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I, The Jelly/俺がクラゲだ! ── アトミック・ジェルフィッシュの使徒として#3

 
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スロケのイラの言うとおり、なににつけ重要なのはサイズとサイエンスとサイコロジーだ。しかし、たいていの奴は自分のサイズをまったく把握していない。1ℓのボトルに1tの水は入りきらないし、100万tのタンカーに1ℓの原油を入れても利益は出ない。話は簡単だ。

自分のサイズを知るためにこそサイエンスとサイコロジーはある。外部を知り、グリップするためにサイエンスはあり、内面を知り、グリップするためにサイコロジーはある。

サイフェルトは『電信電波の波に乗り』の中で次のように看破した。

もっともおそろしいのは秘密警察でもスターリンでもない。なにも知らず、知ろうともしない大衆=愚者である。

知ること。そして、グリップすること。甘っちょろいロマンチシズムや盲目的情動的な情念で手に入れられるものはたかが知れている。ティーフェンプスュヒョロギーは甘ちゃんには100万年早い。

そのことを知ってか知らずか、才能のかけら/切れっぱしさえ持ち合わせていないようなポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウが肩で風を切っている。したり顔をさらしてやがる。だから、ヘタを打つ。失敗する。やけどする。おまけにサイエンスとサイコロジーに関する知見はゼロときたもんだ。

そればかりか、自分のポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウぶりをまるで切り札、武器ででもあるかのようにさらけだす輩までいる始末だ。「天然」だの「純朴」だの「シンプル」だのと言い換えてもお見通しだぜ。天然偽装、純朴偽装に騙されるような俺じゃねえさ。「弱さ」が武器たりえた時代はとっくの昔に終りを告げていることを知らねえのか?

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おまえたちに三月ウサギを盗み去るルパン、ラパン・ルパンを捕縛することはできない。水銀好きのキチガイ帽子屋の魂を救済することはできない。チェシャ猫に戦いを挑む箱猫ことシュレディンガー・キャットを見つけだすことはできない。

イナバの物置からアブラアム=ルイ・ブレゲ『作品番号160 マリー・アントワネット』をくすねたイナバウアー・ホワイト・ラビットはジョージ・ベンソンにこんがり焼かれる運命だ。

焼かれたあとは天国か地獄か。はたまたハクナマタタ、ハートの女王の元へ直行か。移動はすべてジェファーソン・エアプレインのファースト・クラスだ。となりのトトロ席にはまちがいなく右の上腕二頭筋のあたりに「ホワイト・ラビット命」とタトゥーを入れたマトリックス・マンが座っている。

すでにして、賽は投げられた。サイモンとガーファンクルなど聴いている場合ではない。サイ・ヤング賞を獲るくらいの気位を持つときだ。内角高めの胸元ぎりぎりに豪速球を投げろ。なんならぶつけちまえ。2Q14年のビーンボールだ。もはや、スパゲティ・バジリコもナイーヴなロースハムも不全感もお呼びじゃない。時代は確実に変わったんだ。

サイハイ・ソックスもサイハイ・ブーツも脱ぎ捨てろ。サイバネティック・アートに唾を吐きかけろ。さもなければ、サイバネティックスに身を委ねるかサイバー宗教にハマるかサイバー・ヒューマンになるかサイバー・スクワッターとして生きるかだ。

サイバー・セキュリティーとサイバー・パトロールを突き破り、突き崩し、サイバー・ウォーズに勝利しろ。あるいは名うてのサイバー・テロリストとして一陣のサイバー・ナイフとなれ。サイバーパンクを子守唄がわりに。

サイバー・スペースは脳味噌のネジの緩んだ甘ちゃんが生き延びられるほど甘くはないぜ。おぼえとけ!

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吸え! 喰え! 翔べ!── フラワートップス愛好家のためのレゲエ
 
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by enzo_morinari | 2014-05-31 22:59 | I, The Jelly | Trackback

I, The Jelly/俺がクラゲだ! ── アトミック・ジェルフィッシュの使徒として#2

 
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ずいぶんと待たせちまったようだな。紀伊国屋は散々だったぜ。店に入った途端に万引きGメンのばばあにピッタリとマークされてよ。1mmうしろにずっとくっついてやがんのよ。そんな塩梅じゃあどうにもこうにもだ。菜っ葉1枚くすねられやしねえ。

だが、俺はクラゲだ。正真正銘、混じりっけなしのクラゲ様だ! 俺が正真正銘、混じりっけなしのクラゲ様であることは人間革命好きの長井秀和なみにまちがいないが、ときどき心得ちがいをしでかしてクジラになっちまうことがある。

そう。俺は紀伊国屋の万引きGメンのばばあにひっつかれつづけたせいでクジラになっちまったという寸法さ。正確にはクジラクラゲにな。

クジラと言ったって、そんじょそこらに打ち上げられているおマヌケなマッコウクジラやシロナガスクジラやクラミジアクジラやハナモゲラクジラやウゴウゴルーガクジラどもとはわけがちがうぜ。バルテュスとバルビュスのちがいもわからないトウヘンボククジラとはな。地獄とメタモルフォーゼと二等辺三角形が紙一重だってこともわからない能天気唐変木とはな。

俺はクジラはクジラでも、持続する志を内に秘めて厳粛な綱渡りをする死滅する鯨だ。クジラクラゲと言やあ、レッドリストどころの騒ぎじゃないぜ。死滅し、亜空間に固定される鯨さ。

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人間どもは1日に10億人が移動するが、クジラは1日に3万3000頭が3万3000km先のティエラ・デル・フエゴ、火の鯨の土地を目指している。ホエールズ・ホーン岬をな。

サイレント地震が1週間つづこうがおなじだ。サイクリック・コードが発狂しようが変わらない。そして、俺たちはサインコサインタンジェリン・ドリームをみる。みつづけるのさ。

そう言えば、ここんところ、空飛ぶサイコパス、スロケのイラの野郎を見かけねえな。賽の河原にでも釣りに行きやがったか。それともサイキック・サイケデリック・サイクリングの旅にでも出やがったか。

いつもイライラしているスロケのイラ。
いつも苛立たしげにツノを振り立てているスロケのイラ。
「愚妻には困ったものです」が口ぐせのスロケのイラ。
「最後の晩餐は貧者の食卓で」も口ぐせのスロケのイラ。
「最高の晩餐は良妻のスープで」も口ぐせのスロケのイラ。
「重要なのはサイズとサイエンスとサイコロジーだ」と言い張っていたスロケのイラ。

最後にスロケのイラに会ったのは3週間前、歳末大売り出しで街は大騒ぎだった。犀週間が終わったばかりだった。「アウト・オブ・エデン・ウォークのゴールで会おう」と言い残して、空飛ぶサイコパス、スロケのイラは飛ぶように走り去った。

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その日の午後、俺はサイプレス・ヒルの『Hits from the Bong』が大音量でかかるスロケのイラの部屋でグスターヴォ・サインスのうさぎ小説を読んでいた。

ゴキゲンな午後だった。ゆるやかな正弦曲線を描いて沈黙の異形ベイビーがかっ飛んでくるまでは。

予測しない事態に、俺は思わずサイン・バーを握りしめた。沈黙の異形ベイビーの飛翔角度は正確に上向きに8度だった。エチオピアの砂漠にかすかに残る人類最古の痕跡、サイン、Signifié/Signifiantが頭をよぎった。


Hits From The Bong - Cypress Hill
Hits from the bong
Hits from the bong
Hits from the bong
Hits from the bong

Pick it
Pack it
Fire it up, come along
And take a hit from the bong
Put the blunt down
Just for a second
Don't get me wrong
It's not a new method
Inhale
Exhale
Just got an ounce in the mail
I like a blunt or a big fat cone
But my double-barrel bong
Is gettin' me stoned
I'm skill it
There's water inside don't spill it
It smells like shit on the carpet
Still it
Goes down smooth when I get a clean hit
Of the skunky, phunky, smelly green shit
Sing my song
Puff all night long
As I take hits from the bong
Hits from the bong y'all

Hits from the bong
Can I get a hit?
Hits from the bong
Gonna get high

Hits from the bong
Can I get a hit?
Hits from the bong
Can I get a hit?

Let's smoke that bowl
Hit the bong
And then take that finger off of that hole
Plug it
Unplug it
Don't strain
I love you Mary Jane
She never complains
When I hit Mary
With that flame
I light up the cherry
She's so good to me
When I pack a fresh bowl I clean the screen
Don't get me stirred up
The smoke, through the bubbling water
Is makin' it pure so I got ta
Take my hit and hold it
Just like Chong
I get the bowl and I reload it
Get my four-footer and bring it on
As I take hits from the bong

Hits from the bong
Gonna Get High
Hits from the bong
Gonna Get High

Hits from the bong
Gonna Get High
Hits from the bong
Gonna Get High

Hits from the bong
Gonna Get High
Hits from the bong
Gonna Get High

Hits from the bong
Straighten your dick out
Gonna Get Hiiiiggghh

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by enzo_morinari | 2014-05-30 21:30 | I, The Jelly | Trackback

I, The Jelly/俺がクラゲだ! ── アトミック・ジェルフィッシュの使徒として#1

 
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俺がクラゲだ。俺が正真正銘、混じりっけなしのクラゲ様だ! 人は俺をジュレ・ジェラートのジェリーと呼ぶ。正式な名前はちょいと長いぜ。ジェリー・ジュレ・ジェラート・ゲラーレ・ジェル・ゲル・ゼラチンだ。

コンドロイチンは本家ということになってるがどうでもいい。心太屋のカンテン家と照明屋のカンデラ家とヘンリー・アフリカ創業一族のマンデラ家も親戚といやあ親戚だな。ジェリー藤尾のじいさんにはずいぶんと世話になったぜ。女房を真っ黒黒須家のエボナイトの小僧に寝取られて最後はかわいそうなことをした。へ? ジェリー藤尾のじいさんまだ生きてるって? そうかそうか。とっくのとうにくたばったと思ってたが生きてやがったか。そうか。なによりだ。うれしいぜ。なんだか涙が出てきやがるぜ。

それにしてもひでえ女だったな、あのインランは。そんなにエボナイト棒は具合がよかったのかね? 黒くて硬いのがいいのはわかるけどもな。モラルってものがあるだろう。考えると胸くそがわるくなるぜ。

ん? だれだ? ゲロとかぬかした奴は。あまり俺を怒らせないほうがいい。俺は怒るとゲル状ジャックに変身する。ゲル状ジャックに変身した俺に比べたら切り裂きジャックと切り裂きバロウズが天使に思えるぜ。ゲル状ジャックに変身した俺を見た奴は全員吐く。この世のものとは思えない姿だからな。無理もない。

においもひどいもんだぜ。てめえで吐く。てめえのにおいで吐くなんてことがあるもんなんだな。笑えるぜ。おっと、「笑える」とか言うとスミジル・スミッシー・スミスの野郎に42ブッサリ払わなけれりゃならねえんだ。いないよな? そのはずだ。スミジル・スミッシー・スミスの野郎はきょうはビーナス・フォートで実演販売中だ。

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俺の好物はジェリー・ビーンズとパート・ド・フリュイとみすず飴とグミとカスタード・プディングと海鷂魚の煮こごりとうなぎのアスピックと神楽坂・紀の善の抹茶ババロアだ。

ん? なにかおかしいか? クラゲがジェリー・ビーンズやパート・ド・フリュイやみすず飴やグミやカスタードプディングや海鷂魚の煮こごりやうなぎのアスピックや抹茶ババロアを喰ったり好きになったりしちゃいけねえって法律でもあるのか? ないだろう? そうだろう。

こんにゃくゼリーだけはいかんな。ありゃいけねえ。のどに引っかかりやがるしな。ん? クラゲにのどがあるのかって? あるさ! 浅田飴ののど飴だってなめるさ! 永六輔はきらいさ! 文句があるならセローニアスの兄貴に言ってくれ。あいにく、俺の係じゃないんでね。クレーム処理は。セローニアスの兄貴がみつからないなら、悪いがほかをあたってくれ。

俺の心はいつも凍ってる。なぜかって? ま、この件についちゃあ追い追いな。混みいった事情やら湿った谷やら深い森やら絶望の砂漠やらが関係しているからな。

ひとつだけ言えるのはだれもが心に疵を持っているってことだ。なに? あんたにはない? ふん。そりゃ、あんたが、

霞ヶ関の木っ端役人か、マホウ者かマホウ信者か、
お絵描き教室の生徒の耄碌爺いと乳繰り合う還暦糞婆あか、
吐いた唾を平気の平佐で飲みくさりやがる団塊糞ったれ奴か、
象印魔法瓶が突っ込まれたてめえのケツも拭けないうすら者か、
偏差値は低いくせに尿酸値と血糖値だけは一丁前に高い木偶の坊か、
孤立を恐れて群れたがるポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウ瘋癲老人か、
中身空っぽのインチキまやかし鞄をぶら下げているか、カビ臭え気取り屋の古本屋か、
救いようのない馬鹿かマヌケか能天気か、いけ好かない取り澄ましジャレッティ野郎か、
ビョンだかピョンだかリョンだかジョンだかジュンだかキョンだかホンだかウンだかの半端人足か、
福建省マフィアに追われているお手々のしわを合わせてもフシアワセ不具合満載のナムナム野郎か、
チンピラ音楽に血道を上げる地雷を踏んでおっ死んだがいいリンゴほっぺのガラクタピンボケ老人か、
地雷を踏んでサヨナラしちまったほうがいい不貞が趣味の母性なきリンゴほっぺのピンボケ田舎者か、
「勝ち目はない」が口ぐせの女々しくダッサイいくせにスカしてスベってスッテンころりんの太宰信者か、
ナイーヴな街のナイーブな肉屋で売っているナイーブなロースハムが大好物の色気ちがいスパゲティ野郎か、
品のかけらもない関西婆あか、薄気味悪い呪いの人形師か、卯建の上がらねえクソ田舎の博物館の学芸員か、
恥ずかしげもなく先祖の七光りをさらして故障した日本語でチョリチョリする詩人気取りのチョリソー早漏茶坊主か、
過去の恥さらし恥知らず下衆外道を頰っ被りしてきのうは狂言の今日は落語のあしたはお能の歌舞伎の散歩のと忙しい極楽とんぼか、
「イイネ!」しすぎて腱鞘炎にかかったへっぽこスカタン懸賞金稼ぎか、人でなしのロクデナシ・ヒトデだからだ。おぼえときな!

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さて、俺はちょいとジュレポン酢を仕込みに青山の紀伊国屋まで行ってくるぜ。悪いがちょっとここでそのまま待っててくれ。それほど時間はかからない。ジュレポン酢を2、3本くすねてくるだけだからさ。

ん? 「万引きは犯罪です」だあ? 知るかっ! それってうめえのか!? 四の五の言ってやがると刺胞砲ぶっぱなすぞ! 田代ギガ粒子砲ほどじゃねえが、レールガンより痛い痛いだぞ!

なに? 痛いの好き? ちょっとその件は別室で。うん。二人だけで。いろいろ用意しなけりゃならない「お道具」もあるしするし。うん。じゃ、ほんとに俺は行くぜ。

俺がいないあいだはすぐの弟のジェローがあんたたちの相手をするよ。ジェローは気はいいやつだけどちょっとだけおつむのネジがゆるんでるから、そこんところよろしく頼むぜ。

じゃあな。ほんとのほんとに行くぜ。ジェリーロールでゴ、ゴ、ゴ、ゴー! ゴーズオン!
 
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by enzo_morinari | 2014-05-29 06:10 | I, The Jelly | Trackback

超越論的美食学をめぐる人と超人とピュグマリオーンのためのキュイジーヌ

 
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草木も眠る千三つ刻、帝王M.D.の『'Round About Midnight』を聴きながら、メープル・シロップとトリュフとシャンパーニュ入りのじゃがいものパテを塗りたくったフォルコーン・ブロートによる「オサレなカフェ」やら「おセレブさん御用達の最高級レストラン」やらとは遠く離れた清貧モードの夜食を喰らいながら官僚ファシズム・コードをロール・オーヴァーする秘策を練る。

マグノリアのR指定の魔女から「晩年のマイルス・デイヴィスなんか死ねばいいのに」と言われたことで無性に腹がへったので食料庫探索すること2時間。

フォアグラ? 痛風発作が起きるからパス。ノルウェー・サーモンの薫製? 強い南風が吹きつける七里ケ浜駐車場レフト・サイドで2000トンの雨に打たれる会用にとっておこう。イクラの一夜漬け? こいつも痛風の敵だ。喰いたいが。イクラは喰いたし痛風は痛し。炊きたてのめしにこいつとこいつの親の身のほぐしたのをぶっかけて、きざみ海苔をぱらぱらして、内緒で、だれにも気づかれないように味の素をひとふりして、栄醤油店の甘露醤油をひと垂らしして、あとは一心不乱にはぐはぐとかきこみたいのは山々だが。ここは我慢だ。

この夏をなんとしても痛風発作なしで乗り越えなければMAYBACH EXELEROが遠のいてしまう。MAYBACH EXELEROのテールライトが「愛してる」のサインを点滅しようと、見送るのは御免だ。

2時間の食料庫探索のすえにみつけたのは独逸MESTEMACHER社製の全粒粉フォルコーン・ブロート(ライ麦パン)とおなじく独逸TARTEX社製じゃがいものパテ(トリュフとシャンパーニュ入り)とカナダのケベック州産モンファボリ・メープルシロップ。これだ。いまの気分にぴったりなのは。メープルシロップがエミコットのNO.1エキストラ・ライトならなおいいが。

瞬時に頭の中でフォルコーン・ブロートの食感とかすかな酸味とじゃがいものパテの曖昧模糊とした鼻行類のエボニー&キドニー味とメープルシロップの風味と深く豊かな甘味を足し算する。悪くない。それどころか高得点が期待できる。

フォルマッジオもいっちゃう? この際だから、フォアグラもさっと炙ってみちゃう? ブリアの野郎の手先の食いしん坊悪魔どもが耳元で囁く。

いかん! 「清貧」という名の贅沢に生きようと14番目の月に誓ったばかりではないか!マットンヤー・ユミーンのようになってもいいのか? 声も出ず、呼吸もまともにできなくなるんだぞ。それでいいのか?

そりゃ、よかないさ。おねいちゃんたちの耳元で歯の浮くようなセリフをまだぶっこきたいし。蕩けるようなアレだってまだまだいっぱいいたしたいし。おねいちゃんたちをひんひん言わしまくりたいしするし。いたしたいし痛し痒し。それなら、ここはなんとしても我慢だ。いいな? 我慢できるよな? 我慢した。性欲が食欲に勝った瞬間だった。

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さて、吾輩はiTunesに、SHEPHERD MILESBLUE MILES/RED MILESFREE MILESBLACK MILESのそれぞれ代表する曲をスマートプレイ・リストとしてつくり、リピート・セットしてかけた。

iTunesというのは実によくできたアプリケーションである。気分、シーンに応じていかようにも曲、アーティスト、ジャンル、アルバム等々によって楽曲を抽出してくれる。なにしろ、外付けHD1テラバイト分になんなんとする音源、楽曲数は15万曲をゆうに超えているので、とうてい人力手動ではさばききれない。

そこで、たいていは「雨だ。雨の曲だ」ということなら、「雨」「RAIN」「CLASSICAL」「JAZZ」「POPS」「PIANO」といったキーワードをiTunesのスマートリストに放り込んでやる。さすれば、iTunesが勝手にF. ショパンの『雨だれ』やらブルック・ベントンの『Rainy Night in Georgia』やらマットンヤー・ユミーンの『雨のステイション』やらを勝手に抽出してくるという次第だ。あとはPLAYボタンをクリックするなりENTER KEYを押すだけである。まことに重宝である。

1曲目の『Moon Dreams』が静かにはじまり、吾輩はひときれのライ麦パンにじゃがいものパテをたっぷりと塗った。そして、メープルシロップをつけた。そして、指とデスクとキーボードとマウスをメープルシロップでべちょべちょにしながら(「べちょべちょ」という形態素、オノマトペというのは実に、その、なんというか、いやらすぃな。九州地方で、博多の中心部で言った日にはバサラカ喰らわされそうではなかですか? 「なんば言いよっとですか!」って。)、フォールコーン・ブロート500グラムを一気に貪り食ったのであった。

もちろん、トリュフ&シャンペン入りじゃがいものパテはひと舐めほども残らなかった。吾輩が舐めまくったからだ。レロレロレロレロと。うーん。無性にまぐわいたくなってきやがった。困った黄金バットちゃんであることよのう。と、一人詠嘆。さらにフォールコーン・ブロート500グラム1本とじゃがいもパテを追加調達。メープルシロップはたっぷり残っている。

全粒粉によるパンというものは実におもしろい。栄養面でどうたらいう話にはまったく興味がないが、とにかく食感がおもしろい。噛むたびにぷちぷちと麦のなれの果てがつぶれる感じは一種言いようのない快感である。

死ななかったひと粒の麦のやつめがわが口中で最期の断末魔をあげるのを直接に知るのはアンドレ・ジイドの野郎にひと泡吹かせたような気分に浸れもするのでたいへんにけっこうである。吾輩はアンドレ・ジイドが大嫌いだからだ。秋元康スカタン、和田アキ子ポンコツ、野村沙知代ブタとおなじくらいきらいである。死ねばいいのに。とっくの昔に死んではいるが、吾輩はそう呟かずにはいられない。焚書坑儒されてしまえばいいのに。ん? 焚書坑儒しなくたっていまやだれもアンドレ・ジイドなど読みはしない時代か。たいへんにけっこうなことである。

豆腐をベースにしたテリーヌを週に一度は作るが、その際にトリュフとシャンパーニュ入りじゃがいもパテを隠し味として混ぜるといい塩梅のコク、旨味がでる。豊かさと深みが増す。滋昧たる味わいである。

豆腐、野菜、木の実のたぐいのみによるテリーヌより、断然うまい。ベジタリアンどもにもすすめられる。豆腐をメープル・シロップにしばらく漬け込んでから焼くと、これまたけっこうな甘味どころとなる。好みに応じてスパイスをアレンジすれば色々おもしろいものが出来あがる。あまたある世界中の香辛料を組み合わせて用いれば、それこそ無限ヴァリエーションを持った調味料となる。

「オリジナル・ブレンデッド・スパイス」を作るたのしみは格別である。もちろん、失敗はある。しかし、失敗は成功の母である。失敗など酸っぱいのや塩っぱいのと似たようなものだ。なにごとも経験、場数である。こんなうまい話はそうそうないのに、存外香辛料は使われていないというのが吾輩の印象である。GABANがあればそれで十分などと考えるのは満腹感製造工場であるところのヨシギュー乃至はすき家、松屋で毎日のように汁だくだのつゆだくだのツメシロだのトロだくだのの汁かけめしを喰らって得意になっているポンコツ社会人とおなじである。まったくもってよろしくない。よろしくありませんとも! ポンコツはポンコツなものしか喰わないものと相場は決まっているのだ。

なにを喰ってきたかでその人物の人生、思想、哲学、趣味嗜好、性癖、血液型、読んでいる本、聴いている音楽、好きな体位、預金残高、残債務はたいていわかる。おそろしいことだが事実である。香辛料使いはわが友である。

曲が『'Round About Midnight』にかわる。強い北風が窓を叩いている。オーケイ。いい夜だ。夜はまだこれからだ。夜明けまでにはまだ十分時間がある。

フォルコーン・ブロートは500グラムの重量級だ。今世紀いっぱいだって食べられる量だ。それまでは『'Round About Midnight』だけを繰り返し聴こう。朝陽が昇りはじめたら帝王M.D.のストックホルムのライブ音源、『Softly as in a Morning Sunrise』を聴こう。そして、『Softly as in a Morning Sunrise』を聴きながら朝陽のように爽やかな眠りにつくことにしよう。


風は強く、闇は深い。夜はまだはじまったばかりだ。

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by enzo_morinari | 2014-05-27 21:24 | 超越論的美食学 | Trackback

セザリア・エヴォラ ── 裸足のDIVAはCafé Saudadeで歌い、祈る。

 
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セザリア・エヴォラ/Cesária Évora (1941年8月27日 - 2011年12月17日)
アフリカ大陸最西端沖合いのカーボ・ヴェルデ共和国サン・ヴィセンテ島出身。国民音楽であるカーボ・ヴェルデ/モルナの音楽表現者。

1980年代末にセザリア・エヴォラが登場するまでカーボ・ヴェルデは名前さえ知らなかった。カーボ・ヴェルデ共和国は1975年にポルトガルから独立した若い国だ。人口50万人ほど。国土は4000平方キロメートル。国民1人あたりのGDPは3500ドル足らず。

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セザリア・エヴォラは1992年にフランスでリリースした『Miss Perfumado』の中に収められた"Sodade"が大ヒット。一躍、世界の音楽シーンに躍り出た。このとき、セザリア・エヴォラ41歳。遅咲きの大輪だった。

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Cape Verde/Cabo Verdeはカーボ・ヴェルデ共和国のバルラヴェント諸島("風上の島")を中心に広まる音楽ジャンルだ。ヴァイオリン、ポルトガル・ギター、ガンザ、アゴゴ、アタバキ、ザブンバ、ショーカリョ、チンバウ、パンデイロ、ヘコヘコ、カヴァキーニョなどを使用し、モルナやコライデイラのようなメロディー重視の音楽である。

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名もなき流しの歌い手の一人にすぎなかった頃。盛り場で歌を歌って糊口をしのぐ日々。罵声。嘲笑。理不尽卑劣な要求。邪な誘惑。暴力。様々なことがあったろう。

住む家すらない貧しきカーボ・ヴェルデの人々を思い、成功ののちもステージに上がるときはカーボ・ヴェルデの人々同様に裸足だった。いつしか彼女は裸足のDIVAと呼ばれるようになった。

セザリア・エヴォラはきわめてリアリティ指向の強い人物で、ル・モンドのインタビューで次のように言った。

「成功? わたしが? 世界には住む家も履く靴もひとかけらのパンもない人たちが数えきれないほどいるというのに? 私のCDがたくさん売れて、コンサートに大勢の人が来てくれることが"成功"だと言うならそうでしょうね。でも、わたしにとってそのようなことはそれほど重要ではありません。最低限、住む家と履く靴とひとかけらのパンが行き渡ること。そのような世界でありつづけること。"成功"についてのお話はそれからにしましょう」

また、死の7ヶ月前のこと。ニジンスキー劇場でのライヴ前に記者会見をした際、記者の一人がそのときのC-Éの服装について質問した。「CDジャケットのときのファッションとずいぶんちがうじゃないか」と。C-Éは一瞬ムッとして答える。

「あれは好きで着ているわけじゃない。わたしは着せ替え人形じゃない。わたしはアフリカの、大西洋の小島のおばあちゃんよ」

C-Éは元々お体裁やお愛想を言わないことで有名だが、そのときの記者会見は、始終、無表情/不機嫌だった。上っ調子な会見場が一瞬にして静まり返り、凍りついたのは愉快だった。

余談でありとても興味深いことだが、C-Éは楽譜がまったく読めない。しかし、「聴いた音/メロディ」を1回でおぼえてしまう。そして、瞬時に再現できる。これはまちがいなくC-Éには「絶対音感」があったということを示しているが、それとはまた別の種々が考えられる。サヴァン症候群や自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)などの発達障害を抱えていたのではないかということ。しかし、これについてはもはや真相は闇の奥の奥に隠れて解明することはできない。

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セザリア・エヴォラはファドの歌い手であるアマリア・ロドリゲスとは悲しみの質がちがう。明るい。陽気だ。そして、ときに、静かに沈んでいく。その声にはアマリア・ロドリゲスとおなじ癒えぬ喪失感が漂う。カーボ・ヴェルデの人々のディアスポラの嘆きと痛みとともに ── 。

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2001年と2004年のライヴ。おなじパリでのライヴ。3年の歳月はセザリア・エヴォラを老婆へと変貌させていた。3年のあいだになにが彼女にあったのか。今ではそれを知ることはほぼ不可能だ。セザリア・エヴォラは2011年のクリスマス目前に帰らぬ人となったからだ。

死はすべてを根こそぎにして真実を闇の奥に隠す。セザリア・エヴォラの魂は大西洋の小さな島、サン・ヴィセンテ島にたどり着けたろうか?


SODADE/Lyrics: A. Cabral, Mihalis Ganas Music: Α. Cabral, L. Morais
Quem mostrà bo
ess caminho longe?
Quem mostrà bo
ess caminho longe?
Εss caminho pa São Tomé

Sodade.. sodade.. sodade..
dess nha terra São Nicolau

Si bo screvè me
'm ta screvè be
Si bo squecè me
'm ta squecè be
Até dia qui bo voltà

Sodade.. sodade.. sodade..
dess nha terra São Nicolau



Cesária Évora
Sodade
Petit Pays
Besame Mucho
Yamore (Duet with Salif Keita)
Sodade Live In Paris at Le Grand Rex, April 2004
Live D'amor 2004 (Complete Concert)
A Cape Verde Music (Morna & Coladeira)
 
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by enzo_morinari | 2014-05-26 22:58 | 真言の音楽 | Trackback

Spirits of Steel#2 ラヂヲ・アクティヴィティーズ対ビューティフル・スティーラーズ

 
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巨大な群青色の鉄太鼓をかついだ鉄板馬鹿のアッと驚くタメゴローが真っ黄色のドラム缶でできた愛國87号戦車でやってきた日の朝。

街の住人たちはやがてくる破滅の日の序章の始まりを目の当たりにして一人残らず竦みあがっていた。誰憚ることもなくその場に脱糞する者が続出した。だが、それとて街を取り囲むようにある放射性廃棄物最終処分場の汚れに比べればどうということはない。そもそも、放射性廃棄物最終処分場を諸手を上げ、街を挙げて誘致したのは当の住人たちである。

私はと言えば、すでにしてアンディ・ナレルのビスケットの空缶世界における極小の秘密群を解読する日々を生きはじめており、そのあいだ、タンブー・バンブーによる『ウインストン・スプリー・サイモンの子守唄』がずっと聴こえる不思議不可解をようやく受容できるようになっていた。

巨大な群青色の鉄太鼓をかついだ鉄板馬鹿のアッと驚くタメゴローの憤怒と憎悪がひとつの塊りとなって真っ黄色のドラム缶でできた愛國87号戦車に憑依して、街を轟音をあげながら縦走横断し、人々を恐怖のどん底に叩きこむ光景がはっきりと見えた。


スティールパンで鉄の意志を調理する日々は6月23日月曜日22時23分42秒(JST)に始まる。


Don't Look Back - Andy Narell
 
 
 
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ラジオアクティヴ・シティを代表するニュークリアボールのチームはビューロ・クラスターズ、ラヂヲ・アクティヴィティーズ、ビューティフル・スティーラーズだ。この3チームにやや遅れをとるかたちでニュークリア・ウェイスターズとインダストリアル・ウェイスターズ、パノラマ・ダンサーズ、ボート・ピープルズ、そしてアトミック・ボムズがある。

ビューロ・クラスターズ、ラヂヲ・アクティヴィティーズ、ビューティフル・スティーラーズの3チームは実力伯仲である。残るチームはほぼ互角拮抗している。

ラジオアクティヴ・シティのニュークリアボール・リーグには1部2部3部併せて42のチームがある。1部リーグ12球団、2部リーグ12球団、3部リーグ18球団。目下のところ、テクノクラートとアメリゴ・ベスプッチ帝国の全面支援を受けるビューロ・クラスターズが4連覇中である。

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ラジオアクティヴ・シティに並ぶものなきアスホール野郎、精神科医のイディオサヴァン・モロン氏はニュークリアボール界の守護聖人とも目される人物であって、ラジオアクティヴ・シティ・ニュークリアボール機構の理事長である。そのポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウぶりはラジオアクティヴ・シティ住民のあいだにつとに知れ渡っている。また、イディオサヴァン・モロン氏はナベツネこと読売国奴新聞社主兼老害且つ瘋癲・ワタナーベ・ツネーヲの金魚の糞である。

それにもかかわらずイディオサヴァン・モロン氏が精神科医として糊口をえることができるのは、ラジオアクティヴ・シティ住民の大半が深刻なメンタル・ディスオーダーを抱えているからである。ラジオアクティヴ・シティ近隣の人々はラジオアクティヴ・シティをメンヘラ・シティと呼ぶほどだ。なぜラジオアクティヴ・シティ住民が重篤の精神疾患を抱えるようになったのか? 理由はいずれわかる。


今夜はラヂヲ・アクティヴィティーズ対ビューティフル・スティーラーズの因縁の対戦がある。このプラチナ・チケットを手に入れることができたのはAKT42(悪党42)の拳骨会におけるチェーンソー・ダンスのコンテストで優勝したからだ。

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Baby Steps - Andy Narell ("Tatoom" 2006)
 
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by enzo_morinari | 2014-05-26 05:21 | Spirits of Steel | Trackback

Spirits of Steel#1 馬鹿が真っ黄色のドラム缶でできた戦車でやってきた。

 
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巨大な群青色の鉄太鼓をかついだ鉄板馬鹿のアッと驚くタメゴローが真っ黄色のドラム缶でできた愛國87号戦車でやってきた日の朝。

街の住人たちはやがてくる破滅の日の序章の始まりを目の当たりにして一人残らず竦みあがっていた。誰憚ることもなくその場に脱糞する者が続出した。だが、それとて街を取り囲むようにある放射性廃棄物最終処分場の汚れに比べればどうということはない。そもそも、放射性廃棄物最終処分場を諸手を上げ、街を挙げて誘致したのは当の住人たちである。

私はと言えば、すでにしてアンディ・ナレルのビスケットの空缶世界における極小の秘密群を解読する日々を生きはじめており、そのあいだ、タンブー・バンブーによる『ウインストン・スプリー・サイモンの子守唄』がずっと聴こえる不思議不可解をようやく受容できるようになっていた。

巨大な群青色の鉄太鼓をかついだ鉄板馬鹿のアッと驚くタメゴローの憤怒と憎悪がひとつの塊りとなって真っ黄色のドラム缶でできた愛國87号戦車に憑依して、街を轟音をあげながら縦走横断し、人々を恐怖のどん底に叩きこむ光景がはっきりと見えた。


スティールパンで鉄の意志を調理する日々は6月23日月曜日22時23分42秒(JST)に始まる。


Don't Look Back - Andy Narell
 
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by enzo_morinari | 2014-05-25 15:11 | Spirits of Steel | Trackback

Fleur-de-Tate/盾の華 タテの作法#2

 
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こで鼻くそをほじくっているきみ。一日の花を摘め。
んなことなら京都で茶漬けを喰っとけばよかったな。
つて今田耕司が現在性のある笑いを取った験しなし。
つこいほどイイネする馬鹿者に感謝漆喰を喰わせろ。
れで会社をやめましたとアンナカをかざすカザフ人。
まわないから鎌田東二の褌をデッドロックで巻上げだ。
んらんるーを検索したら多治見の花火ちゃんにヒット。
党の悪意には対処できるが善人の翻意は厄介である。
表つく辞表提出に為す術もないままに日が暮れたことだ。
んしゃらんと保元の乱とまかりならんをワンプレートで。
継ぎ早の質問に辟易しながらもしっかりと勃起している。
まんの限界とか言いながら何度も何度もきみは絶頂へ。
言を方言で言われると保元の乱の真相は闇の中である。
おやめぶりを漢字で書けることが自慢の馬鹿女がいる。
いれいとした無礼者は今日も今日とて魔法の言葉だとよ。
いるいとした屍を踏みつけてルンルンを買う指輪自慢馬鹿。
 
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by enzo_morinari | 2014-05-23 10:34 | Fleur-de-Tate | Trackback

インターネット・テロリスト列伝#1 (笑)のテロリスト

 
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ユーモアは自我の不可侵性の貫徹から誕生する。S-S-F


(笑)のテロリストはwwwのテロリストとも言う。あるいは(ワラ)のテロリスト。(笑)のテロリストは発言/書込み/メッセージのたびに「(笑)」「www」「(ワラ)」である。なにかというと「(笑)」「www」「(ワラ)」である。「はい(笑)」という具合である。「ありがとうwww」である。いきなり、なんらの脈絡もなく「(ワラ)」である。とにかく手当り次第に「(笑)」「www」「(ワラ)」である。笑うに笑えぬ。

「(笑)」「www」「(ワラ)」の前後にユーモア、エスプリ、ウィット、ギャグ、ジョーク、ダズンズ、アナグラム、タホイヤ、アンビグラム、リメリック、ラップ、ヨギ・ベラ、マラプロピズム、偽キリル文字、小話、地口、回文、縦読み、言葉遊び、落し噺、滑稽譚、落語、漫才、喜劇、狂言、風刺、諧謔、風狂、パロディ、アネクドートがあるわけではない。これっぽっちも、ひとかけらも、ない。ないないずくしのこんこんチキチキ・マシーン大レースである。「(笑)」「www」「(ワラ)」のかわりに「ウシャシャシャシャ」なら大いにケンケンなんだがね。そうではない。「w」を大文字にして勘所で「W(ロビー・ロボット万歳)」とでもすればヒネリが多少なりとも利いていてクスッとできるのだがな。それももちろんない。

「笑い(Smile/Laugh)」は「楽しい」「うれしい」などの感情をあらわす感情表出行動だ。すぐれて人間的な行動である。チンパンジー、オランウータン、ゴリラ、ボノボ等の類人猿も笑い声をあげることが報告されているが、人間の「高度な笑い」とは質においても量においても大きな差がある。

人間は笑い声が伝染・伝播してその場にいる多数(あるいは視聴している者)が一斉に笑う場合があるけれども類人猿にはない。野生のチンパンジーには言語によるユーモアや嘲笑、他者を笑わせる「たわむれ」「おどけ」「とぼけ」がない。「笑いの社会性」は人間が突出している。人間の「笑い」はきわめて社会的な行動であるとも言える。

しかし ── 。
「(笑)」「www」「(ワラ)」を乱用濫発する者は「笑い」ということに関してサルどもにも劣る。彼奴らは「(笑)」「www」「(ワラ)」によって室温を2度から3度、へたをすると5度下げる。お寒いことこの上もない。しかし、当の本人はそのことに気づかない。気づくはずもない。彼奴らは実際には笑うことのできない(笑)のテロリストだからだ。

「笑い」は大好物であるが、わたくしは「(笑)」使わない派である。なぜかと言うに、わたくしは滅多なことでは笑わないからだ。なぜ笑わないかと言えば、この世界には笑えるほどの事象/現象/事態がほとんどないからである。

文字のみの意思表明はたしかにむずかしい。どうしても笑っていることを相手に伝えたいときは「ゲラゲラゲラ」と書く。実際にゲラゲラゲラと笑っているからだ。「ゲラゲラゲラ」を早くタイピングできるようになるためにタッチ・タイピングをおぼえた。「ゲラゲラゲラ」を「げ」で単語登録もしてある。「ゲゲゲの鬼太郎」と入力しようとして「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラの鬼太郎」になってしまうことが難点だ。

おもしろいので、「(笑)」を濫発乱用する人物と直接会ったことがある。会ったのは吾妻橋際にある「天磐屋」という風変わりな飲み屋だった。突出しに甘藍の玉が1個丸ごと出てくるという変わりようである。そして、板場の中央に居丈高満載でふんぞり返っている板長が「切るか? 伐るか? 剪るか? 斬るか? 着るか? それとも、割るか? 刻むか? 飲むか?」と矢継ぎ早に詰問してくる。

こちらは間髪入れずに「煮てさ。焼いてさ。喰ってさ。肥後どこさ。佐渡おけさ」と返す。すると、鬼瓦のような御面相の板長は破顔一笑、呵々大笑、抱腹絶倒、仕上げに一笑に付して、「笑中に刀あり。笑う門には福来る」と包丁を振りかざして大見得を切り、笑いを噛み殺しながら去っていく。そんなようなスコブル滑稽面白半分な店である。

(笑)氏と会う前はエノケンとトニー谷と初代桂春団治とチャールズ・チャップリンとローワン・アトキンソンとバスター・キートンとマルクス兄弟とモンティ・パイソンとハロルド・ロイドと藤山寛美と花菱アチャコと横山エンタツと古川ロッパと三木のり平と伴淳三郎と益田喜頓を足してナチュラルキラー細胞をまぶしたような人物を想像していたがちがった。(笑)氏と一緒にいるあいだ、天岩戸で神懸かったアメノウズメノミコトが踊り狂うことはなかった。

(笑)氏は発言するたびにこちらをちらと見やり、赦しを乞うような目をし、「笑っていただいてますよね? ボクの言っていること、おもしろいですよね? ボクってなに?」とスピーチ・バルーンを出していた。そのスピーチ・バルーンはことごとく風刺と皮肉の棘を刺して破裂させてやったが。

「実は樽さんに是非とも相談に乗っていただきたいことがあるのです(笑)」
「相談?」
「はい(笑)」
「ソーダ水の中を通る貨物船になりたいとかいう話じゃなくて?」
「それはまた別の機会にでも(笑)」
「ギャラは高いぜ」
「承知しております(笑)」
「わかった。で? ソーダ水の中を通る貨物船になりたいとかいう話とはまったく別の相談というのは?」
「実は私は生まれてから一度も笑ったことがないのです(笑)」

そう言った(笑)氏のスピーチ・バルーンには「死にたいです」という「(笑)」なしの顔文字が浮かんでは消えていた。

(笑)氏の相談事についてたいした貢献も力添えもできないまま季節がふたつ過ぎた。そして、7ヶ月後、生涯にわたって笑うことのなかった(笑)のテロリストはみずから死を選んだ。哀しい気分でジョークどころではない。笑い話ではすまされない。まったくもって笑えぬ話だ。
 
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by enzo_morinari | 2014-05-20 19:57 | インターネット・テロリスト列伝 | Trackback

イイネのテロリスト

 
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イイネ・テロを御存知か? アルマイトの極小スプーンによる匙加減ほども御存知あるまい。サンセリフに似せた似非ピーター野郎の「御存知」のセリフほども。御存知さんでなくて当然である。たった今思いついた。ネット検索したところ、2011年頃にはFacebook上やTwitter上で確認されている。

イイネ・テロとはイイネ・ボタンを大量連続で押すことによってプロフィール上の他者の近況を根こそぎ闇の奥へと流し去り、「お知らせ欄」を埋めつくす行為である。

イイネ・テロを行う者を「イイネのテロリスト」と呼ぶ。この世界には実に色々なタイプのテロリストが存在するけれども、悪意がない分、始末が悪い。悪意のない悪業である。

イイネのテロリストは無意識のうちに諸価値を喰い破り、根こそぎにし、無力化する。血が貨幣を喰い破るのとはちがったやり方で。そして、関係/文化規範の崩壊をもたらす。ネットワークの混沌状態、すなわち、Network Anomie を作りだす。

イイネのテロリストをして「イイネ・テロ」に向かわせるのは、彼らのリアリティの欠落/欠如あるいは放棄、そして、「無自覚/無批判な善意と認知欲求/親和欲求」である。すべてはそこに由来し、帰着する。

テロリストと取引きしないのは現代世界の趨勢であるからして、当然にイイネのテロリストとも取引きはしない。すべて「フォロー拒否」乃至はIPまたはホストが判明している場合はアクセス禁止/ブロック設定してある。

イイネのテロリストの取引先は同じ穴の狢のイイネのテロリストのみである。イイネのテロリスト同士でイイネ・テロしあう奇妙奇天烈きわまりない光景。テロリストはテロリストを呼び、テロリストはテロリストと結ぶ。テロリストどもは烏合するということだ。

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イイネのテロリストはおそらくはなんらかのメンタル・ディスオーダーの状況にあるというのが吾輩の見立てである。少しく詳細を言うならば、イイネのテロリストは例外なくグロテスクな認知欲求/親和欲求をかかえている。その背後に潜むものは「崩壊した自我」「引き裂かれた自己」という深刻な事態である。ファシズム/ナチズムを生み、台頭させたのはほかでもない、「グロテスクな認知欲求/親和欲求」「崩壊した自我」「引き裂かれた自己」であることを忘れるべきではない。

イイネのテロリストどもはポンコツボンクラヘッポコスカタンデクノボウでもあって、きれいごとおべんちゃらおためごかしをこれでもかこれでもかと繰り出し、開陳しあっている。醜悪きわまりない。不愉快千万である。

イイネのテロリストはうら若き乙女からとっくのとうに還暦をすぎた耄碌爺さんまで。その年齢層は実に幅広い。いずれイイネのテロリストどもをまとめて完全殲滅してやりたいが、今のところ具体的な方策は見いだせていない。まことに忸怩たるものがある。

イイネのテロリストの資金源は不明である。もっとも、「イイネ」に元手は一切かからないから、資金源もへちまもないが。「イイネ」を有料制か制限制にでもすれば、イイネのテロリストは一瞬にして雲散霧消するだろうが。タダ、ロハ、無料に群がり貪るいやしさあさましさ。それもまた、イイネのテロリストの特質だろう。


イイネのテロリストどもよ。これから背筋も凍り、峻烈をきわめる「テロ掃討作戦」が始まるからな。覚悟を決め、腹を括っておくがいい。作戦名はサマンサの指 ── タバサの荒らし作戦だ。「テロルの決算」はいささか高くつく。

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by enzo_morinari | 2014-05-18 09:16 | 沈黙ノート | Trackback