カテゴリ:薪小屋のソニー・ロリンズ( 1 )

ウィリアムズバーグ橋のソニー・ロリンズ#1

 
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 焚火は薪を拾い集め、鉈で割ることから始めなければならない。E-M-M

 ジャズ・ミュージシャンが人前から姿を消して演奏技術の錬磨に取り組むことを Woodshedding という。「Woodshed」 とは「薪小屋」のことで、ジャズ・ミュージシャンにとっての 「Woodshed」 は一人で黙々と練習できる場所を意味する。彼らはたった一人の狭く薄暗い薪小屋で一心不乱に練習を積み重ね、音楽表現の最前線へと帰還する。

 ソニー・ロリンズは1959年から1962年までの3年間、表舞台から姿を消し、ニューヨークのウィリアムズバーグ橋で Woodshedding した。天衣無縫、豪放磊落なブロー。骨太な音色。自由闊達、臨機応変のアドリブ・プレイ。屈託がない。理屈もない。だが、その音楽性とは裏腹に、ロリンズはみずからの内に深い苦悩を秘めていたのだった。
 夜ふけ。ひと気ないウィリアムズバーグ橋で、演奏技術の研鑽とみずからが理想とする音楽の探求に打ち込むソニー・ロリンズ。絶頂期に引退し、名声を捨て去ってまで彼が追い求めたものはなんだったのか?
 
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by enzo_morinari | 2013-09-06 12:32 | 薪小屋のソニー・ロリンズ | Trackback