カテゴリ:Poisson D'Avril( 14 )

もし観音力によって感音性難聴のサムラゴーチが小泉八雲の『KWAIDAN』で耳なし芳一を演じたら

 
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昔々、安芸の国に阿弥陀苦寺という古臭く嘘臭い寺がありました。その寺に河内守という欺罔傾城音曲師がおりました。河内守は幼い頃から心の耳が不自由だったためにクロサギの騙りを仕込まれて、若輩ながら、そのサギ芸は師匠の岡野屁転和尚、兄弟子の古賀絵図面師をしのぐほどでした。いつしか人々は河内守を欺罔傾城音曲師と呼ぶようになりました。
阿弥陀苦寺の岡野屁転和尚は河内守のペテンの才能を見込んで寺に引き取ったのでした。河内守は弱者、弱法師の物騙りを騙るのが得意で、とりわけ三陸沖の合戦のくだりでは、寒風吹きすさんで凍える海っぱたで6時間半ものたうちまわっているような真に迫った騙り口に誰一人として涙を誘われる者はいなかったそうです。涙が出るどころか屁も出なかったと言います。
三陸沖で太平洋プレートと北米プレートの長い争いの最後の決戦が行われ、とばっちりを喰った人々は年寄り、女子供にいたるまで悉く海の底に沈んでしまいました。この悲しいプレート合戦を騙ったものが三陸沖の合戦のくだりです。

ある蒸し暑い夏の夜のことです。岡野屁転和尚が法事で出かけてしまったので、河内守は一人でお寺に残ってクロサギの稽古をしていました。そのとき、法の庭の草がサワサワと波のように揺れて縁側に座っている河内守の前でとまりました。そして、声がしました。
「河内守! 河内守!」
「はっ、はい。どなたさまでしょうか? わたしは心の耳が聞こえませんもので」
すると、声の主は答えます。
「わしはこの近くにお住まいの身分の高いやんごとなきお方の使いの者じゃ。殿がそなたのクロサギ騙りを聞いてみたいとお望みじゃ」
「えっ、わたしのクロサギを?」
「左様。ニッポンコロムビア館へ案内するから、わしのあとについてまいれ」
河内守は身分の高いお方が自分のクロサギを聞きたいと望んでいると聞くや、すっかりうれしくなってその使いの者についていきました。歩くたびに、カシャッカシャッと音がして、使いの者が売れないCDの鎧で身を固めている音楽業界人だとわかりました。
門をくぐり抜けて広い庭を通り、図体だけは大きな昭和臭ぷんぷんのニッポンコロムビア館の中に通されました。そこは大広間で大勢の人が集まっているらしく、サラサラと衣擦れの音やCDの鎧の触れあう音が耳が聞こえないはずの河内守の耳にもはっきりと聞こえていました。きっとゼニカネのにおいを嗅ぎつけたからでしょう。まったく不可思議怪異なことであります。一人の元美容師の女官が河内守に言いました。
「河内守や。早速、そなたのクロサギにあわせてプレート合戦の物騙りを騙ってくだされ」
「はい。長い物騙りゆえ、いずれのくだりをお聞かせしたらよろしいのでしょうか?」
「・・・三陸沖のくだりを」
「かしこまりました」
河内守はクロサギを鳴らして騙り始めました。河内守の傍らにはいつのまにか隻手音声のみっくんが現れていやいや「パパー、パパー」と間の手を入れています。
窮屈袋にくるまれた小猿が靭猿を担いで櫓を操る音。軟派船にあたって砕ける波。弓鳴りの音。楽団員たちの恨み節。息絶えた音楽関係者が奈落の底に落ちる音。隻手音声のみっくんの「パパー、パパー」という悲しげな間の手。
これらの様子を河内守は静かに物悲しく騙りつづけました。大広間はたちまちのうちに三陸沖の合戦場になってしまったかのようです。
やがて音楽業界凋落没落の悲しい最後のくだりになると、広間のあちこちから咽び泣きが起こり、河内守のクロサギ騙りが終わってもしばらくは誰も口をきかず、静まりかえっていました。やがて、先ほどの元美容師の女官が言いました。
「殿もたいそう喜んでおられます。お財宝を褒美にくださるそうじゃ。されど今夜より六日間、毎夜そなたのクロサギを聞きたいとおっしゃっている。明日の夜も、赤坂のしんどい坂を登って、このニッポンコロムビア館に参られるように。それから寺へ戻っても、このことは誰にも話してはならぬ。よろしいな? バレたらすべて水泡に帰す。泡銭も濡れ手に粟も夢のまた夢じゃ。コンサートは中止、ゴーストライター本は絶版、賞は取り消し、あっちからこっちから損害賠償請求の訴訟の嵐じゃ」
「はい。たしかに心得ました。念のために弘中(マクリーン)惇一郎六価クロムクロロキン・クロポトキン・ポチョムキン・クロラムフェニコール日化工クロム職業病ロス疑惑薬害エイズ安部英無罪を内定しておきます。そうします」

次の日も河内守は迎えに来た音楽業界人のあとについてニッポンコロムビア館に向かいました。しかし、昨晩とおなじようにクロサギを弾いて寺に戻ってきたところを岡野屁転和尚にみつかってしまいました。
「河内守! 今頃までどこで何をしていたのじゃ?」
「・・・・・・」
「河内守!」
「・・・・・・」
岡野屁転和尚がいくら尋ねても河内守は約束を守ってひと言も話しませんでした。岡野屁転和尚は河内守が何も言わないのはなにか深いわけがあるにちがいないと思いました。そこで寺男たちに河内守が出かけるようなことがあったら、そっとあとを尾けるように言いつけておいたのです。

そして、また夜になりました。雨が激しく降っています。それでも河内守は寺を出ていきます。寺男たちはそっと河内守のあとを追いかけました。ところが、耳が聞こえないはずの河内守の足は意外に速く、闇夜に掻き消されるように姿が見えなくなってしまいました。
「河内守はどこへ行ったんだ?」とあちこち探しまわった寺男たちは墓地へやってきました。そのときです。ビカッ! 稲光で雨に濡れた墓石が浮かびあがりました。
「あっ! あそこに!」
寺男たちは驚きのあまり立ちすくみました。雨でずぶぬれになった河内守が楽聖弁当弁の墓の前でクロサギを弾いているのです。その河内守のまわりを無数の鬼火が取り囲んでいます。寺男たちは河内守が亡霊、ゼニカネの亡者に取り憑かれているにちがいないと有無を言わさず力まかせに河内守を寺へ連れ帰りました。

その出来事を聞いた岡野屁転和尚は河内守を亡霊やゼニカネの亡者から守るために魔除けのまじないをすることにしました。その魔除けのまじないとは河内守の体中に音符や楽式や指示記号を書きつけるのです。
「河内守。お前の人並みはずれたサギ芸が亡霊やゼニカネの亡者を呼ぶことになってしまったようじゃ。無念の涙をのんで海に沈んでいった多くの人々のな。聞こえぬ耳をよくかっぽじいて聞け。今夜は誰が呼びに来ても決して口をきいてはならんぞ。亡霊にしたがった者は命を取られる。しっかり座禅を組んで、壁に激しく頭を打ちつけて、のたうち回り、糞尿をあたりに撒き散らし、身じろぎひとつせぬことじゃ。もし返事をしたり、声を出せば、お前は今度こそ殺されてしまうじゃろう。わかったな?」
岡野屁転和尚はそう言って、本田美奈子比丘尼のアメイジング・グレイスなお通夜に出かけてしまいました。

さて、河内守が座禅をしていると、いつものように亡霊の声が呼びかけます。
「河内守。河内守。迎えにまいったぞ」
しかし、河内守の声も姿もありません。亡霊は寺の中へ入ってきました。
「ふむ。・・・クロサギはあるが騙り手はおらんな」
あたりを見まわした亡霊は空中に浮いている二つの耳を見つけました。
「なるほど。岡野屁転和尚の仕業だな。さすがのわしでもこれでは手が出せぬ。仕方ない。せめてこの耳を持ち帰って河内守を呼びに行った証しとせねばなるまい」
亡霊は河内守の耳に冷たい手をかけ、「バリッ!」ともぎ取り、帰っていきました。その間、河内守はじっと座禅を組んで壁に頭を打ちつけ、糞便を垂らし、2級手帳と診断書と薄汚れた札束を握りしめたままでした。耳の奥でラ音、ペトロナスなF1の耳鳴りがブンブンブブブンとめちゃイケウゴウゴルーガしました。

寺に戻った岡野屁転和尚は河内守の様子を見ようと大急ぎで河内守のいる座敷へ駆け込みました。
「河内守! 無事だったか!」
じっと座禅を組んで壁に頭を打ちつけ、糞便を垂らしたままの河内守でしたが、その両耳はすでになく、耳のあったところからは12万円の補聴器がのぞいています。
「お、お前、その耳は・・・」
岡野屁転和尚はすべてを理解しました。
「そうであったか。耳に音符や楽式や指示記号を書き忘れたとは気づかなんだ。楽譜も読めず書けぬわしのしたことじゃ。天地神明に誓ってゆるせ。二度と画像音声受信機には出ん。天地神明に誓って出ん。しかし、それにしてもなんとかわいそうなことをしたものよ。よしよし。香山リカちゃん人形よりずっとましな精神科医を頼んで、すぐにも心の傷の手当てをしてもらうとしよう。ついでに演技性人格障害も治療してもらおう」
河内守は心の耳を取られてしまいましたが、それからはもう亡霊やゼニカネの亡者につきまとわれることもなく、香山リカちゃん人形よりずっとましな精神科医の手当てのおかげで心の傷も治っていきました。
人の口に戸は立てられず、やがて、この話は2ちゃんねるを中心として口から口へと伝わり、語り継がれ、河内守のクロサギはますます評判になりました。いつしか、欺罔傾城音曲師の河内守は「心の耳なし河内守」と呼ばれるようになり、悪事千里を走り、古今東西にその名を聞かない者はないほどの小悪党小悪名になったということです。おしまい

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by enzo_morinari | 2014-03-15 13:58 | Poisson D'Avril | Trackback

東京地検特捜部 旧東京電力の経営陣と電事連幹部を一斉検挙へ

 
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ある冬の夕暮れどき。隅田川っぱたブルー・テント仮設集合住宅前広場。三人の男が萎びてどす黒く変色した福島産朝採れきゅうりをかじりながら、放射能がれきが勢いよく燃えさかる焚火を囲んでいる。焚火には縁がかけて薄汚れた土鍋がかかっている。土鍋の中身は『駒形どぜう』のゴミ捨て場から頂戴してきたセシウムたっぷりのどじょうと絶滅危惧種に指定目前のカスミガセキシロアリだ。味つけは嫉妬と猜疑と勘ちがいと傲岸不遜と知ったかぶりと善人ぶりとによって熟成されたインチキ・ハンドメイドの色は白いが中身は真っ黒けっけ似而非味噌である。関東地方ではサワラ味噌ともいう。見た目、表面上はいいが中身と腹は真っ黒けという意味だ。(なにを食べてもおいしいおいしい、なにを見てもきれいかわいい、なにに対してもありがとうありがとう、ありがたいありがたい。しかし、その実、腹の中では「ちっ! だりーんだよ。うっとうしい。オラオラ、あたしにもっと額突きな。へえこらしな! あたしだけが気持ちよくて、あたしとあたしの家族だけがしあわせならそれでいいんだよ!」という具合。あんたが一番鬱陶しいんだよ、羊頭狗肉婆さん。どこぞからコピペしてるのはバレバレなんだよ、原書原典を読んでもいないくせに鰤の照り焼きしやがって!)
1人目の男は野田内閣倒閣運動の先頭に立ち、消費税増税法案に子分ともども反対票を投じて民主党を除名され、次の総選挙に無所属で立候補したものの落選した壊し屋・小沢一郎。
2人目はクーデターでダーティー・ハンド亀井静香を国民新党代表の座から引きずりおろした挙句に追放し、自ら代表となって野田政権との連立を維持、消費税増税法案成立に尽力したものの、やはり落選して議員センセイの椅子から転げ落ちた陣笠風見鶏・下地幹郎。
そして、3人目は持病である糖尿病と痛風と高血圧と歯周病が悪化して痩せ細った不退転の決意財務省勝英二郎(千年に一人の大食わせ者元事務次官)の操り人形こと、元内閣総理大臣/元国会議員の木偶の坊顔面土左衛門・野田佳彦。まわりを見渡せば、それまで這いつくばらせていた天下り先から石持て鞭打たれて裸同然で追放され、いまやプータローとなった元キャリアの木っ端役人どもが亡霊のような御面相を寄せ合って「隅田川っぱたになにか利権はないか」と実現の道筋なき空虚な悪だくみに精を出している。
駒形橋を虚偽の会の宣伝カーが大音量で「国家公務員法・地方公務員法・演技性人格障害者福祉法の剽窃偽装改正」と「脱原発脱広島国民投票」を呼びかけつつ走り去る。一陣の風が吹き、野田の足元に因果応報、風前の灯となった産經新聞朝刊がまとわりついた。1面の見出しが野田の目に飛び込む。

佐村河内守内閣、国家公務員法並びに地方公務員法改正案提出 全公務員の身分保障廃止へ
独立行政法人改革法案の骨子かたまる 独立行政法人全廃へ
東京地検特捜部 旧東京電力の経営陣と電事連幹部を一斉検挙


ひと際、北風が強くなった。北の将軍様のミサイル花火がひっきりなしに飛び交っている。支那のステルス型偵察機は我が物顔で「東京上空いらっしゃいませ」だ。3人の男の目に光はひとかけらもない。街の灯はどこにも見えない。千代田区内幸町の旧東京電力本店跡地の競売入札期限が3日後に迫っている。
 
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by enzo_morinari | 2014-02-20 12:13 | Poisson D'Avril | Trackback

セルゲイ・プロトコルフィエフのゴーストライティング代表作ならびに剽窃作および贋作

 
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献呈: 現代のベン・ジョムシー/佐村河内守ならびにすべての絵図面を描いた黒幕/古賀淳也と岡野博行と講談社と幻冬社とカプコン一味


交響曲第0番『KAGEMUSHA ─ 影武者』
交響的冒頭陳述『三百代言もお手上げ』
交響詩『銭ゲバ』
歌劇『セビリ屋の詐欺師』
歌劇『地獄の沙汰も金次第』
交響的物語『サムーと狼少年』
交響的教訓曲『悪銭身につかず』
歌劇『カネの切れ目が縁の切れ目』
組曲『雲隠れ』
組曲『逃げ切り』
交響詩『小悪党』
交響詩『大悪党』
交響詩『怒り心頭』
歌劇『臭い膿』
歌劇『無様島で』
嬉遊曲『化けの皮』
交響組曲『詐欺師』
組曲『火宅の人』
組曲『渦中の人』
組曲『蝸牛の人』
組曲『賠償地獄』
組曲『嘘の上塗り』
組曲『幽霊の灯人』
歌劇『冷笑水の精』
歌劇『刑務所での離婚』
交響組曲『2014年2月』
バレエ音楽『シンデルヨ』
バレエ音楽『宙ぶらりんこ』
組曲『原発ジプシー幻想曲』
組曲『我らの捏造時代の歌』
交響組曲『ライジング・サギ』
オラトリオ『ピンフのみの守り』
バレエ音楽『サムーとガッキー』
大諧謔曲第1番『耳がきこえる』
大諧謔曲第2番『海がきこえる』
大諧謔曲第3番『嘘が多すぎる』
大諧謔曲第4番『髪が長すぎる』
大諧謔曲第5番『光が眩しすぎる』
大諧謔曲第6番『薬を飲みすぎる』
大諧謔曲第7番『金がなさすぎる』
歌劇『ペテン流行期の酒池肉林』
不純恋歌『広島東洋カープの恋』
幻想曲『悪霊と死霊と亡霊のワルツ』
三文猿芝居と茶番劇終結に寄せる頌歌
カンタータ『身も蓋もない中年のバラード』
映画音楽『本当のことはなにもイワン雷帝』
バレエ音楽『放蕩息子のヒロシマへの帰還』
歌劇『裸の王様には絶対音感の無敵耳がある』
カンタータ『法螺吹け、偉大なる汚染の大地よ』
交響的冒険物語『ミュンヒハウゼン男爵の妄言』
交響詩『知性と教養のない者 ─ 無知と無恥と鞭』
ピアノ協奏曲第42番『亡き往生のためのパヴァーヌ』
映画音楽『ウレナイシーディー草原のアルチザンたち』
交響的物語『下衆が外道の道案内をすれば二人とも地獄に落ちる』
クレタ人とピノキオのためのプソイドロギア・ファンタスティカ・ミトマニア
無伴奏ヴァイオリンのためのバジリータ『会見は1回100万円のシャコンヌ』
超絶欺罔技巧練習曲『50歳のエチュード ─ バタイユとヘーゲルをめぐって』
交響的物語『運命の不可能を可能にする可聴帯域無限大の偽感音性難聴地獄耳』
馬歌劇『詐欺虚偽虚妄嘘誤魔誑騙捏の男の三都物語 ─ イロシーマ/ヨコハーマ/トキーオ』
 
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by enzo_morinari | 2014-02-15 08:42 | Poisson D'Avril | Trackback

Time Fly, Life goes on, Life is a Work in Progress.

 
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 “Think of Nothing Things, Think of Wind.” Keep in Mind. T-C
 In memory of all my family and friends who have passed away. I miss you, I think about you. I will never forget you. J-D


「うつむきかげんのショータイム/おまいら、一回死んどけ」を目前に、小癪にもガジンがきょうは4月1日だと言い張るのでいい春の朝である。

 春の梅雨のあとさき露払い、夏がすぐそこで足踏みをしている雨の金曜の朝ぼらけの横須賀・走水海岸にアントニオ・カルロス・ジョビムのやさしい歌声が流れる。Rio de Abril の瀬音が聴こえる。江ノ島灯台の瞬きも見える。月の豊饒の海ではジンジャンが65刹那/1FINGER SNAPPINGの瞬きで飯沼勲にウィンクし、秋波を送っているのが確認できる。
 ハユキこと春の雪、そして、回遊するシーズ、ワンダリング・シーザーことtakeCtakeの文体と眼差しとリズムに瞠目せよ。予讃線マイスターにして下妻師ユウの「持ち物」に敬意を払え。幻影師ステラのデイリープラネット・イヴ・ストーリーに耳を澄ませ。加減乗除師にして妄想カフェ女将、しかしてその実態はアルチザン樹海の女王、小森のアートなおばちゃまの懐深く隠蔽されたエシレ新月を狙え。
 横浜の小高い丘に生息するエストリル・ガールは日本文学全集レプリカの背表紙に頬ずりしながら吾輩との「倫ならぬ恋」が成就しないことにしょんぼりの御様子だ。かと思えば、世界で一番小さな庭で繰り広げられる「いのちの物語」のダイナミズムに心ふるわせるレイザ姫の指先のふるえが伝わってくる。
 光と闇の幽玄の闘争に立ち会うZENの照準の精度はきょうも高いのか? このところ、めっきり消息不明だが。そんなこんなをどこ吹く風とばかりに風変わりなバランス感覚でタブーもサンクチュアリもなんのそのなA-BALANCERは国大出で美人で木っ端役人で世界を2パーセントくらいつまらなくしているさっちゃんに番号非通知ワン切りの集中放火を浴びせるべく有志を募っている。
 ビーチサイドのセイレーンは「てにをは」「句読点」の文章修行に精を出し、自身の闇とのタイマン勝負に勝利する日を目指す。七転八倒しつつも七転八起する神々の黄昏おやじはそろそろ「文字」を拡大表示するのと「!」を乱発するのが「お下品」であることに気づきはじめたようだ。
「あなたを忘れない222号」こと Happy Lovely Cute Cat は MARVY の ART DIRECTOR 1400 を数えるふりをしながらも、「Time Fly, Life goes on, Life is a Work in Progress」とつぶやきつつ、人生の編み目をカウントし、計測している。彼女の人生の同行者(22歳の益荒男) = マ・メイユール・モワティエ氏はシーレーン・ディフェンスに邁進するさなかにもセイレーンの歌に耳を傾ける。
 地下鉄のジュジュのバサラカ冒険によってハラハラドキドキの抑圧デイズを生きるアーキテクチャー・ウーマンは葡萄酒を飲み過ぎたせいでオーバー・ドープし、夫をとうとう専業主「婦」にしてしまったが、誤字もまた御愛嬌だろう。ぶっといチーム・スカンクとのアカプルコ・ゴールド・コースト・ツアーでドゥービー・ブローになる日も近かろう。
 熱心に吾輩テクストを解読しようと試みる岐阜の副詞課長の趣味は「虱潰し」のようだが、潰すならカスミガセキシロアリがよろしいよ。本好き料理好きささみ好き行列好きのヒメキリンくんの精緻・明晰な言語表現は冴えわたっている。ヒメキリンくんには「才能はみずからその才能に気づいた者にのみ花開く」との吾輩の名言を送ろう。きみはいつかモノになる。いつか「いい仕事」をする。そのためにはひとつでいいから「仕事」を仕上げろ。ひとつの「いい仕事」は世界中、世界の果て、地球の裏側、冥王星の主税局でさえ通用する。あとはみずからそのことに気づくかどうかだ。つまり、炎の中心に立てるか否かということだ。

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 世界なんか跡形もなく消えてしまえばいいけれども、そのいっぽうで、世界は『収穫の月』やCSN&Yや『レオン』や『グラン・ブリュ』やジャクソン・ブラウンやプライム紀尾井町店の大五郎(2リットル)298円や『海を見ていた午後』やシーズンオフの心や心の中のギャラリーや雪だよりや青いエアメイルや新しい恋人と来てほしくない男心や同じく女心やサングラスで隠して見せない涙やゴミアクタマサヒコや右翼や左翼や福島瑞穂・辻本清美・田嶋陽子一味のけたたましい唐変木どもや『カサブランカ』や「正義」や「公序良俗の原則」や「罪刑法定主義」や吉田美奈子や『星の海』や『My Love』や「例の赤いTシャツ」やチャーリー・パーカーや沙羅双樹の花や『風の谷のナウシカ』や「年越しそばに命をかける女」やその息子のムラオサ君やライ麦畑風味のライムライトなラムネ売りのライムマンや星を継ぐ者やマイルス・ディヴィスやジョン・コルトレーンやニガブロ・ニザンやさえちゃんやうれし涙やくやし涙や『THE END OF THE WORLD』や怒りやいかりや長介や憎しみや憎しみの肉屋や喜びや喜び組のよろめきや悲しみや「きのう、悲別で」や『時間よとまれ』や「クリスマス・イヴにコンビニで再会した古い恋人」や「ブルーでちっちゃなクリスマス」や【センス・エリート100箇条】や「パスタをひたすら茹でつづける者」やウソやカワウソやカモノハシやビーバーや『人間の証明』やウジ虫どもや渡辺香津美や『薔薇の名前』や「暴行傷害焼き定食」やインチキやニセモノやクワセモノやマガイモノやマヤカシや『ホテル・カリフォルニア』やシーバース・リーガル17年やMacallan Private Eye 35th Anniversaryや『紅の豚』や『もののけ姫』や『風の谷のナウシカ』や呪われたアルマジロや冬眠を忘れた熊や苦悩するビーバー・カモノハシや黄金の羊や黄金の魚や黄金のカエルや虹のコヨーテや哲の犬や世紀末動物園やワラビー・モーリやスキャット猫やカワウソ・ニザンやプリマス・バラクーダやココペリキリギリスのボーイ・リョージや蓮根と長ネギのトーキョー・プライスに詳しいマーチャノワや30歳にしてメタボ・ギアな元演説青年のスミジル・スミスや猫にこんばんはなEI BOYやクリュッグのラ・グラン・キュヴェや「漂えど沈まず」や「悠々として急げ」や盛者必衰の理や猿の漫才師サルーやそのお天使ちゃんやかれらの小せがれ小娘どもや暗躍海星や数の子天井カズコや芸者ガールや25メートル・プール一杯分のビールや『風の歌を聴け』や2ちゃんねるや姑息低能愚劣下衆外道どもの巣窟「シンデレラの屋根裏部屋」や『La Vie en Rose』や祇園精舎の鐘の音や『雨を見たかい?』やベッシー・スミスや『奇妙な果実』やボブ・マーリー&ウェイラーズや『河内のオッサンの歌』や『WHAT A WONDERFUL WORLD』や諸行無常の響きや「幻師のゲンゲンムシ maki+saegusa」や「物の怪感度」が人並み外れて高い木蓮R指定やトゥルッロ・ソヴラーノの機織り部屋へとつづく階段で物思いに耽る「ひとつの屋根にはひとつの部屋」が口ぐせの黒海に恋する地中海の感傷ウーマンや「9年目のあるがままそのまま」に寝てばかりいるPIECES OF HAPPINESS PATO BOYにその小さな胸をキュンキュンさせる「世田谷おしゃれ食堂」のオーナー・キュイジニエ・エクリヴァンや「小さなコビトの大きな世界」や本好き料理好きささみ好き行列好きのヒメキリンの坊やや光と闇の幽玄の闘争に立ち会うZINや国大出で美人で木っ端役人で世界を2パーセントくらいつまらなくしているさっちゃんに番号非通知ワン切りの集中放火を浴びせるべく有志を募っている風変わりなバランス感覚でタブーもサンクチュアリもなんのそのな A-BALANCER や日本文学全集レプリカの背表紙に頬ずりするエストリル・ガールや世界で一番小さな庭で繰り広げられる「いのちの物語」のダイナミズムに心ふるわせるレイザ姫や葡萄酒を飲み過ぎたせいでオーバー・ドーズし、夫をとうとう専業主「婦」にしてしまった地下鉄のジュジュのバサラカ冒険によってハラハラドキドキの抑圧デイズを生きるアーキテクチャー・ウーマンや自身の闇とのタイマン勝負に勝利すべく「てにをは」「句読点」の文章修行に精を出すビーチサイドのセイレーンや東京フェルメール・ガール代表の chisato Memories や「文字」を拡大表示するのと「!」を乱発するのが「お下品」であることに気づきはじめた七転八倒しつつも七転八起する神々の黄昏おやじやねじまき鳥看護婦の松坂世代や虹子やポーちゃんやメリケン帰りのバカ娘やを乗せて、明日もまた壮大にドタバタ満載に、喜怒哀楽、起承転結、ありとあらゆることどもものどもを乗せて走りつづけ、ジェットコースターしつづけ、メリーゴーラウンドしつづけ、何度でも終わり、何度でも始まらなければならない。そうだ。それがわれわれが生きている「世界」なんだ。
 そして、事実。重要なのは事実だ。なまくらな人道主義、嘘くさい正義、中途半端な現実主義、薄っぺらな善意と理想論、よるべなきあさはかなニヒリズム乃至はアナキズム、きれいごとおべんちゃらおためごかし。それらは「事実」の前に沈黙する。上滑りした理想論や人道主義や正義や善意や現実主義やあさはかなニヒリズム乃至はアナキズム、きれいごとおべんちゃらおためごかしでヨタったりスカしたりなれあったりする前に、まず、「事実」に耳を傾けよ。 心の耳をすまし、「事実」のひとつひとつの響き、旋律、音色を聴け。
 われわれにもし、未来とやらがまだ肯定的なものとして残されているのなら、いまわれわれの前に横たわる途方もない「事実」を拠り所として歩みを進めるくらいの余地は、いくぶんか残されている。道は細く長く曲がりくねって瓦礫に埋め尽くされ、荒れ果ててはいるが、歩けぬこともない。「七つのラッパ」はまだすべては吹き鳴らされていない。
 残された問題は旬の野菜とそら豆のキッシュ及びパーネ・ヴィーノな「ひとつの屋根にひとつの部屋セオリー」の知的所有権譲渡のみだ。これを解決しないかぎり、マセラティ5台とフェラーリ3台とブガッティ・ヴェイロン1台とブガッティ・ヴァシュロンの設計図並びに目論見書とレナウン・イエイエ女の調子っぱずれな桃色吐息を手にすることはできない。わかっちゃいるけどやめられない。団塊プープルの佐賀である。葉隠武士である。
 ことほどさように、吾輩は世界で起こっているすべてが愛おしい。そして、カルロス・サンタナ『哀愁のヨーロッパ』のギターの調べは漂泊の思いをいやまして募らせる。漂えと誘う。悠々として急げと急かす。別れのときが来たのだ。さよならだけが人生ではない。しかし、人生には等しく別れが用意されているものだ。例外はない。

 加古隆の『Is Paris Burning?』が聴こえる。エッダ・デル・オルソの『Friendship and Love』とイツァーク・パールマンの『シンドラーのリストのテーマ』も聴こえる。リッチー・バイラークの『Sunday Song』が涙を誘う。Sunsay and John Forteの『Wind Song』に魂が揺れる。ティミ・ユーロの『Make The World Go Away』が魂をふるわす。ブルック・ベントンの『Rainy Night in Georgia』で心の中は土砂降りだ。パット・メセニーの『Travels』を聴きながら旅の仕度に取りかかる。旅の目的地はキース・ジャレットの『My Song』『Country』のあとに決める。S&Gの『スカボロ・フェア』にヒントはあるはずだ。いずれにしても、なるようにしかならない。そのことは十分学んできた。レット・イット・ビー、ケ・セラ・セラにしてラ・ヴィ・アン・ローズであることは。このどうしようもなくくだらない世界が素晴らしさに満ちあふれているのだということも。そして、スキーター・デイヴィスの『The End of The World』とともに世界の終りを見届けよう。さらば、マイ・シュガー・ベイブ、2000トンの雨に濡れる者たちよ。
 早く家に帰りたい。釘にもハンマーにもならず、飛び去るコンドルのゆくえを見守りながら本を閉じる。そろそろ、沈黙ノートの響きに耳を傾け、『Closed Book』をブックエンドにしまう時間だ。

 世界なんか跡形もなく消えてしまえばいい。
 世界なんか跡形もなく消えてしまえばいい。
 世界なんか跡形もなく消えてしまえばいい。
 だが、そうであってもなお、世界が美しくありつづけることを願う。


 大津波とともに「福島原発事故」を子々孫々までも語り継げ。それが「世界の終り」の始まりを生きる者たちの責務だ。そして   

 いつか、どこかで。その「いつか」と「どこか」が国境の南、太陽の西なら申し分ない。
 真冬の夕暮れどきのタリーズ麻布十番店のオープン・カフェのレフト・サイドも悪くない。
 福島の東、浜岡の北であるならば、われわれは炎の中心に立つことになるかもしれない。
 強い南風が吹きつける七里ヶ浜駐車場レフト・サイドなら、よく冷えたビールを忘れずに。

 幻の利己的虚数魚iことSelfishCellfish=Poisson D'Avril がいつも諸兄とともにありますように。諸兄のことはきれいさっぱり忘れます。二度と思いだすこともない。

 Quant Barra la Tumba la Cama?
 adios! adidas! PUMA! NIKE! Amigo & Amiga! Adieu, ma Jolie!
 Merci Beaucoup! Obbligato! Thanx! ToNx! Ahyehye! Arigato!


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by enzo_morinari | 2013-06-21 08:10 | Poisson D'Avril | Trackback

Poisson d'Avril#666 Careless Hairless Whisper.

 
 髪神は粒立ちよく呟かれた。毛あれ!

 そうして、虹子はこうなった。
Qちゃん訳整髪書第1章第3節



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 ここでオズラトモアキさんがひと言。「羨ましい。怨めしい。恨みます」

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 さらに経産省の飛ばされ西山英彦も二言三言。「風にそよぐあっしの毛。見る影もない。当然、毛はない」

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 Hairless Whisper - Wham!
 Hairless Whisper - Dave Koz
 
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by enzo_morinari | 2013-06-20 20:09 | Poisson D'Avril | Trackback

Poisson d'Avril#666 さらばわがアオハルの日々#1

 
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30代半ば。若い。言葉がないほどに若い。もちろん、乾くヒマなき日々であった。ふ。
 
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by enzo_morinari | 2013-04-30 05:55 | Poisson D'Avril | Trackback

Foo Fou Fool/My Foolish Heart@Love Sick

 
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「時間薬」が効かない失われし恋の病もある。恋の数だけある。星の数ほどある。E-M-M


「時間薬」が効かない失われし恋の病に罹患した男1
あの日突然別れを告げてから忘れられずにいるよ俺はまだ
理由なんてあってないようなもん
どうして? 神様もう少し一緒にいたかった
君と聴いてた思い出の音楽 街で流れてるとつい思い出す
ああ君がつけてたフレグランス どことなく香ればまわりを見渡す
今はどこでなにをしてるんだろう? 今はちゃんと笑えてるんだろう?
なんて今でも考えてしまう 背格好が似てると目で追ってしまう
ああなんて情けない俺 まるでせつなく落ちてく砂時計
でも今はこの思い胸にしまい 空を向いて涙枯らすよ

「時間薬」が効かない失われし恋の病に罹患した女
今日はなにしてたの? 今はどこにいるの?
そんなことすら聞けない日々が苦しくて
時が過ぎたってあなたが好きだって気持ち
忘れさせてはくれないよ

「時間薬」が効かない失われし恋の病に罹患した男2
每日が楽しかったあの頃はすべてさ
なんて Flash Back 思い返しそして悩んで
それでも見つからない答え探した そう朝まで
お前を忘れられなくってつらかった Every Day
くるはずもない電話 片手握りしめてどのくらい?
今くらいつらい思いなんかもうしたくない
現実が夢であって欲しいと俺の願いを Don't Wanna Cry
今日も明日もこれからもずっと
考えたってつらいだけとわかってるよ今だけ
いるはずもないコンビニで時間つぶす立ち読み
時が経ってこの街 もういるかいないか
地元に帰ったかなんてわからずにずっと俺はここに
気が強くって無理をするお前だから余計に
会いたくって触れたくってすべてが愛しい
けどやさしいおまえだからそっと忘れさせてくれるんだよなきっと

「時間薬」が効かない失われし恋の病に罹患した女
今どこにいるの? 誰となにしているの?
ケンカした日のことすら愛しくて
帰ったら電話してって 何時でもいいからって
あなたはもう心配してもくれないの?
あの日 心に決めたはずだった
なのに張り裂けそうなこの気持ちは
会いたいよ 会いたいよ もう一度だけ

今日はなにしてたの? 今はどこにいるの?
そんなことすら聞けない日々が苦しくて
時が過ぎたってあなたが好きだって気持ち
忘れさせてはくれないの

今どこにいるの? 誰となにしているの?
ケンカした日のことすら愛しくて
帰ったら電話してって 何時でもいいからって
あなたはもう心配してもくれないの?
 

Love Sick - LGYankees Feat. 中村舞子

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Have a Nice April Foo Fou Fool!
 
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by enzo_morinari | 2013-04-01 12:01 | Poisson D'Avril | Trackback

四月の魚=SELFISHのポワレのレアリアータ・ドクダミネーゼ添え

 
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 蕺草。ドクダミ。生で食す。クッチーナ・イタリアーナにアレンジしてマンジャーレする。そののちに待ち受けているのはドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活だ。ドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活にはいくばくかの「根性」がいる。根性焼きを42平方センチに42個誂える程度の根性が。熱い。青臭い。アホ臭い。連日連夜、朝から晩まで「ありがとう」のオンパレードをぶちかます鈍感さと胡散臭さと鈍くささとドン・ガバチョの説教臭さを足してもまだ足りぬ嘘臭さ。臭いものには蓋をしたいところだが、この御時世、悪臭ふんぷんたるものが恥も知らぬげに我が物顔で肩で風を切ってのさばるのをいかんともしがたい。「自由」というのもたいがいにしておかないと腹をくだすどころの騒ぎではなくなる。肝心の腹さえもが消えてなくなる。

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 シスター・マスター・イリュージョンのすごいのはディエンビエンフーの戦いの砲火かまびすしいヴィエンチャン王宮の最後の晩餐で饗された十二使徒特製のドクダミ・サラダをきれいさっぱり平らげたのちに新ワラシベ・システムでがっぽり儲けてしまうところにこそある。秒給4200ルネマグリット・デュラス。しかも損益分岐点は限界利益率無限大である。べら棒にもほどがある。

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 引き起こし短頭部長のカタツ=ムリオ氏ことラ王・ラオス・ポンペイウス・ヴィエンチャンちゃんが固唾をのんで見守る中、マイ・フーリッシュ・ハート帝国の王、四月馬鹿王のヨロズ・グセツはこんがりと焼き上がったポワソン・ダヴリルの側線にアートのにおいを嗅ぎ取った。引っ越し系なだけに。
 それはさて置かず、焼肉と引っ越しのどっちなんだ? サカイは。焼肉やさかい? 引っ越しやさかい? 北は厄介だが西はまことに面倒だ。まったくもって、ディエンビエンフーの戦いのごとくにまぎらわしい春である。

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 四月馬鹿王凱旋の本日の晩餐は「ガラパゴス海亀もどきスープ」と「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」でスタートする。「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」にかかるドレッシーなドレッシング・ソースはいけしゃあしゃあとペンチャッソーの地獄待ちソースだ。このドレッシング・ソースはいくぶんかほろ苦いが勝利と栄光の味はほろ苦いくらいがちょうどよい。デセールはアカアリの大行進のクイニー・アント・アマンとミノムシくんのバグワーム・ソルベだ。
 ところで    。四月の魚=SELFISHのポワレの話はいったいどうなったんだ? そんなふざけた話はとっくの昔にポア済みである。死に臨み、魂を高い世界に移しかえることなど何者にもできはしないのだ。誤謬と独りよがりの百万言の感謝の言葉をならべたててもである。
 
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by enzo_morinari | 2013-04-01 09:15 | Poisson D'Avril | Trackback

空飛ぶ復活スティグ・リンドベリが残した問題点と春の葉っぱ

 
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 グスタフスベリ色の包装紙に包まれていたのはアジュア・キングフィッシャーが飛翔するアジュール海岸8丁目75015番地の朝にこそふさわしいコルドン・ブルーの頑丈な箱だった。箱をこれ見よがしにあけると中から復活スティグ・リンドベリがやや年老いた白夜を背負って出てきた。出てきたとたんに復活スティグ・リンドベリは「やっぱりSPISA RIBBだよにゃあ」と言った。
「BERSAは? ADAMは? SALIXは?」
「BERSAでもADAMでもSALIXでもなくて、やっぱりSPISA RIBBだよにゃあ」

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 復活スティグ・リンドベリはあいかわらすっとぼけた髪型をしていて、やはり、あいかわらずすっとぼけたメガネかけていて、右肩にはチェシャ猫によく似たニーチェ猫が乗っていた。オリジナルのスティグ・リンドベリとちがう点はくわえているパイプがSPISA RIBBとSALIXの模様が交互に描かれた凡愚に変更されているところだ。あんた、作品はマーベラスでインクレディブルでジャギュワ並みにイカしてるけど、やることはジャンク野郎になっちゃったわけ? いくらなんでも筋子でも、凡愚はなかろうよ、凡愚は。吾輩が思うまもなく、スティグ・リンドベリはスウェーデン・コープのKFオリジナルの枯れ葉柄のキッチン・クロスをスーパーマントのようにまとい、あっという間にプチ・フルーツトマトのリゾット地区方面に飛び去った。あとにはやや年老いた白夜とニーチェ猫が残った。やや年老いた白夜はぺしょぺしょと泣き、ニーチェ猫は「ニー」と鳴いた。仕方ないのでニーチェ猫には「チェッ!」と言ってやった。ニーチェ猫は権力への意志を剝きだしにして唸った。

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 吾輩はこれでまたふたつ、厄介事を孕んだ問題を抱え込んでしまった。春はまことに椿事が起こるのに事欠かないシーズンお麩の心にこんにゃく問答の季節だ。問題解決の前に、次の週末はフォーシーズンズに予約を取ることにしよう。額にBERSAのタトゥーを入れたコンシェルジュのマドカちゃんには空飛ぶBERSAのフライング・カップソーサーをお土産に持っていってあげよう。うまくいけばこの春初めての強い南風が吹きつける七里ガ浜駐車場レフト・サイド会議にいっしょに行ってくれるかもしれない。iPod Touchでヘッドフォンをわけあって聴く音楽のリストはすでにつくってある。最新の「M'S FAVORITE SONGS BOOK TAPE」「Mのテープ」だ。タイトルは「葉っぱ」だ。

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by enzo_morinari | 2013-03-25 17:34 | Poisson D'Avril | Trackback

ザマミの日

 
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 イタリアでは毎年3月8日を「ミモザの日」として男が女に感謝の想いをこめてミモザの花を贈る習慣がある。なぜ3月8日なのかというに、それは吾輩が1975年にそのように決めたからだ。なぜ吾輩は3月8日を選んだのか? 当時、吾輩が恋い焦がれていた歯医者の娘のトモコちゃんの誕生日が3月8日だからである。それだけの話だ。それだけの話にもかかわらず、イタリアかぶれのスウェーデン野郎どもはこの日、目の色を変えて女の尻を追いかけまわす。1975年以来、3月8日がやってくると青いスウェード靴会の本部があるストックホルムの街ではブルー・スウェードシューズを履き、ミモザの花束を抱えてストックホルムの街中をかけずり回る無防備に発情した男どもの姿を目撃できる。まったく御苦労さまなことだ。その日にかぎって言えば、シュールストレミングも顔色なしである。もちろん、例のテラトン級ウルトラ・スメルに微塵も揺らぎはないわけだが。

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 では、「ザマミの日」という日があるのを御存知か?「ザマミの日」は世界中で誰に憚ることなく誰に対しても「メシウンマー」していい日である。別名、「恥知らずの喜びの日」とも言う。
 その日、誰かに「メシウンマー」されると、「メシウンマー」された者は例外なくメシがまずくなってしまうという、わりときつめな一日だ。なにを喰っても「マッズー」だから、パズズを拝みだしたり、ラピュタでバズーカ砲を楊枝がわりにして「喰わねど高楊枝」しちゃうやつが続出して、もう世界は大混乱という外連味たっぷりの一日。こういうのを吾輩が所属する別の世界では「地獄」と呼んでいる。バリュビュスが箪笥の陰でダンスダンスダンスざんすのニート仁田する日でもある。カナルハニー・ルサンチマンの鬼軍曹ことシャーデンフロイデも地獄の釜のふたを撫でながらさぞや「メシウンマー」だろう。

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by enzo_morinari | 2013-02-02 06:15 | Poisson D'Avril | Trackback