらかお菓子か!」

クレージー・ルナティック・ハロウィーン教の信者どもだ。

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École de Tokioidoの名物教授3人組の1人、サルバドー・ドメネク・ファリプ・ジャシン・ダリ・イ・ドメネクは一瞬顔をしかめ、トレードマークの針金髭を急速度で伸長させてクレージー・ルナティック・ハロウィーン教の信者どもを一気に刺しつらぬいた。42人のクレージー・ルナティック・ハロウィーン教の信者どもは動かぬ肉の塊になった。

プロフェッサー・サルバドー・ドメネク・ファリプ・ジャシン・ダリ・イ・ドメネクはカタロニア讃歌を大声で歌いながら偏執狂的批判的な微笑(Paranoiac Critic Smile)を浮かべていかにも満足げだった。そして、スケッチブックにクレージー・ルナティック・ハロウィーン教の信者どもをやわらくていまにも溶けだしそうな豚バラ肉の42の肉塊として描いた。このデッサンはのちに『溶ける狂信的なセルド・プータ・ポジャ・アノ・ミエルダ・コニョ・カブロン・ヒリポジャス』となる。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-15 13:14 | Ecole de Tokioido | Trackback | Comments(0)

1000枚の葉っぱのための真実のミームを探してシープ・ビープ・シップでトリップ

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OvationのCelebrity CC44は羊たちの沈黙型バッテリーで作動するチューナーを内蔵する。その音は迷える子羊の悲鳴に似ている。A-D-M


酔いどれ王国の二日酔い港から羊警報船は出航しようとしている。Beep音の後にStray Sheep, Stray Shipという嘆きとも噎び泣きとも聞こえる声。甲板長のショーン・ポーだ。

ショーン・ポーはグレートブリテン島生まれ。好物はカモミールと播磨国風土記風鴨志田穣アレンジ鴨のデコイの火垂るの墓焼き節子仕立てと神のペヨーテとナイーブなロースハム。頑固な不全感に悩んでいる。瞬間睡眠遊びを好む。4242頭めの羊をカウントした直後に深い眠りに落ちる。

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Beep Beep I'm a Sheep
The Pirate's Bride(Eye of The Storm) - Sting
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-15 05:19 | Philosophical Story | Trackback | Comments(0)

金羊毛勲章叙勲記念 現役金羊毛騎士団員による『羊をめぐる冒険』をめぐる冒険

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羊ヶ丘の羊どもは無関心を装いながらしたたかにつけいる隙をうかがっている。森鳴燕蔵

70歳を目前にしたハルキンボ・ムラカーミに必要なのは彼自身の芽むしり仔撃ちであり、早起きをやめて見るまえに跳ぶことである。羊博士ことジャンプ・ダンピング・クイック・ターン・ジャック・フラッシュ・オーバーテイク・イット・イージー天丼屋

金羊毛は錬金術の達人の象徴である。大士師にして破壊者/強力な戦士/木の伐採者のギデオン

われらの働きに報償に値しないものはない。トワゾン・ドール騎士団サン・タンドレ

北青山3丁目のBrooks Brothers青山本店が『羊をめぐる冒険』というシティ・アドベンチャーを生んだ。金羊毛騎士団団長ブルゴーニュ公フィリップ善良公


星のしるしのある不思議な羊、羊男、羊博士、そして、羊をめぐる冒険。ノルウェイの森の違法伐採/大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミのBrooks Brothersへの憧れが羊的なるものへの執着を生んだ。『羊をめぐる冒険』は『Brooks Brothersをめぐる冒険』と読みかえることも可能だ。

不思議でならなかった。なぜ、ノルウェイの森の違法伐採/大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミが羊的なるものに執着するのか。やっとわかった。というよりも黄金の羊が教えてくれた。

その昔、ハルキンボ・ムラカーミが30代前半の頃。ハルキンボ・ムラカーミは散歩師/歩き屋/走り屋/当たり屋の異名をとるほど散歩とジョギングに明け暮れ、東京無線のタクシーを狙いすまして当たりまくった。結果、東京海上は出禁になった。

ノルウェイの森の違法伐採/大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミがジャズ喫茶をやっていた千駄ヶ谷から北青山3丁目にあるBrooks Brothers青山本店までゆっくり歩いても30分ほどで着く。

青山通りに面したBrooks Brothersまでの道のりは散歩のコースとしてもいい。30歳をいくつかすぎ、ナイーブなロースハムのような不全感にとらわれていたムラカーミは気分転換をかねて千駄ヶ谷、神宮前、原宿、神宮外苑、そして、青山周辺を頻繁に散歩しただろう。Brooks Brothers青山本店の前を何度も通ったろう。ショーウィンドウの前で立ちどまってBrooks BrothersのBDシャツやレジメンタル・タイやウールのスウェーターに見惚れただろう。クオリティの面で言うならば、Made in New YorkとMade in Hong Kongとのあいだに差異はない。Brooks Brothersの製品は素材も縫製も悪いがブランド・ヴァリューが一人歩きしていた。舶来崇拝/精神の洋行帰りであるハルキンボ・ムラカーミが虜になるのも無理はない。

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最後に、黄金の羊はそっと耳打ちした。

「ハルキンボ・ムラカーミさんから星のしるしのある不思議な羊が抜けました。これで、ハルキンボ・ムラカーミさんの羊をめぐる冒険は終わりです。あとは羊男さんに羊脳になって皺の少なくなった脳みそをチューチュー吸われるのを待つだけ」

ノルウェイの森の違法伐採/大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミは、これから死が彼を連れ去るまでのあいだ、どんな冒険をするんだろうか? 冒険の出発の餞けにBrooks BrothersとROLEXのダブルネームのExplorer IIをプレゼントしようと思う。黄金の羊と黄金の羊のしるしが散りばめられたレジメンタル・タイを一緒にラッピングして。ネイビーと金のリボンで吊るして。Brooks BrothersNY本店前の羊のメロディペット無料乗り放題チケットもつけて。寂しい林で一人揺れている直子さんが腐敗していく様子を記録した組写真と小指のない女の子の行方不明だった小指を添えて。明治キャラメルの空箱につめこまれた鼠くんの遺骨も一緒に。電脳羊ドリーと第42代黄金の羊の間に生まれた電脳シャトー・ムートン・ロッチルド・ドールの太っちょ球の賃借権も。
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Cyber Château Mouton Rothschild-d'Or “Gros Balle”


Beep Beep I'm a Sheep
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-15 01:23 | 黄金の羊 | Trackback | Comments(0)

ガラパゴス・ガールが抱える「場所」に関するいくつかの問題と解答

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ここじゃない。そこでもない。あそこではもちろんない。ではどこだ? 答えはすでに用意されている。ここでもそこでもあそこでもない「どこでもない場所」だ。Enzo Molinari


1970年2月13日の金曜日、黒い安息日/血まみれの安息日、夢の湖、ローモンド湖のほとりで巨大なブラック・サバスを釣りあげたときにガラパゴス・ガールは巨神兵のようなふぜいで現れた。

ガラパゴス・ガールは「場所」の問題をいくつか抱えていた。ガラパゴス・ガールは青く冷徹な一閃に切り取られた廃墟一歩手前の渋谷唐沢ビルヂングの茫漠とした一室で考える。

「ここ? ここでいいの? ここがいいの? そこ? どこ? どこがいいの?」

ここじゃない。そこでもない。あそこではもちろんない。ではどこだ? 答えはすでに用意されている。ここでもそこでもあそこでもない「どこでもない場所」だ。「どこでもない場所」はドナルド・バードの奇跡の一手、「王の真っ直ぐな閃き」の裏側にある。「王の真っ直ぐな閃き」はたしかにあるのだが、そこにたどり着くためには次の問題を解釈し、解読し、くぐり抜けなければならない。「時間」の問題はそののちにやってくる。「いつでもない時間」の問題は。

1. イゴール・ゴンザレス・ガルディアーノが風除けの役回りに徹する強い南風が吹きつける七里ガ浜駐車場レフト・サイドで「Festina Lente!」と42回叫ぶ。

2. イグドラシルに連れ去られ隠蔽されたイーヴァ・マリー・キャシディが一日のうちに数時間だけ姿を現す「神宮外苑の青山通りから12本目の銀杏の樹の下のベンチ」の右側に座り、移動祝祭日当日、アインシュタイン・メランコリーによってチェレンコフ・ブルーに変色し、エントロピー無限大を内包したイマチュアの腐乱死体の土手っ腹に50年もののVINTAGE D'ANTONIOのハイヒールの踵を42回、一心不乱に打ちつける。

3. 良心的な修繕屋による補修と補強を待つ「世界の天井」から漏れ落ちる雨粒とデルタ係数を冷厳冷徹にカウントし、『風の歌』を情熱的にジョコンダする。

4. シシリアーノの第3主題【ルチアーノとカンノーリの半音階的転調および大フーガ〈そして衣裾をたくし上げ、城壁のカテリーナ・スフォルツァは叫ぶ〉】をリパッティ風に奏でながらサモトラケのニケの声色を真似て「抱擁。」とつぶやく。

5. ブラインド越しにふやけた陽の光が射しこむエマヌエル・カントが不寝番をしていそうな殺風景なアトリエで、階段の途中の煉瓦色の壁にアナーキーなグラフィティをバスキア・リキテンスタイン・テリーユムラ・キースヘリング・バンクシーばりに描く。

これによって、ガラパゴス・ガールの前には無防備に欲情した青い自転車に乗る青いハートを持つ男が『カフェ・ブリュ』を口ずさみながら颯爽と出現し、彼女を青き清浄の地、プロミス・ランド、「本当の場所/SUPER LOVE」へと導くはずだ。2000トンの雨の禊まで、正確に177日と4時間42分。

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1984, South Bronx, NY. Graffiti Days in US. Enzo Molinari.

Black Sabbath - War Pigs
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-14 14:41 | ガラパゴス・ガール | Trackback | Comments(0)

アル・ディ・メオラがOvation Custom Legend 1769 ADIIを弾く静かで親和的で神話的な夜

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アル・ディ・メオラの弾く『Have Yourself a Merry Little Christmas』が小さな音で聴こえる静かで親和的で神話的な夜だった。

Have Yourself a Merry Little Christmas - Al Di Meola
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-14 08:22 | Fairy Tale of Tokyo | Trackback | Comments(0)

黄金の羊の訪問とノルウェイの森の違法伐採/大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミとの密会

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1818年以来探し求めてきた「黄金の羊」を喰らうにいたる顛末。


ダイヤモンド入りのおむすびを食べすぎたせいで体調を崩したよい眠りに導く羊が一時的に撤収したのはゆうべのことだ。そして、昼下がり、午後2時ちょうどによい眠りに導く羊と入れ替わるかたちで黄金の羊がやってきた。

未の刻参りか。羊が。羊がいなくなってまた別の羊がやってくるとはね。できすぎじゃないか? このままでは『2018年の羊をめぐる冒険』の主人公にされてしまう気がして少しいやだったが、寒い中を帰すわけにもいかないので右頬をややひきつらせながら高畑充希クラスの嘘くさい笑いを浮かべて黄金の羊を招き入れた。

黄金の羊はBrooks Brothersの古いロゴマークの入ったずた袋を担いでいた。そのずた袋はMCS値で正確に「6PB 2.5/4」を示すネイビー・ブルーのウールでできていて、かすかにロクシタンのお茶のフレグランスのにおいがした。国際羊毛事務局のタグがとれかかっているのはなんとなくせつなく感じられた。まあ、タグに「中国製」やら「MADE IN CHINA」の文字がないのは救いと言えば救いではあったのだが。

黄金の羊はジェフリー・ビーンのグレイ・フランネルの1958年物のにおいがした。なぜ黄金の羊のにおいとずた袋のにおいがちがうのかはすぐにわかった。ずた袋の中には年老いた月の羊が入っていたのだ。月の羊と会うのは虹のコヨーテとの長い旅が終わる前の日以来だった。

あのときは私も虹のコヨーテも月の羊も若く、血気盛んで、いま思えばどうでもいいようなことや他愛のない問題についてとても神経質に向かい合っていて、無駄な争いと諍いを繰り返していた。

「やあ」と私は月の羊に声をかけた。月の羊は薄目をあけて榛色の瞳で私をじっと見たあと、「またおまいか。毎度毎度、おれの眠りを妨げるんじゃない」と吐き捨てるように言って、再び眠りについた。

「ドリーが1匹、ドリーが2匹、ドリーが3匹、ドリーが4匹、ドリーが5匹、ドリーが6匹、ドリーが7匹、ドリーがカムカム、ドリーがファンク、、ドリーがローリー、タモリが湘南、ぶらタモを𣕚の木でぶっ叩き、田母沢別館の糞掻きべらは𣕚の木でできてる…」

黄金の羊が月の羊の耳元で囁きはじめた。それがまるで自分の大事な仕事でもあるみたいにきちんと背筋を伸ばし、正座までして。

黄金の羊が4242匹目のドリーを数えおえたとき、電脳羊のドリーがやってきた。やっぱり。うすうす予想してはいたけどね。本当に来ちゃうとはね。そのうち、サイバネティクス・シープやサイバーパンク・シープやサリンジャー・シープや鼠羊や羊男や羊博士もやってくるんだろう。もう、ここまできたら、好きにするがいい。来年はひつじ年だし。え? ちがう? いや、ちがわない。私が使っている暦ではまちがいなく来年はひつじ年だ。このことについては世界観の問題に属することでもあるので議論はしたくない。世界観はひとそれぞれだ。とやかく言われる筋合いはないし、私から言うべきことも言いたいこともない。

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黄金の羊をポワレしているあいだ、天上からはずっとアーチー・シェップの『In a Sentimental Mood』が聴こえていた。黄金の羊の肉の焼ける匂いを嗅ぎながらアーチー・シェップのゴビ砂漠の中心にある全自動乾燥機のようなテナー・サックスの音を聴いているととても感傷的な気分になった。

羊の死あるいは死体というのは実に色々なことを考えるきっかけになる。アイロンと蝙蝠傘の倫ならぬ恋のことやセブンナップを1日に1ダース飲むことの意味や炎の中心に立つことでえられるもののことやキャンベルのポタージュ・スープがいかにしてアンディ・ウォーホルを誑しこみ、大量生産/大量消費/大量廃棄の無限のトリロジー時代の象徴にまで昇りつめたかについて考えるようになったきっかけは羊たちのさまざまな死であり、思わず胸が締めつけられてしまうような死体だった。

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私がこれまでに羊の死に立ち会ったのは数えきれないし、羊の死体を解体処理したうえで食べた量は軽く1トンは超えていると思う。そのたびに私はだれも考えつかないような問題について深く考えた。おかげで7回も東京地検公安部の強制捜査を受けることになったり、氷川丸の船長室で金羊毛騎士団のメンバーに拉致監禁されかかったり、佃島のパリ広場で「部屋ひとつに屋根ひとつ」と42000回も言わされたりした。

また、ノルウェイの森の違法伐採と大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミに脳羊の里親になるように言われたのは、電脳羊ドリーのいとこのテリーが反戦活動家のスタン・ハンセンにアックス・ボンバーを喰らった勢いでエジプトのガレー船(帆船じゃなくて?)の船艙に押しこまれたことが原因で窒息死したのを目撃したときに「アンドレ・ザ・ジャイアントとアレクサンドル・カレリンと雷電為右衛門ではだれが一番強いか?」と考えはじめたときだった。

ノルウェイの森の違法伐採と大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミに頼まれて十二滝村役場の畜産部から引き取った脳羊は私のところに来て3日で死んでしまったうえに、死んだとたんにすごくいやなにおいを放ちはじめたのでノルウェイの森の違法伐採と大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミに電話で厳重なる抗議をした。話がちがうと。脳羊と3日いると大脳辺縁系が10年進化すると約束したじゃないかと。脳羊といっしょにクリスマスを迎えれば羊男がクレタとマルタ、208と209の双子の姉妹を2セット詰め合わせにしてプレゼントしてくれると言ったじゃないかと。

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私が42分間ぶっつづけで抗議の言葉を並べたてるとノルウェイの森の違法伐採と大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミはとても恐縮しながら「やあ」とだけ言った。そして、「お詫びに西麻布のJAY'S BAR東京支店で50メートル・プール1杯分のビールと床一面に敷きつめたピスタチオをプレゼントするよ。1973年のピンボール・マシン、スリーフリッパーのスペース・シップと万延元年のフットボールのファイナル・チケットもつける」とつけ加えた。

「そんだけ? ビールが25メートル・プールの倍という点だけじゃないか、評価できるのは」
「では、こうしよう。ノルウェイの森を50エーカー、ホテル・ニュートリノをサイダー・ハウスの掟なしで無料で永久使用できるフーディーニ・チケットも進呈する。これでも足りない?」
「もうふた声はいっていただきたいものですな」
「そうは言ってもね、僕もヨーコの手前、そうそう気前よくはできないよ」
「グールドの『ゴルトベルク・ヴァリエーション』の1955年と1981年のファースト・エディションもつけてもらおうかな。それと林の中で首を吊った直子さんの死体が風に揺られて腐敗していく組写真一式も」
「それはひどいな。あまりにもひどすぎる」
「あなたが殺してきた友人の数と殺害の手口に比べれば僕なんか羊聖人として列聖されたっていいくらいですよ」
「もうミッシェル・ポルナレフを聴いて糞にまみれてメルドーに狂い死にしたくなってきた」
「『2Q11』と『白菜を持たない葉崎こわすと、彼の巡洋艦の都市伝説』と『シェークスピア・キッチンにおけるメープル・シロップの四季団長殺し』の手抜きの件をバラされたくなければこちらの要求どおりにするんですな」
「あ。その件はもう羊博士のツブツブ脳味噌の西京漬けで決着がついたはずじゃないか!」
「ハルキンボさん、あなたは僕よりひとまわりも年上だし、キラー通りのC.O.Dではごちそうになってばかりだし、年老いてロマンス・グレーになった黒鵜さんが鵜飼いの合間にやっている隠れ家、アジトのようなミスター・グッドバーの『ALONE AGAIN』のツケをハルキンボさんにまわしてばかりではあるけれども、それとこれとは話が別ですよ。なにしろ脳羊ですからね、相手は。しかも死んでものすごいにおいを発してる。野村沙知代なみの悪臭ですからね。ちょっとやそっとの条件では折り合いがつかないことくらいあなただってよくわかってるでしょう?」
「まあね。そりゃきみの言うとおりだけど」
「では合意形成のプロセスはこれでおしまいということで」
「わかった。ところで、樽くんはきょうはこれからなにか予定でも?」
「特には」
「では元麻布の西町インターナショナルの近くにかなりエキセントリックなレストランがあるんだけどつきあわないか? 切り裂きバロウズがカミソリで肉を切りわける店。もちろん、僕のおごりで。マイバッハの送り迎え付きで」
「いいですよ。どうせ、また厄介な相談事があるんでしょう?」
「相変わらず察しがいいな、樽くんは。ひとつだけ頼まれてほしいことがあるんだ、実は」
「くわしいことはお会いしたときに」
「オーケイ」
「で、きょうの合い言葉はなににしますか?」
勇気。
「それは先週使ってます」
「あれ? そうだっけ? では、倍音。
「わかりました」

このようにして私が黄金の羊の訪問を受ける端緒となるノルウェイの森の違法伐採と大量不当廉売でぼろ儲けした不全感回収業者の日系ウガンダ人のハルキンボ・ムラカーミとの世紀末ホテルの夜が始まった。
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-14 01:03 | 黄金の羊 | Trackback | Comments(0)

クソ田舎のポンコツボンクラヘッポコスカタン文学賞をめぐって群れる辛気臭い輩はみずからのクライシス・モーメントと向きあわない。

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三度どころか百遍でも百万遍でも己れを鑑みろ。森鳴燕蔵

紙とインクと既存/既成にもたれかかったところから強度のある表現/創造は生まれない。そこにあるのは陳腐/退屈/辛気にまみれた死んだ言葉だ。

なぜ群れる。なぜ徒党を組む。なぜ炎の中心にたった一人で立たぬ。尻ごみせずに。なぜ単独者として歩まぬ。それのみがホンモノとニセモノのわかれ道なのに。その心性がわからぬ。

群れて、徒党を組んで、おべんちゃらおためごかしお愛想にまみれて、未来永劫にわたって陽の当たることのないクソ田舎で朽ち果てていくがいい。どうなろうと知ったことではない。

やまびこ打線とアフォ踊りと大衆のみをおそれてたった1度だけ勝負する漢・三木武吉じゃなくて三木武夫のほかに能のない輩ども。しかし、しっかりちゃっかりゼニカネ/利権には群がる下衆外道ども。ついでにブンガク少女シンドロームからエクソダスできないヴァカ主婦喰っちゃうオマケ付きときたもんだ。「もっと突いて! もっと突いて! 奥まで突いて!」が運の尽きときたもんだ落ち目の三度笠。

南海地震というすべてをなぎ倒す超絶顔面蒼白クライシス・モーメントが目の前に迫っているというのに。その事態にこそ向きあえ。その地平から表現しろ。遅かれ早かれ、すべてが泡と帰す。もはや、泡を食っても遅い。1000年に1度の大災厄大災害天変地異を少ないと考えているならその者は大たわけ者大うつけ者である。地球史/宇宙史のスケールでとらえるならば、1000年など瞬きですらない。

ええじゃないかええじゃないか。オメコに紙貼ってええじゃないか。おかげ参りだええじゃないか。オッペケペーオッペケペー。

泡踊りで踊り狂って、泡食って、泡風呂つかってろ。私学文系にはなにを言っても無駄だがな。オソソソソソΨ(`▽´)Ψオケケケケケ
 
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# by enzo_morinari | 2018-10-13 17:25 | 沈黙ノート | Trackback | Comments(0)