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倦怠期ディスクール#1 E=MC Hammer

 
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E=MC Hammer H1 4Dr Wgn Cyberdyne Systems Model 101 Series 800 Version 2.4ℓ DOHC TWIN TURBO(Please Nailer, Don't Hurt 'Mam! U Don't Touch BUSU! I'll be Back!). あるいは「Soi-même-introduction」という名の制度的権力ネットワーク。


数々の魅力的なオファーをくださった業界人乃至は業界人ぶった方々若しくは業界人ぶるのがお好きなおバカちゃんへ謹んで申し上げます。わたくしは「紙とインク」、つまりは「森の樹木を伐りたおすことによってえられる製品と石油を原料とするもの」を拙作/拙文の発表の場としてはいっさい考えておりません。これはレイ・ブラッドベリ、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの両先生に固く誓ったことでもあり、決してゆるがせにはできません。
森はわたくしの祖先が猛獣どもや苛酷峻烈な気象環境からわが身を守るために身を寄せた、いわば大恩人であり、その大恩人を伐りたおし、破壊することによってできる「紙」に自分の命から削り出したことばを掲載することは信条に反しますし、祖先であるパンツをはいた猿、ルーシーの空の青さに思わず目を細めてしまった彼あるいは彼女が森から受けた恩を仇で返すことはできません。
わたくしはこうみえても仁義に篤い男です。「アフリカの飢えたこどもの前で文学はなにをなしうるか?」というJ.P. サルトルの言葉に鈍感さと鼻持ちならないたぐいのものを嗅ぎつけたわたくしです。
「アフリカの飢えたこどもの前で文学はなにをなしうるか?」と問うたその言葉はアジアの、あるいは南米の森を伐りたおしてつくられた紙に印刷されていることに、フェニルメチルアミノプロパン好きで嘔吐が趣味で女(シモーヌ・ド・ボーヴォワール)の尻に食い込む縄目にテルマエ・ロマエするほどの想像力者であるサルトルが気づかなかったのか? そのようにも問いつづけているわたくしは、その件にからんで大江健三郎を小一時間問いつめ、からみ酒した者でもあります。そのとき、大江健三郎は色白でつやつやした肌を上気させ、火照らせ、身悶えし、巨大な耳を赤く染めて、「アメリカン・バッファローの糞の山に突撃したい気分です」と痛風で赤くぱんぱんに腫れた右足の親指の付根をぴかぴか光るジャギュアのエンブレムで渾身の力をこめて叩きつづけていました。誠実なひとです。そして、わたくしは、「これで堪忍してください」と大江健三郎がノーベル賞のメダルを差しだしたのを、「おれは脳ヘルニア野郎にものもらいするほど落魄れちゃいねえ! ものもらいにゃたいして効かないがサンテ・ド・ウは1時間おきにさしているし、モーリス・メルロー=ポンティ先生の『眼と精神』は南沙織の『17歳』とあんたの『セブンティーン』とおなじくらい好きだぜ。おれはワイルドだぜー」と突き返す奥ゆかしき者でもあるのです。
さて、問題は紙だけにとどまりません。近代以降、書籍/書物/出版物を成り立たせている最重要要素の中心であるインクが石油製品であることを思えば、まさに印刷出版は環境破壊の遠因であるとわたくしは考える者であります。自分たちが生き、暮らしている環境をスポイルすることのお先棒担ぎはできません。自分で自分の首を絞める、自縄自縛は縛り好き、縄師、縄文人であるわたくしでも趣味嗜好が異なります。「自分の首を自分の手で絞めて死ねるか?」という実験は小学校3年の夏に経験済みですが、あまりいいものではありません。肛門周辺に射精時の感覚に近いものが少しだけえられましたけども。
PCを使用することもインターネットに接続することも電気を消費しますが、1行20文字の情報を発信するために消費する電力ひいては石油は紙とインクでできあがった書物/書籍の1行20文字が消費する石油よりははるかに少ないでしょう。決してゼロとは言いませんがね。
ここで、いつかの夏の極めて私的な経験からわたくしが感じたことを参考までに申し上げておきましょう。その夏の初め、わたくしはある美術雑誌の編集長をやっていた知人に誘われて、『リーダーズ・レッドリスト ── ページをめくる生き物たち』というアート・エキジビションに行きました。いろいろのことを考えるきっかけになるいい催しでした。紙の本が表舞台からの退場を余儀なくされる状況はもうだれにも止められないという思いはさらに強くなりました。若干のさびしさがなくもありませんが、ニッパン、トーハンを中心とした「再販制度」の伏魔殿が音を立てて崩壊するのを目撃できるのは誠に喜ばしいことです。
飯田橋近く、新宿・東五軒町にあるトーハン本社には何度か足を運んだことがありますが、「文化」の香りのかけらもない建物に寒気さえおぼえました。薄汚れ、やつれた印象しかありません。2008年の暮れに世間を騒がせたセブン-イレブン告発本『セブン-イレブンの正体』をめぐる配本中止騒動ではみごとに馬脚をあらわしたトーハンでしたが、そもそもトーハンもニッパンも書物とも書籍とも文化とも関わりのない「物流屋」にすぎません。書籍の流通ルート、システムを牛耳ったことでのし上がったいわば「成りあがり者」にすぎません。
試みにトーハン、ニッパンの主要株主をみてみれば「事の真相」は一目瞭然です。講談社、小学館、旺文社、主婦の友社、文藝春秋、新潮社、集英社、光文社、学習研究社、平凡社、角川。みごとに大手出版社が雁首をそろえています。これはなにを意味するのか? 一蓮托生ということです。大手の各出版社はいかにも「文化の担い手」を自認し、吹聴していますが、とんでもないことです。彼らのやっていることは文化などとはほど遠い野蛮、いやしくあさましくさもしいマネー・ゲームです。彼らは言うなれば出版マフィアです。事業として出版を行ってはいますが、出版という名の「焚書坑儒」に血道をあげていると思ったほうがいい。彼らは出版の食い扶持が減れば平然とほかに鞍替えするでしょう。そのときの大雪崩の様がみえ、街の本屋さんたちの断末魔の叫びが聞こえるようです。そう、出版マフィアとはわたくしにオファーをくださったあなた方、業界人乃至は業界人ぶった方々若しくは業界人ぶるのがお好きなおバカちゃんのことです。
そのような次第で、わたくしはあなた方出版マフィアとは一線を画します。オファーのほかにもわたくしの出自、出身、経歴、職歴等々について慇懃無礼にもほどがあるお尋ねを多くいただいておりますが、もうそのたぐいの「訊問」にはうんざりです。個々にお答えするのにも疲れてきましたので下記に「供述」の一端を掲載いたします。参考になるかどうかはわたくしの知ったことではありませんが、少なくともKYではなく、多少なりとも察しのいい方ならば背後にあるもののいくつかにはたどりつけるかもしれません。どのように解釈されても一向にかまいません。なにしろ、わたくしはあらかじめ失われたアノニマス・ガーデンの名もなき庭師の一人にすぎないのですから。

【参考】
トーハンの主要株主
株式会社講談社 5.26%
株式会社小学館 5.11%
トーハン従業員持株会 4.45%
株式会社旺文社 2.70%
株式会社主婦の友社 2.64%
株式会社文藝春秋 2.53%
株式会社三菱東京UFJ銀行 2.38%
株式会社新潮社 2.35%
株式会社学習研究社 2.10%
株式会社集英社 1.92%

ニッパンの主要株主
株式会社講談社 5.80%
株式会社小学館 5.74%
日販従業員持株会 4.03%
株式会社光文社 2.70%
株式会社文藝春秋 2.20%
株式会社秋田書店 2.15%
株式会社平凡社 1.94%
株式会社角川グループホールディングス 1.87%
株式会社旺文社 1.75%
株式会社三井住友銀行 1.70%

【人生の概略及び感想】
パリ16区市民病院で出生。母親は「銀座の女」にしてシングル・マザー。イカす!
TO大HO学部卒。以後、完膚なきまでにフリーランス。臥薪嘗胆、修羅の日々。
失意。失意。失意。晴れ時々縄文人。漂えど沈まず、悠々として急ぐ。
得た答えは、No Pain, No Gain. なんてマイ・フーリッシュ・ハートな人生。

【卒業論文】
近代における権力構造の推移と法の解釈の変遷
(大日本法学協会雑誌第97巻所収)

【修士論文】
刑事訴訟法における基本的人権の意義と限界
(大日本法学協会雑誌第99巻所収)

【博士論文】
人格的責任論の問題点と課題/メツガーとフォイエルバッハの「論争」をめぐって
(大日本法学協会雑誌第103巻所収)

【受賞歴】
マドレーヌ現象研究会大賞
シカゴ悪漢互助組合奨励賞
東京帝国主義大学新聞文学賞
購談社群盲新人文学賞(小説部門)
ふたつの風の会高尿酸血賞(Over the 7.0)
真冬の山下埠頭から星空を眺める会会長賞
真冬の山下埠頭から星空を眺める会最優秀新人賞
 
【ジャンル】
マドレーヌ現象撮り/本歌撮り/物撮り
 
【取引先】
東京森鳴燕蔵事務所/シカゴ悪漢互助組合/チーム・アスタリスク/マドレーヌ現象研究会/ふたつの風の会/真冬の山下埠頭から星空を眺める会/東京三百代言会/東京帝国主義大学新聞社
 
【使用カメラ】
Leica M1(Good Bye Model)
Leica M3
Leica M8
Nikon F801
Nikon F2 Titan
CANON EOS-1D X
CANON IXY DIGITAL1000
CANON EOS 7D(IMAGE MONSTER 2.0)
 
【使用ソフト】
Adobe Illustrator CS6(Mac)
Adobe Photoshop CS6 Extended(Mac)

【仕事らしきこと/生業のごときもの】
教育的指導/会社経営(広告制作)/世界の終わり見届け相談/文筆(速い・高い・うまいの三拍子そろい踏み)

【趣味・道楽並びに研究等】
オーディオ
ハーブ栽培
ガーデニング
自転車ツーリング
マドレーヌ現象研究
モーリス・メルロー=ポンティ研究
地雷を踏んでも生き延びる方法の研究
いかにクールにライカでグッバイするかの研究
美術鑑賞及び解読(西洋絵画並びに彫刻、西洋建築)
音楽鑑賞及び解読(Jazz, Classical, HIP-HOP, Afro-Beat, Fado, Bossa Nova)

【好きな場所】
パリ16区、樹海、崩壊した時間たちと利己的虚数魚どもが鬩ぎあいながら蝟集する場所、YOKOSUKA、シーズン・オフの湘南、シーズン・オフの軽井沢、シーズン・オフの秋谷海岸、わたしの心の中のギャラリー、最後の春休みに忘れ物を取りにいくロッカー室、春の盛りの葉山、強い南風が吹きつける七里ケ浜駐車場レフト・サイド、午後の最後の芝生の上、水曜の午後の野毛山動物園、開店前のバーのカウンター、最高裁判所第三小法廷、港区青山(南北)、港区南麻布、港区元麻布、渋谷区千駄ヶ谷、渋谷区神宮前、中央区銀座1丁目~8丁目、中央区月島、中央区佃島、文京区本郷

【最近読んだ本】
『Le Ruisseau de Bach』『HIP-HOP EXISTENCE』『L'ESPACE MUSIQUE』『La MUSIQUE INFINI』『Mort et Reproduction』Jean-Michel Migaux/『L'Œil et L'Esprit』Maurice Merleau-Ponty(『眼と精神』モーリス・メルロー=ポンティ)/『Letters for Emily』Camron Wright(『エミリーへの手紙』キャムロン・ライト)/旧約聖書/古事記/日本書紀/三国志魏志東夷伝倭人の条/『ハックルベリー摘みに出かけたまま帰らないトムとフィンのソーヤーな物語』『Anonymous Garden』Guy Fawkes & Enzo Maiorca Molinari

【好きな映画】
『LEON』『CASABLANCA』『STREET OF FIRE』『OUT SIDER』『昔々アメリカで』『ぼのぼの/クモモの木のこと』『もののけ姫』『紅の豚』『風の谷のナウシカ』『シンドラーのリスト』『ショーシャンクの空に』『グリーン・マイル』『ゆきゆきて神軍ーヤマザキ、天皇を撃て!』『その男、凶暴につき』『あの夏、いちばん静かな海。』『キッズ・リターン』『遥かなるツール・ド・アスタリスク』『アスタリスクの風』『その男、アスタリスクにつき』『ゆきゆきて アスタリスク*』『ASTERISK FOREVER!』『ONCE UPON A TIME IN ASTERISK』『GRAND ASTERISK』『ASTERISK ROSSO』『アスタリスクの樹のこと』(ぼのぼの)『STREET OF ASTERISK』『兵士アスタリスク』『アスタリスクの紋章*』『荒野のアスタリスク』『ぼくの夏休み』『アスタリスクたちの午後』『ハックルベリー摘みに出かけたまま帰らないトムとフィンのソーヤーな物語』

【好きな書物/テクスト】
『遥かなるツール・ド・アスタリスク』『「ゆきゆきて、アスタリスク」の思想』『アスタリスクになる!』『アスタリスクと宇宙と僕と』『読書緊急停止! 読まれることを拒否するエクリチュールたち』『現代思想の10000000000人』『言葉図解殺人事典』『ハックルベリー摘みに出かけたまま帰らないトムとフィンのソーヤーな物語』

【好きなまんが】
『ぼのぼの』『ハックルベリー摘みに出かけたまま帰らないトムとフィンのソーヤーな物語』

【好きな言葉】
「さらば、アスタリスク*」
「それは君のアスタリスクではない。」
「禍福は糾えるアスタリスクのごとし。」
「アスタリスクのない豚はただの野村沙知代だ。」
「玄妙の 言葉求めて櫻花 薄紅匂う 道をこそゆけ」

【好きな音楽】
ジャズ、古典楽曲、ボッサ・ノッバ、HIP HOP、AFRO-BEAT、FADO、民族音楽、Hang Drum、砂漠の民の音楽

【好きな美術】
プリミティブ・アート、エコール・ド・パリ、モダン・アート、アブストラクト・アート、シュールレアリスム、ランド・アート、キネティック・アート、フィギュラティヴ・アート、ミニマル・アート、コンセプチュアル・アート、ストリート・アート、引っ越しのアート0123、ビザンティン美術、最盛期ルネサンス美術、バロック美術、17世紀オランダ美術

【もっとも幸せなとき・こと】
水曜の午後の野毛山動物園の最後の芝生の上でミニチュア・セントバーナードのポルコロッソと戯れること。

【参考(瞠目刮目している「仕事」)】
青空文庫の一連の仕事/外交資料館受付畔柳さんの仕事/国会図書館司書二本松さんの仕事/日本橋丸善吉岡さんの仕事/青山ブックセンター葛城さんの仕事/スタッズ・ターケルの『仕事』


【Philosophical Stories 箱猫】
史上最高の波乗り野郎、エルヴィン・ルドルフ・ヨーゼフ・アレクサンダー・シュレディンガーの死と哲学猫の逃走は箱猫すなわち境界線上の猫を生んだが、問題は彼が生きているのか死んでいるのか誰にもわからないことである。箱猫はコストコのプラグマティズム満載のダンボール箱に詰め込まれ、箱根の老舗温泉旅館・根古屋に送りつけられた。送り主欄には史上最高の波乗り野郎、エルヴィン・ルドルフ・ヨーゼフ・アレクサンダー・シュレディンガーと哲学猫デンケン・フォン・エクスペリメントの名が連名で記されていた。横浜南部エリアで知らぬ者なき悪筆美容師、スミヒサ・ディネコに比肩しうるヘタクソな字だったが、それはこの際問題ではない。
なにを考えているのかまったくわけがわからないが、クロネコヤマトの宅急便箱根デポ所属の猫ひろしアルバイトは箱猫をクール宅急便用の保冷車でデリバリーした。猫ひろしアルバイトが自信たっぷりにバレーボール箱根地区リーグの交流試合中に決めた必殺レシーブ、キャット空中3回転キング・プミポン42.195kmスペシャルが予想に反してオーディエンスに不評だったことが原因である。猫ひろしアルバイトときた日には仕事に私情を持ち込まないでいただきたいものだ。さもないとエボナイト棒で百叩きの刑である。上訴不可。
さて、根古屋の女主人(元猫女、ミシェル・ファイファー 注:帰化済み)がコストコのプラグマティズム満載のダンボール箱を開梱したとき、箱猫は「なめんなよ!」と書かれたプラカードを握りしめたまま、生きているのか死んでいるのか判然としない状態だった。箱の中には箱猫のほかにラジウム、アルファ粒子検出器、青酸ガス発生装置があった。ラジウムがアルファ粒子を放出すると検出器が感知し、アルファ粒子検出器に連動した青酸ガス発生装置が作動する。そして、箱猫は死ぬ。アルファ粒子が放出されなければ検出器と青酸ガス発生装置は作動せず、箱猫は生き残る仕組みだった。

 プサイにファイ プサイにファイ 世の中すべて波だらけ♪

箱猫は猫かぶりに飽きるとシュレディンガー音頭を歌い、踊り、借りてきた猫のような風情で目を覚ました。以来、根古屋の女主人に猫可愛がりされる日々がつづいた。ペット・セメタリーB地区9696街区の墓場から甦ったエルヴィン・ルドルフ・ヨーゼフ・アレクサンダー・シュレーディンガーに連れられた哲学猫、デンケン・フォン・エクスペリメントに猫パンチを浴びるまでは。根古屋の看板招き猫である灼けたトタン屋根の上野猫が遠い太鼓の向こう側で弾けた泡のような悲鳴を上げるまでは。
上野のお山の西郷ドンがついに堪忍袋の緒をワンツンワンツン(やすめ!)(やすめ!)引きちぎり、偽造テレホンカードの密売に忙しいイラン人どもに江戸無血開城24会館スペシャルを浴びせ、上野猫の小児性愛癖を暴露するために上野発夜行列車箱根行きのローカル線、結界量子線に無賃乗車するまであと65刹那だった。箱猫が「帰りたい箱、帰れない箱、そして、帰るべき箱」を手に入れるまで、あと反復横跳び42回/分で42000回。


MC Hammer - U Can't Touch This (あなたは倦怠期です。)
 
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by enzo_morinari | 2013-10-01 05:49 | 倦怠期ディスクール | Trackback