カテゴリ:されど、われらが日々( 1 )

されど、われらが幻のラ・ツール・エッフェル

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 1987年秋。リラの花影揺れる凱旋門の近くの小さな食堂で我々はカルバドスが満たされた杯をあげ、最後の乾杯をした。そして、固く再会を誓い、それぞれの戦場へと帰還した。ある者は中東へ。ある者はアフリカへ。またある者は西アジアへ。あれから四半世紀が経つ。そのあいだに数えきれぬほどの秋やら冬やら春やら夏やらが音も立てずに過ぎていった。再会も果たされぬまま多くの友が逝き、斃れ、少しの友が残った。幻のエッフェル塔はいまもかわらず、我々の前に墓標のように屹立する。友よ   

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by enzo_morinari | 2012-09-15 14:12 | されど、われらが日々 | Trackback