蕺草。ドクダミ。生で食す。クッチーナ・イタリアーナにアレンジしてマンジャーレする。そののちに待ち受けているのはドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活だ。ドカノーチェ・ライフ、土管暮らし、土管生活にはいくばくかの「根性」がいる。根性焼きを42平方センチに42個誂える程度の根性が。熱い。青臭い。アホ臭い。連日連夜、朝から晩まで「ありがとう」のオンパレードをぶちかます鈍感さと胡散臭さと鈍くささとドン・ガバチョの説教臭さを足してもまだ足りぬ嘘臭さ。臭いものには蓋をしたいところだが、この御時世、悪臭ふんぷんたるものが恥も知らぬげに我が物顔で肩で風を切ってのさばるのをいかんともしがたい。「自由」というのもたいがいにしておかないと腹をくだすどころの騒ぎではなくなる。肝心の腹さえもが消えてなくなる。
シスター・マスター・イリュージョンのすごいのはディエンビエンフーの戦いの砲火かまびすしいヴィエンチャン王宮の最後の晩餐で饗された十二使徒特製のドクダミ・サラダをきれいさっぱり平らげたのちに新ワラシベ・システムでがっぽり儲けてしまうところにこそある。秒給4200ルネマグリット・デュラス。しかも損益分岐点は限界利益率無限大である。べら棒にもほどがある。
引き起こし短頭部長のカタツ=ムリオ氏ことラ王・ラオス・ポンペイウス・ヴィエンチャンちゃんが固唾をのんで見守る中、マイ・フーリッシュ・ハート帝国の王、四月馬鹿王のヨロズ・グセツはこんがりと焼き上がったポワソン・ダヴリルの側線にアートのにおいを嗅ぎ取った。引っ越し系なだけに。
それはさて置かず、焼肉と引っ越しのどっちなんだ? サカイは。焼肉やさかい? 引っ越しやさかい? 北は厄介だが西はまことに面倒だ。まったくもって、ディエンビエンフーの戦いのごとくにまぎらわしい春である。
四月馬鹿王凱旋の本日の晩餐は「ガラパゴス海亀もどきスープ」と「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」でスタートする。「レア・ドクダミが生き生きと入ったオール・グリーンサラダ」にかかるドレッシーなドレッシング・ソースはいけしゃあしゃあと
ペンチャッソーの地獄待ちソースだ。このドレッシング・ソースはいくぶんかほろ苦いが勝利と栄光の味はほろ苦いくらいがちょうどよい。デセールはアカアリの大行進のクイニー・アント・アマンとミノムシくんのバグワーム・ソルベだ。
ところで
。四月の魚=SELFISHのポワレの話はいったいどうなったんだ? そんなふざけた話はとっくの昔にポア済みである。死に臨み、魂を高い世界に移しかえることなど何者にもできはしないのだ。
誤謬と独りよがりの百万言の感謝の言葉をならべたててもである。