カテゴリ:虚数船/境界のボート( 1 )

石と氷晶としてのマグリット世界

 
c0109850_1903122.jpg


 石と氷晶としてのマグリット世界と千枚の葉っぱのためのローリング・ストーン狂想曲

 西伊豆・戸田。御浜岬におけるマグリット世界への入口
 2012年初秋、西伊豆・戸田。御浜岬におけるマグリット世界への入口はわれわれの前に突然現れた。昼下がりの出来事だった。記憶もなければなにもない西伊豆の潮騒と潮風と潮香と陽の光と沈黙の影がわれわれの周りを1指パッチンに65刹那の速度で舞っていた。西伊豆の潮騒と潮風と潮香と陽の光と沈黙の影とが緩慢に鬩ぎあい溶け合いながら、われわれから少しずつ自由を奪い去ってゆく。これもまた世界のありようの鋭くも確実なかたちである。沈黙ノートの最初にして最後のページが饒舌にして寡黙に消滅したのは言うまでもない。時の虜囚はこの石を踏み越えることはできない。彼の前にマグリット世界への入口は扉を開かない。

c0109850_1821774.jpg

 ルネ少年兵のレコンキスタ・ルネサンスなマグリット世界の岸辺と境界のボートと沼津漁港「いわし料理 磯はる」
 マグリット世界随一の貸しボート屋のボートは "境界を往還する虚数船" でもあって、料金は小癪にも1時間4200デュラス。スカしたキスミー・ストゥーハッをちょんまげ鬘よろしくかぶった貸しボート屋のおやじの愛人は類いまれな才媛である。なにしろ、ルネ少年兵への第一声は "あんた、おっきいね(はあと)" である。

c0109850_473972.jpg
c0109850_1824073.jpg
c0109850_1825384.jpg

 ルネ少年兵が小舟の浜を全裸で彼のレーゾンデートルを実存させながら全力疾泳し、巨神兵風情を醸しまくりつつ水中から浜に上がったときのことだ。貸しボート屋愛人の目線はルネ少年兵のレーゾンデートルに釘付けだったのは言うまでもない。ことほどさように、マグリット世界は一筋縄では立ちいかない人々によって成り立っているのである。「イクときはいっしょ♪」なのである。もっとも、夏の名残りを内包した実存するレーゾンデートルにはコペンハーゲン解釈が誤りである可能性が示唆されてはいる。コペンハーゲン学派の最大の誤謬は吾輩を招聘しなかったことである。そのために彼らは跳躍力のない、退屈きわまりもない、ただ「厳密な学としての哲学」に終始せざるをえなかったのである。まったくもって笑止なことであった。答えは沼津漁港「いわし料理 磯はる」の小上がりで食すいわしの刺身定食の小鉢の中にある。知の反射神経は地に足をつけ、血を滴らせながら学ばなければならないことを示す好例である。

c0109850_1833524.jpg

 われわれはいかなる石になるべきか?
 自ら転がる意志のある石となるか。あるいは自己の体系なき他者の体系の奴隷であるところの意志薄弱乃至は石野卓球御用達の意志の脱臼石となってノー・グルーヴィー&ノー・クルージン&ノー・ブルージーな日々を生きるか。次の石の中から選ぶのが手っ取り早いと思量する。石野真子も同意見だ。石部金吉を先祖に持ち、滅多なことでは笑わず、払わず、助けない吾輩が言うのであるから頭を大木金太郎くらい大きくして、ついでにヘッドバットでホームランかっ飛ばして、信じなさい。さすれば、容易にSUPER LOVEは手に入るだろう。さらにはショッキング・ピンクのもう片方のハイヒールも。

01.シャンポリオンもびっくりの歩行するロゼッタ・ストーン

02.冥王星までにも達するような「宇宙を支配する巨大な意志の力」が宿る不倒不変のモノリス

03.ウルルとカタジュタが束になってもかなわないチャヌンパのファイア・ボウル

04.もののけ姫の首に巻かれる不撓不屈のピエール・ターコイズ・ラピスラズリ

05.房総半島をひと飲みしてしまう規模の暴走イエローストーン(国立。「やっぱり山は立山だよにゃー」ヴァージョンもしくは「館山の駅前交番のおまわりは不親切だよにゃー。無札乗車くらいで目くじら立てんなよ。館山ホエールズのライトで8番が泣くぜ」ヴァージョン)

06.カンテレを奏でるワイナミョイネンの横で不貞寝するカレワラ・カーリング・ストーネ

07.ペトログリフ/ヒエログリフ兄弟愛用のルーン・ナポリタン・マスティフ・ストーン

08.ブリテン市ソールズベリー大通り42番地にある声をかけてもろくに返事もしないような輩どもばかりが集積した不思議石愛好会の全国組織ストーン・サークル・ユニオン本部本館ヘンジ棟の礎石

09.マイルス・デイヴィスが鳥の饒舌に対抗して敷設した里程標、「帝王の沈黙の石」

10.二擦り三擦りすると充血して青筋が立ってどっくんどっくんになっちゃってアレアレモーモーにしてくれるカトリシンゴナイト・エボナイト

11.アヒェヒェ・ホカヘー・ヤタヘェ・タリホー・ストン

12.「”石”はディネの男たちの言葉でなんというか?」を尋ねられたホピ族の長老は「炎の中心に立て」とだけ言ってローリング・ストーンズの『コンフリクト・コンクリメント・フリーズドライ・ブルース』を歌いはじめたので固まってしまったストーン・ヘッド

13.ニューエイジ・ピープルの信奉を集めるガネガネ・ウソッパチマヤカシインチキ・セドナ・ストーン

14.石工同盟(フリーメーソン)石岡支部の石和温泉慰安旅行の際の名物余興「ピアッシングの儀式」で使用されるディラックの海石

15.ボブ・ディラン+ジョーン・バエズ+ ママス&パパスにのけ者にされて怒りのあまり化石になっちゃった42PPMの濃度ピーターボールアンドマリッジ・ストーン

16.石原伸晃の腎臓結石(学名:ナマポ・ストーン。生保石または生命保険石。石原慎太郎の胆石の付属品)

17.原爆級の破壊力を持つと言われる大木金太郎石(キムチ色)

18.九州地方の伝統郷土料理ボボ・ブラ汁を調理する際に器の中に投げ込まれる真っ赤に灼けたデトックス・ストーン

19.縫い目のないシャツをひと粒たりとも雨の降らない土地の涸れた井戸で洗うことに精を出すスカボロー・フェア・ストーンに恋するパセリセージローズマリー&タイムが主食の石をみつめる女の子の心の中で生まれるヒマラヤ矢車菊色をしたブルーサファイア

20.2番目のオールマイティ・マンにつづく3番目の夜歩く者が歩きはじめて1分7秒あたりで輪廻転生するときに用いるマットンヤ・ユミーン・リインカネーション・ストーン

21.ギガサイズのブルーマリーン・セイルフィッシュにもキリマンジャロのダイアモンド・ダストにも誰のためにでもなく自分のためだけに鳴り響く鐘にも視えない自由を撃ち抜くための視えない銃が保管されている武器庫に別れを告げるジーン・パチェットにもなれるヘミングウェイ・ストーン

22.天下御免の疫病神輿石

23.戦国大名の使いっ走り足軽三十八人衆の38番目だったピース缶ボム・ケースの真犯人千石38

24.スナドリネコさんがコレクションしているしまっちゃうおじさん石

 
[PR]
by enzo_morinari | 2013-03-09 18:00 | 虚数船/境界のボート | Trackback